両うどんのヘラブナ釣り

ヘラブナ釣りで人生を楽しんでいる日曜釣り師です

常時50枚の釣果と大助を釣り上げるために

 ヘラブナ釣り 消えていく業界

 世の中には外から見放されていく業種があります。学校の前には必ずあった文房具店。今ではすっかり見かけなくなりました。店先でアイロンを掛けていたクリーニング店。今は取次店を見かける程度で、自店舗で洗ってアイロンを掛けている店は見かけなくなりました。薬局も調剤薬局が残る程度で、市販薬を売る薬局は極端に減っています。


 布団店・荒物屋など日用品を扱う小売店は殆ど閉店し、シャッター商店街があちこちに増えています。多くは利便性の良い大型店を利用する事になり、公設市場などもスーパー化することで、なんとか生き残っているのが現状でしょう。


 一時期に流行った唐揚げ専門店、餃子などの無人販売店、そしてラーメン店も閉店を余儀なくされています。人の好みは移ろいやすく、いったん離れると戻ることは殆どないのではないでしょうか。


 そういえばフーディーなる名称で呼ばれる人を知っているでしょうか。ネット上でレストランの情報や批評をする一般素人の人たちのことです。ある雑誌に取り上げられていて驚いたのですが、フーディーと称される人たちのなんと知識量の少ないことか。


 単に店の情報を良く知っていたり、その店舗の店主と仲が良いことを誇ってみたり、そんな情報を見聞きして、そのお店に足を運ぶ人たちが多くいるようですが、自分で価値判断が出来なくなっているのでしょうか。


 割烹料理屋があります。私的にはもう行かなくなったのですが、祇園にも多数の割烹のお店がありました。そんなお店でもお決まりを提供するようになりました。和食でありながらコース料理の提供となり、昔ながらの自由に注文をする割烹が少なくなっていったのです。
 ある店では食事のスタート時間が決まっていて、それまでに皆が揃う必要があり、一斉に食事が提供される仕組みが出来上がっていったのです。少しでも遅れると白い目で見られるのですから、何か間違っていると思います。


 私は一斉スタートの店の考え方には賛同できず、全くといって良いほど行くことはなかったのですが、なんで店の都合に客が合わせる必要があるあるねん!!と反発していたからです。この考え方は今も変わりませんが、店には店の理屈がありますので、一斉スタートを続けられれば良いのです。それを良しとする客が通うだけですからそれでいいのです。


 しかし元々の割烹は自由に注文するのが本来でした。好きな時間に訪問して、好きな料理を注文する。それが出来るのが割烹料理屋の良いところで、コース仕立ての懐石料理を提供する料理屋さんとは差別化されていたのです。


 それを自由注文を受け付ける割烹店が出来ると、フーディー達は新しいスタイルだとか、自由注文は長く続けられないとか、割烹料理屋の本ら生の姿にも拘わらず、元々の割烹を知らない知識の浅さを露呈させているのですから笑ってしまいます。


 しかしそんなフーディー達に左右される多くの人は、あたかもそれが正解と思込んでしまうことで、廃れていく店があるのも事実でしょうし、いい加減な批評をすることで、閉店していく店もあるのですから、発言は心して・・・。あれ?私の発言は・・・まぁいいっか。


 私は企業に援助して貰っていませんので、自由に発言できますが、多くの有名ヘラ釣り師は、何らかの形で援助を受けていますので、自由な発言できないのでしょう。そのため問題がある製品でも使い難いとか、ここがダメだとはいえず、良いところを見つけての批評となっていると思います。


 その批評に踊らされることなく、自由に好みの製品を見つけるには、なかなか大変ではあるのですが、他の釣り人達の意見を聞くのも良い方法でしょう。ただ超ベテランの皆さんの情報は古い場合が多々ありますので、そこのところは吟味する必要もありそうです。


 実際には使ってもて始めてわかる事も多々あります。人がどんなに良い製品だと評価したとしても、自分の釣り方や好みに合わなければ全く良い製品とは言えません。十人十色と表現するように、万人受けするものはない!ってのが本当のところではないでしょうか。


 ってことで・・・(笑)。では我がヘラブナ釣り業界はどうでしょう。高齢化の一途を辿っている日本は、当選ヘラブナ釣りも高齢化が進み、自動的に卒業されていく方も多くいます。それでいて新人が入門しないのも現実で、なんとかすそ野を広げる方法はないかと、常に思ってはいるのですが、仲間が卒業していく姿を見るだけになっています。


 ある釣りクラブは15人ほどいたのに、今釣り場で会うのはたった1人の方だけで、他の皆さんは卒業されてしまいました。またある釣りクラブも今では3人とか、とても少数になっています。やはり釣りクラブとしての形態が、時代とそぐわないのかも知れません。


 釣り業界ではありませんが、業種をまたがって多数の会員がいた団体があります。私が所属していた時代には400名を超えていたのですが、今では120名と4分の1まで減少しています。団体で集うこと自体が時代に合ってないのでしょう。


 我が天釣会は釣りクラブではありません。そのため年会費や入会金も必要ありません。大会を開催するときに、その場に集まった人達だけで大会を行って優劣を決めているだけです。つまり天釣会は大会専門の会ってことですから、無理矢理参加する必要はありませんし、参加しなければ損になるなんてこともないのです。
 とても気楽な大会にするために、ルールもマナー程度の範囲に留めています。その甲斐あって登録されている方全員が参加されると20名を超えますが、池の予約もそれなりの苦労があるのですが、釣り座確保はなかなか大変ではあります。


 最近特に思うのですが、釣具業界もヘラブナ釣りは既に見限っているのではないでしょうか。国内生産しているヘラ竿はホンの少しで、ダイワ製では3アイテム程度、シマノも2アイテム程度と思います。竹竿も既に釣り道具の位置づけではなくて、和歌山県の指定する伝統工芸品となっているのです。伝統工芸と名が付いた段階で、既に日常使いではない事を意味しているように思われます。


 街中にあった釣具店も文房具店やクリーニング店より以前に姿を消していますが、今では大型店舗が生き残りを賭けているようにも感じます。そうなると当然売れる賞品を置きたくなるのが商売ですから、ヘラブナ釣具より淡水海水を問わずルアー用品を置く方が良いはずです。


 ヘラブナ釣り師が減少の一途を辿っていますので、釣り堀が閉店されていくのも当然の結果で、釣り人が訪れなくなれば経営も難しくなっているはずですから。当然の結果ではあります。


 そういえば町の釣具店も少なくなりました。オヤジ1人で店番していたような、そんな釣具店はもうなくなりましたね。昔そんな釣具店では、竹竿も簡単に修理してくれました。針も店主が結んで10本セットで売っていたりと、子供でも顔を出してチョコチョコと購入することも出来ていました。


 今では見かけなくなった川釣りですが、川の近くには決まって釣具店があったのです。川釣り用の餌もそんな店で購入出来てました。近所の狭い範囲でも5店舗の釣具店が姿を消しているのです。なんだかなぁ・・って思うのですが、ノスタルジーに陥ってしまいますが、もう50年も前の話ですから・・・仕方ないですね。


 もう少しすると魚相手に釣りをする人がいたらしい、な~んて事が話題になる時代になるかも知れませんね。