両うどんのヘラブナ釣り

ヘラブナ釣りで人生を楽しんでいる日曜釣り師です

常時50枚の釣果と大助を釣り上げるために

 ヘラブナ釣り ハリスの素材と色

  今日は8月の最終日となります。猛暑続きだったこの夏も今朝は比較的過ごしやすく、風が何となく涼しいと感じましたので、そろそろ夏も終わりを迎えそうな気がしています。以前まで夏場は鮎釣りをしていましたので、夏が終わる頃になると川の水が冷たく感じだして、もう夏も終わり鮎のシーズンも終わりを迎えると感じたものです。ただ海産の鮎が上る川では、10月の初め頃まで鮎釣りを楽しめるのですが、9月の中頃になると産卵を迎えた鮎が婚姻色が現れだしてしまいます。それを鮎が錆びたと表現するのですが、何となく寂しさを感じていたものです。


 そうそう今日は満月ですが月と地球が一番接近する日ですから、月が一番大きく見える日ということでスーパームーンと表現します。また今月は満月が2回あることになりますので、それをブルームーンと表現しますので、今夜の月はスーパーブルームーンって事になりそうです。晴れていればスコープを取り出して月を見るのも良いですよ。思った以上に月が綺麗に見えますのでお薦めです。


 さて今回はハリスの話題です。ヘラブナ釣りで使用するハリスの多くはナイロン製ですが、一部フロロカーボンを使われる方もいるようです。フロロを使われる人は案外誤解されているのではと思うのですが、フロロカーボン製の糸が初期に出回った頃にささやかれていたのは、少しの傷でも切れにくいとのことで磯釣り用のハリスとして一世を風靡した事があります。私もその1人で磯釣りにはフロロカーボンを使うのが当たり前と思って使っていた時期があります。


 単に傷に強いとの触れ込みから素材そのものに強度があると理解して使い出し、筏用の道糸に使用するようになったのです。筏用はどちらかというと道糸とハリスに分けるのではなくて、道糸にそのまま針を結ぶ通しという方法で使うようになっていました。それでとくに不自由は感じていなかったのでそのまま使い続けていたのです。


 その間はどちらかというと少し硬めかなと思う程度で、磯釣り用のハリスとしては2ヒロ程度を使用していましたので、余計にハリスの柔軟度を気にする必要もなかったのです。ヒロとは両手を広げた長さですからおおよそ1.5m程度を指しますので、約3mのハリスを使っていたことになります。


 そのイメージが強く残っていましたのでハリス=フロロとと思ってしまうのですが、ヘラブナ釣りに関していうとハリス長はどんなに長くても1mはないはずです。平均的サイズは50㎝程度でしょうか。
 両うどんの底釣りの場合は長くても40㎝までですから、比較的短いハリス長となるはずです。


 仮にナイロン製のハリスとフロロカーボンのハリスは同じ強度だとした場合、硬いフロロの方が伸びが少ないために切れやすいと考えられます。ナイロンハリスの特長は柔軟度が高いために合わせショックを吸収して切れ難いのですから、柔軟度が少なくハリス長も短い場合は、余計に切れやすいといえないでしょうか。


 また単純にナイロン製とフロロ製とを比べるとフロロの方が強度が少ないため、比較的太めに作られていて、結果として同じ号数の場合は同程度の強度となっているようです。


 フロロカーボンとはポリフッ化ビニリデンというプラスチックのことで、これを製造しているメーカーはごく少なくて、有名なシーガーを製造しているのはクレハ合繊株式会社ですが、原材料から製品まで一貫生産しているのはクレハだけのはずです。


 そういう意味でもフロロの製品で品質が劣るものは少なく、ナイロンの製品の方が高品質の製品から100円ショップで売られるようなものまでありますので、単純に製品のばらつきがあるためにフロロよりナイロンの方が強いとは言えないのです。


 しかし私的感覚でいえば粗悪品のナイロン製品は別とすると、やはり柔軟度の高いナイロンハリスを使うべきではないかと思うのです。


 そこでもう一つの視点としてハリスに色が必要なのか、それとも余計なもので無色であれば良いのかです。海外の製品には水中に入ると見えなくなるとの触れ込みのナイロン仕掛け糸がありますので、無色よりなんとなく良さそうな気になってきます。


 水中で目立たないようにするためには屈折率が水に近いほど良いはずです。水の屈折率は1.33です。フロロカーボンは1.42でナイロンは1.53です。この数値を見ると当然フロロの方が見えにくいはずです。


 ダイヤモンドの真贋をする場合に水の入ったコップに入れると良いと聞いたことがありませんか。ダイヤの屈折率は2.4でガラスは1.43です。但し1.43とは光学ガラスであって粗悪品のガラスでは2.41と高い屈折率を示すので水中に入れてもよく見えるのです。つまり単純に水中に入れた程度では真贋の判断は出来ないって事ですね。


 さて屈折率が高いほど目立つのですが、もしそのハリスに巻癖が着いていたらどうでしょう。当然その部分が反射率が変わりよく目立ちますので当たりは遠くなってしまいます。ハリスが少し絡んだだけで当たりが出ないなんて経験はないでしょうか。


 基本ハリスは巻かれて売られていますので間違いなく重なった部分には少しのへこみが出来ています。その結果その部分は余計に目立つはずです。そういう意味でも平行巻を選ぶべきだと思うのですが、反対にもっと開き直って目立っても良いのではとの考え方はどうでしょう。


 それが私が使っている黒色のハリスです。水中には木の枝や水草などもあります。それに対して魚は物陰として利用する事はあっても警戒する対象にはなってないはずです。つまり変に光るハリスより黒色に染められているハリスの方が良いのではとも思えませんか。
 特に私のような底釣りばかりしているものにとっては、ある程度は着底していると考えられますので(実際は斜めに張られています)黒色のハリスは警戒されないのではないかと思うのですが如何でしょう。


 この写真を見る限りでは黒色でも光っていますので、光が届きやすい浅場には適していないかも知れないですね。何となく黒いハリスを使っていますが、今のところ特に良いとか悪いとかは感じないのです。黒いハリスだから良く釣れたなんてこともないのですが、実は歳と共に透明のハリスが見えにくくなっていますので、針を結ぶ段階でとても使い易いのです。ただ釣り場で餌を付けようとすると黒ハリスの方が保護色なのか良く見えないので、水中でも案外目立たないのかも知れないですね。一度使われては如何でしょう。


 そうそう平行巻きのハリスはとても滑らかですから、しっかり巻かなければ滑ってほどけてしまいますので注意が必要です。