両うどんのヘラブナ釣り

ヘラブナ釣りで人生を楽しんでいる日曜釣り師です

常時50枚の釣果と大助を釣り上げるために

 ヘラブナ釣り 厳寒期の覚悟と池選び

 冬期のヘラブナ釣りは本当に難しくなってしまいますよね。アレコレと試してはみるのですが、なかなか良い結果に結びつきません。
 冬期にヘラブナの反応が出なくなるのは当然水温が影響しています。水温が影響はしているのは間違いないのですが、それでも少しは口を使ってくれるヘラブナがいるのも間違いないのです。ただそれで釣れるかどうかはまた別のこととなるのですが、その昔に天狗池の池主が言っておられたのですが、ヘラブナが100枚いて100枚釣れるのではなくて、1割が口を使ったら多い方で5枚程度しか釣れないのではないかとのことでした。その為に釣り人は新ベラをもっと入れろ入れろと言うけれど、入れた一時は釣れたとしてもその後はやはり釣れなくなってしまうというものでした。


 確かにYouTubeの動画を見ていましても、ヘラブナが餌に集まってきたとしても針の餌は見向きもしません。周りに漂っている餌を吸い込んでいるだけでいつまで経っても針の餌を食べようとしないんです。盛期ですらその状態ですから厳寒期になるともっと口を使わないはずです。


 実は水温低下で餌食いが悪くなるのは、生命を維持するためのエネルギーを必要としないからです。我が家の魚たちも熱帯魚は水温が一定に管理されているので年中食欲旺盛ですが、屋外にいる金魚たちは水温低下と共に一気に口を使わなくなってしまいます。ランチュウなどでは水温低下をすると消化不良を起こすので、餌やりを中断してしまうのが本来のようです。大阪府の伊東養魚場によると下記のように指導されます。


 0~ 6℃ … 冬眠状態の為、晴天時以外は基本的に餌を与えない。
 7~12℃ … 生理機能が低下している為、消化の良い餌を最小限度与える。
13~18℃ … 生理機能が完全でない為、消化の良い餌を注意して与える。
19~24℃ … 生殖腺の急激な発達を抑制する為、餌の量をやや控える。
25~30℃ … 成長を促進させる為に、十分な餌を与えるが肥満魚には注意。
31~36℃ … 暑さで食欲が落ちる為に、様子を伺いながら十分な量を与える。
37~38℃ … 魚が対応できる限界の水温で、餌を与えてもあまり食べない。
38℃~   … ほとんどの場合、魚が対応出来なくなる水温。


 ヘラブナも殆ど同じ現象が起きているのだろうと思うわけです。その為に冬期は釣り場に着くと一番に水温を測るようにしているのですが、現在の天狗池では1月の水温が10度から12度程度ですから、生理機能が落ちているのですから食わなくて当たり前なわけです。清風池は山間部で野池を利用されていますのでもっと水温が低くなっていると思われます。先日は池全体に氷が張っていた様子ですから、水面近くは0度かそれ以下になっていると思われます。


 厳寒期にポイントと設定する場合に当たり前に考えますと少しでも深場が良いと思うのですが、少し科学的に分析すると水温が下がれば当然その水は重くなるなります。表面水温が風や雪や雨によって冷やされますと、冷えた水はその場に留まっていることが出来なくなりますので下に沈んでいくことになります。結果として深い底部に冷たい水が溜まると考えて良いはずです。


 ということは天気の良い日は反対の考え方として少しでも浅い部分をポイントとして捉えた方が良いのではないかと思う訳です。勿論水面近くは外気や風によって短時間で冷やされてしまいますので、水温の安定が望めないためにポイントとしては適してないとの解釈も出来てしまいます。


 いずれにしても水温低下時でも口を使ってくれるヘラブナがいる池に行くのが釣果を伸ばす一番の方法だと思うのですが、実は釣行先を選ぶ場合は水温の少しでも高い池を選ぶのではなくて、一定水温が続いている池を選ぶことだろうと思っています。温度変化の多い池ほど厳寒期には釣り難いと感じています。事実機能は良くて今日は駄目なんて事も良くある話ですが、魚の生理上どうしても急激な温度変化は命に関わります。


 急に水温が下がると白点病に罹ってしまいますが、先日天狗池でも確認出来たのですが水面近くにいる与太ベラが何匹白点病に罹っていたのです。反対に天狗池は井戸水が入り続けていますので池の底部は水温が安定していて、30㎝前後のヘラブナが活発に口を使ってくれます。
 釣行先の池に流れ込んでいる水はどこから補給されているのか、また少々の補給では池の循環が悪いので安定しないなど、水温変化が受けやすいのか受けにくいのか等で釣行先を選ぶべきかも知れません。
 しかし厳寒期でもコレが正解という釣法が見つけ出すことが出来たとすると、随分と楽しい釣りが出来るんでしょうが、その方法の1つが段底だとはいわれていますが、私はバランスの底釣りをしていますので無理なんですよねぇ。


 冬期の難しさや魚の反応の出方など渋いのは解っているつもりでしたが、辛抱が足りないというかある程度の工夫をした後でも反応が出ない経験をしました。途中辛抱が足りずに投げ出して帰ってきたのですが、厳寒期での釣行に対する覚悟が出来ていなかったんでしょうね。ついついちょっとした工夫で釣れてくれていましたから、どこに行っても少し工夫すれば良い程度で 高を括っていたのですが、動かない浮きをいつまでも見続けられるような悟りは開けていません。今は釣れなくて当たり前とは言いませんが、釣れなくても糸を垂れているだけで楽しいというような太公望の境地まで心の持ちようが高められると、ヘラブナ釣りもまた違った側面が見えてくるのでしょうね。


 でもねぇもうボーズはコリコリゴリですから・・・はぁ・・・頑張ります!!