両うどんのヘラブナ釣り

ヘラブナ釣りで人生を楽しんでいる日曜釣り師です

常時50枚の釣果と大助を釣り上げるために

 ヘラブナ釣り 水質管理の重要性と水温そしてポイント選び

 今年の台風発生数は記録時に少ない年でした。1月から11月の発生件数は16回あったのですが、台風の発生率が一番多い月である9月と10月には4回しかなかったのです。増して上陸数は8月の1度だけでした。2008年のように年によっては0の場合もあるのですが、それでも2008年の台風発生数は22回あり9月と10月には6回発生しています。2008年は渇水だったのですが、今年も渇水となり琵琶湖の水位も下がりだしています。


 台風の発生が少ないということは雨の数も少なく、当然池の水は汚れるばかりで、いくら汚れに強いヘラブナでも、魚の生息環境としては少しでも新鮮な水が供給される事が必要です。
 そのためか今年の釣り堀では多数死滅するヘラブナが見られました。ヘラブナが死ぬほど環境の悪化が起こると、当然食いが落ちますので釣れる枚数も減る傾向にありました。
 今年多くのヘラブナが死んでしまった池は、水の循環が悪い事を意味しますので、何らかの改善が見込まれないと、釣果も良くならないのではと思ったりします。まぁ冬期は水質の悪化は少なくなるのですが、それでも体力のないものから病気になったり細菌に汚染されたりと、水温の低下にも伴って目に見えて釣果が落ちてしまいますので、水質管理はとても重要なんですが・・・簡単なことではないですね。


 一部の釣り堀は自然の川から引き入れていたり、井戸水を常に循環させていたりと、飼育環境が整っている池では死ぬヘラブナも少なく、当然ある程度の数は釣れ続けることが出来ていました。私がホームにしている釣天狗池では、毎日大量の井戸水が供給されていますので、死ぬ魚も殆どなく釣果もそれなりに釣れ続いていましたから、やはり水質はとても重要ですね。


 年間の降水日数は都道府県によって随分と開きがあり、最多降雨日数は秋田か新潟そして福井と日本海側に集中しています。これは冬期の雪が影響していると思いますが、年間約170日も雨が降っているのです。反対に一番少ない都市としては山梨や埼玉そして群馬のような内陸県が80~90日と日本海側に比べて随分と少ないのです。全国的降水日の平均的な日数は120日前後ですが、今年は少ないのではないでしょうか。


 そういえば釣り堀の数としては一番多い県として、マルキューの調べによると千葉県で続いて埼玉県となっています。千葉県も降雨日としては全国の平均より少ない方で、100日程度ですから、千葉県や埼玉県の池の管理は難しいのではと感じています。私は関西人ですから千葉や埼玉の池に釣行したことはないのですが、ヘラブナのコンディションはどのような状態でしょうか。


 池の状態によってよく太っているヘラブナが釣れる池と、極端に痩せているヘラブナが釣れる池に分かれますが、水の管理だけでなくヘドロなどの沈殿物の管理も大きく影響していると感じます。案外綺麗に保たれている池でも場所によってはヘドロが溜まっています。その場所は釣れる枚数も少なくなる傾向にあります。ただ随分とヘドロが溜まっていたとしても、釣っているとヘラブナによってそのヘドロが舞い上がることで底が綺麗になり、浮き1本分も掘れる場合がありますが、それからは頻繁に当たりが出て良く釣れるようになったりと、釣り方の工夫はそれなりに必要と感じます。


 反対にいうと簡単に底が掘れるほど堆積物が多いのですから池の環境としては良くなく、どうしても餌が取りにくくなってしまいヘラブナも随分と痩せてしまいます。といって簡単に底のヘドロは取り除けません。当然下水に流すことも出来ないので、専門業者に依頼してバキュームで吸い出して貰う必要があるのですが、それはそれはなかなかの高額ですから簡単ではないですね。


 常に釣行している池ではその特徴が解りますので、それに見合った対応をすることで釣果を上げることが出来ます。その池の常連さんほど良く釣るのはそんなところがあるのではと思うのですが、それを理解されていない釣り人は何時まで経っても良い釣果に恵まれない場合もありますので、通い詰めてポイントによる違いなどを理解し、それに見合った釣り方が出来れば・・・・。簡単ではありませんけどね。


 しかし雨による影響は思った以上にあると思っています。それが好転するのかは微妙で、悪影響の場合も多々あります。その場合も実は入るポイントによって違いが生まれます。私のように底釣りを続けていますと、雨が降れば浅いポイントが断然有利となりますので、深いポイントでは中層が水温なども安定しているのですが、底釣りでは中層は狙えませんので池周辺部の浅場を選ぶ事で釣果が良くなると考えています。


 冬期になればなるほどこの傾向は強くなります。雨だけでなく北風や朝の冷え込みの場合でも、底水の水温が下がってしまいます。少し誤解があると思うのですが、冬期ほど底水の水温が高いとの思い込みです。表層で冷やされた水は必ず底に沈み温かい水ほど表層に上がります。この原理は物理の法則ですから表層の水が冷やされたまま安定することは絶対にないのです。反対に底にある温かい水は否応なしに上昇しますので底の水は間違いなく冷たいのです。


 その昔に泳いでいてある層から深く入ると、急に冷たい水を感じたことがあると思うのですが、強い風や雨が降らない限り底ほど水温が低いのです。
 結果として冬期は深場ではなくて浅場こそ有利だと考えています。雨や雪の日も同じ事ですが、勿論上下の水が入れ替わるには時間が必要ですから、前日に雨や雪が降れば浅場に、当日の雨や雪は深場にポイントを取ると良いのではないでしょうか。


 今年を振り返りまた新年の釣りを考えるに当たり、釣り池の特徴や釣り座の選択、そして釣り方とヘラブナ釣りの環境を考えて竿を出すと、またひと味違ってくるのではと思うのですが如何でしょう。


 何れにしてもヘラブナ釣りではアレコレと考える楽しみがあります。その考える時間もまたヘラブナ釣りであり、それを想定した仕掛け作りも面白い時間と感じています。