両うどんのヘラブナ釣り

ヘラブナ釣りで人生を楽しんでいる日曜釣り師です

常時50枚の釣果と大助を釣り上げるために

 ヘラブナ釣り 年の瀬に思う・・ヘラブナ釣りは消えるのか

 しかし今年もあと1日を残すのみとなりましたが今年の釣りか如何だったでしょう。12月に入ると釣果も一気に落ちているとは思うのですが、その落ち込みを如何に減らしてこの時期の新ベラを釣り上げるかだったと思います。


 新ベラが多く釣れる日はとても釣り味が良くて、それこそ入れパクを演じられることも多々あって、まさにパチンコの新装開店の様相を醸し出しますが、そういえばパチンコをしなくなって何年経つでしょう。多分30年以上はしてないと思いますのでシステムも解らなくなっています。
 最後にしていた頃に現金からカードが出だした頃で、カードが当たり前になっているのではないでしょうか。私のしていた頃は現金をカードに交換してそのカードで球を出していたはずです。余りにも昔で記憶は定かではありませんのでいい加減な話ですが、時代と共に色々なものが変化していきます。
 確かこのカード型になったのも警察が関係していたはずで・・・天下り先の確保と陰口が出たとか出ないとか。いい加減な話ですから無視して下さい(笑)。


 ところがヘラブナ釣りは時代から取り残されているのでしょうか。特に目新しいものは何もないと感じています。私の知る限り大きく変わったのはグラスロッドからカーボンロッドに変わったこと。ブランコ足の浮きが1本浮きに変わったことでしょうか。それ以外に何か変わったことはあるのでしょうか。
 実は私も1本浮きは使うのですが事実上ブランコ浮きの形状で釣っているんです。まぁこの話はまたの機会で取り上げます。


 実は鯉釣りは大きく変化しています。昔は吸い込み釣りまたは2本針で蒸かしたサツマイモを刺して釣っていました。1ヶ月に1匹釣れれば良いほどの確率の悪さでしたが、私も鯉釣りに填まっていた時期があり、それこそ今と同じで色々と研究してなんとか1日1匹わ釣り上げることに成功していました。釣っても逃がして帰ったり持ち帰っては水槽で飼っていたのですが、あるとき持ち帰った鯉が菌に冒されていたようで、その時に飼っていたレッドアロワナの水槽に入れたところ、そのレッドアロワナが鯉から移った細菌の影響で死なせてしまったのです。そのレッドアロワナはワシントン条約で取引禁止になった直前に手に入れた魚で、10㎝ほどの稚魚でしたが十数万円もした魚だったのですから泣きっ面に蜂です。


 それに懲りてというか嫌気が差して鯉釣りから卒業してしまったのですが、気がつくと鯉釣りの釣り方がヨーロッパから新しい釣り方が入ってきて、昔の吸い込み釣りやイモを蒸かした釣り方はなくなってしまったのです。それこそ画期的な釣り方が発明されて釣果も飛躍的に良く釣れるようになり誰でもが釣りやすい釣り方になりました。


 その鯉釣りからのヒントでしょうか。黒鯛の餌として練り餌が発明されて今は主流になっているとさえ感じますが、私が磯や筏の黒鯛釣りをしていた頃はアケミ貝やサナギにボケ等を餌にしていたのですが、今はその団子餌やオキアミにコーンなどが餌の主流となっています。
 そうそう磯の遠投釣りなんて釣り方も発明されていますね。


 その点ヘラブナ釣りとしてはうどんとペレットの組合せである両うどんの底釣りはそのままで、団子餌はマッシュ主体から麩が主体になったとしても団子餌です。敢えて言うならグルテン餌が新しい部類でしょうが、グルテン餌の主体はマッシュですからそれ程の違いは見いだせません。
 仕掛けにもなんら革新的なものはなさそうですから、革新的釣り方なんてものはこれからも出そうにないのではないでしょうか。


