両うどんのヘラブナ釣り

ヘラブナ釣りで人生を楽しんでいる日曜釣り師です

常時50枚の釣果と大助を釣り上げるために

 ヘラブナ釣り 団子餌の妙味 圧ひとつで変わる餌

 団子餌は種々雑多と言って良いほど多数の種類が各メーカーより発売されています。色々と実験を繰り返し各メーカーのインストラクターの意見を取り入れるなど、実釣を繰り返して開発されてきているとは思うのですが、一流の料理人と素人の料理の違いは同じ食材を使って同じ量の調味料を使ったにも拘わらず、出来上がった味には雲泥の差が現れてしまうのと同じように、餌袋に書かれている水加減やブレンドを指定通り守ったとしても、出来上がった餌は全く違った物に出来上がっている可能性があります。それは一体とどうしたことか・・・です。


 料理で言えば調味料の入れるタイミングや何回に分けて入れたか、またその時の火加減の微調整や鍋の蓋を何時したのかしないのかなど、レシピでは表現できていない経験に基づいた調理法が結果として味の大いなる違いが現れます。
 京都の老舗料亭である瓢亭での鮎の焼き方は、炭火で焼きますがその炭の種類と産地そして炭の積み方の違いで、鮎の焼き上がりが他店との差別化となっていますが、勿論それだけではなく細かい焼き加減などの料理人としての目の判断もコレに加味されるのですが、料理本でのレシピでは備長炭を使って焼くとしか表現出来ないでしょう。


 団子餌でも同じ事で団子餌4に対して水が1だとしても、その時の水温は季節によって随分と違っているはずですが、餌袋には平均水温が何度の場合とまでは書かれていません。その時の気象として湿度が何%の場合とも書かれていません。餌と水と混ぜる場合は何回かき混ぜ何分放置するとかも書かれていません。
 当然その時々の季節や気温に湿度によって出来上がりに違いが出るはずです。また攪拌状態も単に混ぜるだけなのか押し練りするのか、押し練りの場合の圧は何㎏程度なのかも当然書かれていません


 同じ餌で同じ水加減で釣り始めても同じように当たりが出て同じように釣れないのは、餌造りの段階で既に差が出ていることがあるとすれば、この差は埋めようがないと思えてしまいます。実際全く同じ餌で同じ水分量作った餌であっても、片方は当たりが出て釣り上げる事が出来るのに、もう片方は当たりすら出ないなんてことも起きているわけです。この差は一体何だろうと考えるわけです。


 数少ない私の経験でも餌の出来上がり方でヘラブナの当たりが違っていること何度も経験しています。触りは出ても食いに繋がらないとか触りすら出にないとか、上ずってしかたないなんてことも起きてしまいますが、それは初期段階の餌作りの違いが結果として表れていると考えられます。勿論餌の選び方が間違っている場合も多々あります。


 ベテラン諸氏のように決まった手順で決まった餌造りが出来ている方は、ベテラン調理師と同じで経験に基づいて自然と仕上げていることが、私のように経験の少ないものにとっては、毎回違う餌が出来上がる事になります。
 この微妙な調整は経験を積み重ねるしかないのですが、一足飛びに経験を積むことなんか出来ないので困ってしまいます。


 また餌造りの段階で仮に正解を導き出せたとしても、最後の最後の団子状に丸める場合の圧力やサイズ、最後の最後針に刺す直前の指先で丸めている団子、そして針に付けてからの圧をどの程度掛けて仕上げるのかで、この場合も全く違った当たり方の違いとなって現れてしまいます。当然その仕上げ方丸め方については餌袋には書かれていません。
 全く同じに作った餌を半分に分けて使ったとしても、この最後の団子状に丸める段階での圧のかけ方や丸めたサイズの違いで、最終的には倍以上の釣果の差となって現れてきます。


 つまり今の餌状態で良い結果が導き出すことが出来なかった場合は、餌の仕上げ方そのものが悪いのか最後の丸め方が悪いのか、指先に感じる団子餌の感触1つでも結果が違ってきますので、その場で出来る工夫をホンの少ししてみるだけで明らかな変化を導き出すことが出来ると考えています。
 釣れない当たらないと嘆いている時間があれば、餌を作り直すか簡単に丸め方を変えてみるのも大いなる変化を導き出せると思うのです。事実丸めるサイズを変更するだけでも即当たりに繋がったり、反対に随分と待たされたりと当たりや触りの出るタイミングが違っています。全て正解の餌が出来上がるとそれはそれは素晴らしいタイミングで当たりを返してくれるようになるのですから、ヘラブナって神経質で贅沢な魚だと思うのですが如何でしょう。


 結局は指先に感じる圧で全てが決まるといっても過言ではないと思います。