両うどんのヘラブナ釣り

ヘラブナ釣りで人生を楽しんでいる日曜釣り師です

常時50枚の釣果と大助を釣り上げるために

 ヘラブナ釣り 2月7日はフナの日

 本日は2月7日でフナの日です。フナの日にちなんでヘラブナについて考えてみたいと思います。


 魚は基本変温動物ですから低水温になると活動が落ちてしまいます。それこそジーッとして動かないなんて事も多々あることですが、少しの水温の上昇によって動き出し餌も食うようになります。


 飼育している淡水魚のコイやランチュウは冬期の間は特に1月2月は餌を切ってしまいます。餌を切るとは餌を与えないということで、淡水魚は変温動物といいましたが消化器官も実は、低水温になると働きが落ちてしまいます。
 1mにもなるコイでさえ厳寒期は餌を与えないのですが、ランチュウなどの金魚も餌を与えないようにします。確かに少しでも水温が高くなったり人に慣れていますので、餌を与えると食べようとし実際に食べるのですが、食べた後に腸の働きが衰えていますので、上手く消化が出来ない状態が続きます。場合によっては腸内にガスが溜まり腹を上に下いわゆる転覆病に陥ってしまいます。それは上手く消化が出来てない証拠ですが、平然と泳いでいる個体でも実は消化が上手く出来ないものもいます。


 そのような消化が上手く出来ない個体は春になると病気なったり死ぬこともありますので、飼育水槽では餌を与えなくして冬を乗り切るのです。それでも餓死するようなことはないのですが、少しでも水温の高い日を目がけて少量与えることで、反対に消化器の消化運動をさせるのも方法です。
 実は冬期より盛期の方が餓死する率は高く、先を争って食い出すのですがその中には餌食いが下手で食べられない個体も出てしまいます。そのため水の濁りを無視してでも全体に餌が行き渡るように餌を撒く必要があるのです。
 しっかりと食べさせて体力を付けておかなければ夏場に病気に罹りやすくなり死ぬ個体が増えてしまいます。


 さて冬期の場合ですが1つの目安が水温で10度を下回ると基本餌は控えてしまいます。それこそ5度を下回ると口を使わずに冬眠状態に入ってしまいます。餌やり再開の目安は13度です。その水温になって徐々に餌の量を増やしていくのです。


 ではヘラブナの釣り堀はどうでしょう。池主は餌やりを続けているのでしょうか。単純に厳寒期のヘラブナもコイやランチュウなどと同じで水温が下がると餌を食わなくなります。敢えて餌を食わせたとしても病気になる可能性があるのです。
 コイなどでは冬期の消化の悪い時期に餌を食べさせると、春になってエラ腐れ病を起こすと言われていますが、消化不良によって腸が詰まってしまうことも考えられます。これはヘラブナも同じで腸閉塞になる可能性もあるのです。


 本来であればヘラブナの魚体保護を考えると冬期はヘラブナ釣りをすべきではないとも言えるのです。私も含めて釣り人が釣りたいがためにより多くの餌打ちをすると、釣れなかったとしても周りにある餌をヘラブナが食い続けている可能性はあります。
 その結果として場合によってではあるのですが、春先に大量死が起きるなんて事も可能性としてはあるのです。


 そこで釣りだとしても冬期に使う餌は考えなければならず、魚体保護のためにも消化の良い餌を使うようにしなければなりません。単純にヘラブナの餌は消化の良いものが多いのですが、実はヘラブナにとっては動物性の餌はとても消化に良くないのです。餌に反応が出ないからとサナギを混ぜるのはもってのほかで、実はペレットに含まれている魚粉も関係があり、極力魚粉の量が少ないタイプのペレットが適していると思います。


 マブナとヘラブナを単純に比べますとヘラブナの方が魚体が大きいのですが、内臓の量がヘラブナはとても多く、それは肉食動物と草食動物の差で長い腸によって植物は消化されていくのです。
 そうそうヘラブナは食べるために品種改良されたとの説明される場合があるのですが、実はマブナに比べてヘラブナは可食部分がとても少ないので、フナを食べる文化のある地域でヘラブナは敬遠されていて商品価値もマブナより低いのです。


 ヘラブナの餌にまたは何紙を戻しますが、実はうどんはとても消化が良いのです。人の食事でもご飯より餅が消化が良くうどんも病人に食べさせるほど消化が良いのです。それは固形物を粉にして固めたものだからです。当然ヘラブナに対しても消化が良い餌には違いありません。団子系でもペレットやサナギが含まれているものより、麩やマッシュの餌が消化に良い餌になります。グルテンもマッシュが主体ですから消化の良い餌です。


 釣り人はどうしても釣りたいが先にありますので、魚体保護の観点が抜けていると感じるのですが、それはヘラブナの扱いを見ていてもそう思いますし、餌取りのジャミの扱いにも現れています。
 ヘラブナのサイズが大小によって感じ方が違っているのか、小型ほど雑に扱われているように見受けます。同じヘラブナですから丁寧に扱うべきだと思うのですが、強引な取り込みなどを見ていますと、何となくヘラブナが可愛そうに思えてしまいます。
 ジャミが釣れてもポイポイと陸上に捨ててしまう人がいますが、同じ命ですから丁寧に扱うべきで、池に戻したとしても大して影響はないはずで、釣れた程度を間引いたとしても何も池にいるジャミの数は減ったりはしないのですからね。


 ブラックバスなどが釣れると下顎を持って魚を持ち上げている姿をよく見かけますが、魚体が大きくなればなるほど、あの持ち方をしていると顎が外れたり折れたりするのです。当然その後餌も取れずに死んでいくのですが、もっと丁寧な持ち方をすべきだと思うのですが先人がそんな持ち方で魚を釣ったアピールをしたがために、その持ち方が正解だと思い込んでいるのでしょう。


 海の魚も何故か魚掴み器を口の中に入れて掴み上げています。それでぶら下げている姿をよく見受けますが、何㎏もある魚でもそのようにして持ち上げるために、アゴに穴が空いたり怪我をしたりと決して良くないのですが何故か主流の持ち方になっています。


 渓流などでは魚体保護のために極力魚を触らないようにするのですが、どうしても触る場合は手を1度水に入れて冷やしてから触るなどの配慮をするのです。人の手の温度は渓流魚にとっては火傷をするほど高いので直に触ることは決してしないのですが、対象魚によってどうしてこうも対応が違ってくるのは不思議でなりません。


 ブラックバスのアゴを持って見せるのはブラックバス釣り本場のアメリカ人がやり始めたもので、それを見た日本人が真似をしてしまっていると思われます。
 全く別の話ですが日本人の板前は調理台の中でも特にまな板は清潔に保つものとの常識を持っています。ところがある一部のアメリカ人の有名シェフは、コンクールで上位入賞をするとその歓びの表現をまな板の上に土足で立ち上がって歓びを表現していたのです。洗えば良いというものではないと思うのですが、文化の違いか個人的資質の違いなのかどうか解りませんが、日本人的配慮は釣りにも現れてしかるべきと思うのですが、こんな考え方は既に化石と化しているのでしょうか。


 何となく愚痴のようになってしまいましたが、2月7日のフナの日にはヘラブナのことを少しは考える日にしても良いように思って取り上げてみましたが、皆さんはどのように感じられたでしょうか。