 若い世代がルアー釣りをしていますが、そのフィールドは大きく広がりを見せています。スタートはブラックバスだとしてもニジマスなどの渓流魚はまた範囲として、それから一気に海にフィールドを移したかと思えば、船からのヒラマサやブリにマグロまでがルアーの対象魚ですし、今では鯛は鯛ラバというゴム紐状のものですし黒鯛すらルアーの対象魚になっています。気楽にはメバルやカサゴなども当然な対象魚で、昔はヤエンを浸かって難しかったアオリイカがルアーで簡単に釣れるようになりました。そうそうタコでも昔はタコテンヤでしたがルアーを2個付けした釣り方で釣られています。


 これからもルアー釣りは益々盛んになって行くのでしょう。近くにある大型店舗では大多数の売り場面積をルアー関連で占めています。ヘラブナ釣り関係はホンの申し訳程度の小さな売り場面積で、そのなかでも一番大きな面積は餌売り場で竿や仕掛け類は片隅にホンの少しある程度です。
 そうそうその餌売り場でさえ各メーカーの全種類が置かれているのではなくて、結果的に売れている餌だけが置かれていますので、新しい組合せを試す事も出来なくなってしまいました。


 時代に取り残されたヘラブナ釣りは、いつしか釣り人からも取り残される運命を辿っているとすると、やはり何某かの対策を取らなければならないと思うのですが、いったい何をすれば良いのでしょうね。


 先ずは釣具メーカーにもう少しファッショナブルな釣具をデザインしていただき格好良さを演出することで若者にも受けるのではと思うのです。竿を見ると相変わらず竹竿をお手本としたカラーリングです。
 釣り場に行くと薄汚い格好をしたベテランオヤジ達が陣取っていると、若い世代が決して釣りに行きたいとは思わないでしょう。確かにその昔は汚れてもいいような服装で出かけたものです。野池などでは余計にその傾向は強いのですが釣り堀では整備もされていますので、もう少しスマートであって良いような気もします。


 そして釣り場も女性に優しいとか若者にもお洒落と思わす釣り場作りも必要でしょう。遊園地とは言いませんが公園に近い作り方も模索する必要があるでしょう。公園に来た人達が竿を出したくなるそんな雰囲気作りも必要ではないでしょうか。
 そんな初心者が釣っている横でベテランオヤジが変にクレームを付けたりするので、若者は余計に恐縮してしまって手が出せない釣りになっているのも事実でしょう。


 最低限トイレ事情は清潔に保つことは絶対で昔ながらの臭いトイレは私でも閉口ししまいます。たったそれだけでどんなに良く釣れる池だとしてもあの池には行かないと決めるほどです。


 その点堺の西池はとても清潔に保たれています。清風池も西池と同様に温水便座が用意されていますので清潔に保たれています。釣天狗池も清潔な方で水洗トイレが用意されていますし掃除も行き届いています。


 ヘラブナの釣り人口は高齢者が卒業されることで自動的に減っていきます。今のところ底上げ対策はされてないように思いますので、業界挙げて何かに取り組んでいただかなければ廃れしてしまう釣りになっていくのでしょう。


 身近な釣りとして今は見なくなってしまった釣りが寒バエ釣りです。近くの宇治川では冬になると全国から釣り人が押し寄せて、ハエ(オイカワ)としては超大型のサイズが釣れることで話題になった川で、川の中に腰まで浸かって真冬の釣りをされているのを見ては、凍えそうだと感じていたものですが今は全く見なくなってしまいました。もうハエ釣りは誰もしなくなってしまったのでしょうか。廃れた原因は知りませんがヘラブナも同じ運命を辿っているような気がします。


 手をこまねいていないで何か手を打たねば、釣り人口そのものが減っている中でその減少率のトップをヘラブナ釣りが走っているような気がします。
 それこそ時代に取り残されながらも頑固に伝統を守り続けている売れない老舗店と同じように感じてしまいます。そんな店は2代目は育たず消えていく運命ですが、京都の老舗と言われるお店は少なくとも300年以上の歴史があります。その歴史は単純に伝統を守り続けていては続かず、いつもいつも新しいものを探求し続けてその結果が今の時代に生き残れているのです。


 ヘラブナ釣りはこうだ!とするような頑固さは必要なく、時代に沿った変革が今のうちに見いだす必要があると思うのですが、言うは易く行うは難しですね。