両うどんのヘラブナ釣り

ヘラブナ釣りで人生を楽しんでいる日曜釣り師です

常時50枚の釣果と大助を釣り上げるために

 ヘラブナ釣り 集魚材・ペレットあれこれ

 両うどんの底釣りの場合に集魚材として利用するのはペレットが定番です。釣具店に行くと目に付くペレットは、大手の餌メーカーが出しているタイプですが、実はあのペレットは団子餌に混ぜて使う事を想定しているものであって、うどん餌に使うペレットをどこまで考えているか解りません。


 ペレットは養殖魚に与える飼料が基本で、多く消費されているのがウナギ養殖用で次にニジマス・鮎と続き鯉の養殖用となります。ヘラブナの養殖は基本的に釣り用や数少ない食料としてで、全国規模で見るとそれほどの量ではないようです。
 最近ではモロコを養殖されだしていますのでモロコ用のペレットがありますが、私が見る限りモロコ用が鮒用と似た配合になっています。


 ただ養殖の飼料と釣り用とは根本的なところで違っていて、養殖用は成長させるためのものであること、それも理想の大きさに育てるための飼料である事です。


 11月を中心とした新ベラの放流が行われますが、池によって要求するサイズが違っているのです。例えばAという釣り堀では大型魚が釣れる池として評判を取りたいとすると、養殖業者に35㎝以上を何トンと要求します。またBという釣り堀では数多く釣れるために大型は必要なく30㎝程度のサイズを要求します。


 養殖業者は釣り堀から要求されるサイズに合わせて育てていますので、成長の遅いペレットや成長の早いペレットと使い分けています。何が何でも早く育った方が良いとの考えとは違っていて、そこが食料を目的とした養殖魚との違いがあるようです。


 ヘラブナ用のペレットといいましても、実際は養殖場独自の配合を加えていますので、飼料メーカーが造ったペレットをそのまま撒くことはなさそうで、池を汚さないためや体調を整えたりと、それこそ釣り堀のように命を長らえるためではなく、生育管理を主とした餌の配合になっているようです。そのためその配合で良く餌を食う餌というのではなくて、餌を撒かれると食うという一連の行動を学習してしまっていますので、ペレットの成分や内容を変えると食わないなんて事はないのです。


 反対にいうと養殖場で撒かれているペレットを使うと良く釣れると思うのは釣り人の誤解です。また釣り堀で撒かれるペレットを餌にすると良く釣れると思うのも、釣り人の勝手な思い込みでしかないのです。


 釣り池で撒かれる餌は、生命を維持するための餌であるという点で、ご馳走が撒かれているわけではないのです。


 人でいうなら日常の食事とハレの日の食事とは違いますよね。おふくろの味が日常食だとして、ハレの日がフレンチや懐石だとすると、晴れのその食事の方が美味しいに決まっています。とはいえ毎日が晴れの日の食事だとすると飽きてしまい、たまにはお茶漬けでもと思うのが日本人的感覚でしょうか。ヘラブナも同じで日常に撒かれているペレットより、釣り人が持ち込む餌の方がご馳走なんです。


 つまり日常的に撒かれるペレットより釣り人が持ち込む団子餌の方が良く食うのです。ということはペレットも釣り堀や養殖池用ではなくて、ヘラブナが興味を引くペレットであるべきだろうと思うのです。


 過去にはウナギ用・ニジマス用・鮎用・スッポン用・鯉用と試してきました。それでひとつの傾向が出たのですが、冬期ほどタンパク質量の多いペレットを好むという事です。手に入るペレットの中ではウナギ用とスッポン用がタンパク質量が多く、50%を超えているペレットとなっています。


 反対にフナ用やモロコ用はタンパク質量が少なく40%以下が殆どで、極端に少ないものは30%を下回っていたりします。夏場など高水温の時期で実験をしましたが、タンパク質量の少ないタイプによく反応しました。


 そのためタンパク質量の少ないタイプを基本として、水温など時期に合わせてタンパク質量の多いペレットを混ぜることで、ヘラブナの興味を引くことも解りました。ただあくまでも特定の池で私の実験ですから、全国どこの池でも通用するかどうかは解りません。冬期だからといってタンパク質量の多いペレットだけを使うと当たりが減るのも解っています。


 イメージとしてはタンパク質量の少ないペレットにタンパク質量の多いペレットを混ぜて使う事で、混ぜる量は多くても20%までに控えた方が成績が良かったです。またウナギ用のペレットは元々粉末タイプしかありませんので、ふりかけの要領でペレットに振りかけるように混ぜて使うのに適しています。


 と・・・あくまても私の実験ですからどこまで通用するかは色々と試して戴く以外ないのですが、最近ヘラブナ用にとアミノ酸が売られ出しました。アミノ酸が有効だとは水産試験場が公式に発表されたのがもう随分昔の話ですが、やっとって感じで販売されるようになりました。ただアミノ酸だけでなくビール酵母も有効な添加剤ですから、少量持参されるのも良い方法で、食いが悪いと感じた時に少し振りかけて使用するのも方法です。


 井のはネット社会ですから釣具店では手に入らないペレットも、簡単にネットから手に入りますので、いろいろと探してみられるのが良いと思います。


 *うどんのまぶし粉に使用するだけでなく、団子餌やグルテン餌に混ぜるのも方法です。