両うどんのヘラブナ釣り

ヘラブナ釣りで人生を楽しんでいる日曜釣り師です

常時50枚の釣果と大助を釣り上げるために

 ヘラブナ釣り 生臭い匂いは

 ヘラブナ釣りは好きでもヘラブナを触るのは好きではないのです。それは体表の生臭い匂いが原因ですが、ヘラブナを取り込む時に使う玉も匂いが移り、そのまま放置していると強烈な匂いを発します。


 淡水魚の生臭い匂い成分は、アンモニア臭のようなピペリジンや、雨後の匂いのようなゲオスミンなどの複合物です。身には匂い成分はないとのことですから、調理の仕方次第では全く生臭みは消えます。しかし魚をおろした時と同じまな板で刺身などを作ると、簡単に匂いが移ってしまいますので、生臭みが気にならない方は別として私には生臭くて食べる事は出来ません。


 魚を調理するときに真水に触れるのは良くないとされているのですが、淡水魚は水道を出しっぱなしで調理しても良いことになっていますが、生臭みを消す方法としては氷の入ったボールの中に身を入れてその上から勢いよく水道水を入れると、もっと臭いが消せるのですが、方法を知っていても淡水魚を食べることは殆どなく、近くにあった淡水魚専門店も店を閉じられてしまいました。何となく残念ではあるのですが仕方のない時代の流れでしょう。
 そういう意味では淡水魚をよく食べられる滋賀県民は貴重な存在で、ヘラブナの養殖業者も営業が続けられるのですね。


 野池や川で釣り上げた魚は泥臭くて、即調理する前にこの臭いを減らす作業が必要です。昔から綺麗な水で暫く飼って泥を吐かしてから調理するといわれたものです。実際は泥なんて全く食べていませんので泥を吐くことはないのです。淡水魚の生臭みの原因は住んでいる水によるのです。


 綺麗な水に飼うことで何が変化するかですが、本来淡水魚と海水魚とは全く違う身体の構造をしています。それが主な原因だろうと思うのですが、淡水魚は体内の方が塩分濃度が高いために、浸透圧の関係で常時体内に水が浸透しています。その水が汚れていると当然匂いも体表に染みつきます。それが生臭みの原因となっているのです。


 この身体の構造を上手く利用する事で生臭みを減らすことが出来るのです。それが綺麗な水に暫く飼っておくことです。汚れた水が徐々に薄まり綺麗な水と入れ替わることで、魚の臭みを減らすことが出来るのです。またその間は餌を与えないのも重要ポイントです。


 淡水には藻類屋植物性プランクトンがある事は、ヘラブナ釣り師であれば誰でも知っていることですが、実はその藻類が生臭い匂いの原因を作っているのです。そのため同じ淡水でも渓流のような透明な水とは違い、下流域や池では藻類によって緑色に変色しているのですが、その水域の魚では臭みが強く出るのです。ヘラブナのように止水の池などではその傾向が強く出てしまいます。アオコが発生した池は生臭く感じるりのもそのためです。


 淡水魚は水が体内に浸透していますので水を大量に吐き出していますが、海水魚は反対に浸透圧の関係で体内の水分が外に出てしまいます。そのため海水魚は常に水を飲み込むのですが、身が塩辛くならないのはエラから塩分を放出しているからです。


 この構造の違いによって淡水魚は海水に住めず、海水魚は淡水に住めないのです。鮭などは海から川に登って産卵しますが、河口付近で身体の構造を変化させてから川を上ります。体表が銀色から婚姻色に変化しますが、あの状態がまさに鱗を変化させていると解釈できます。
 反対にヤマメはサクラマスとなり川から海に下るときは、ギンケといいますが鱗が銀色に変化して、海に順応出来る身体になってから海に出てしまいます。


 いつものように脱線していますが、玉に付いた匂いは日光干しするだけで綺麗に取れてしまいます。検寸台も洗っただけでは匂いはそのまま残ってしまいますが、同じように乾燥させると匂いは消えてくれます。乾燥させないで車に放置していると、とんでもなく臭くて閉口してしまいます。でも人の嗅覚っていい加減なもので、その匂いすら慣れてしまって感じなくなります。これば自分の口臭が感じないのと同じですね。


 ただ手に着いた匂いは簡単には取れません。調理する場合などでは先に手を濡らしてから魚を触れば、まだいつまでも匂いが残ることはないのですが、どうしても魚に着いている水が手の皮膚の中に浸透しますので、洗っただけでは取れないのは当たり前の事です。


 匂いを取りたい場合は、ヘラブナを触った後直ぐに手を洗うことです。手のひらに浸透する前に洗うことで、いつまでも臭く感じることはないはずです。私の場合は手が荒れやすいのでゴム手袋をしています。そのためヘラブナを触ろうが臭い餌を触っても匂い移りがないので良いのですが、皆さんはあの匂いは平気なんでしょうか。


 匂いを消す方法としては、蟹料理を食べたときにとの匂いを消すためにレモンが用意されることがあります。実は匂いを消しているのではなくてレモンの香りで臭みをカバーしているに過ぎません。トイレの芳香剤の役割と同じです。ただトイレの芳香剤の優秀なタイプは、トイレの臭いと芳香剤の匂いと混ざることで良い香りに変化させるものがあります。


 よくステンレスに触ると匂いが消えるとのことも知られている方法ですが、皮膚内の浸透してしまった匂いはやはり落ちることはありません。浸透との言葉を使っていますが、専門用語で経皮吸収といいます。ただ人間の皮膚も魚の鱗のように防御作用がありますので、体内に入り込むことは殆どありません。毎日使っているボディーソープやシャンプーが入り込んだなって話は聞いたことがないのはそのためです。
 だったら湿布薬は効かないではないかとなるのですが、何故か血管まで浸透して血液によって成分が運ばれるとのことです。ただし痛み止めの湿布薬は、飲み薬の100分の1程度ととても弱いらしいですが・・・。


 手を洗う場合も魚を触る場合は手のひら側のはずですが、実は手の甲には毛穴がありますので、毛穴から匂いが浸透するとその匂いはなかなか消えないのです。手を洗う場合も先ず手のひらを十分に洗ってから手の甲も洗うようにしなければ匂いが移ってしまいますので注意が必要です。


 まっ出来るだけ魚は触らないようにして、上手く針を外しサッサと放流することですね。針を外すのも魚用ではなくてラジオペンチが簡単に外れます。100均でも簡単に手に入りますので、出来るだけ細長いタイプのら時をペンチを用意されていると、魚を手で触ることなく簡単にはり外しが出来ますので、匂いの心配は随分となくなるはずです。


 長い針外しはヘラブナの口の中を傷つける可能性があるので、釣り池によっては使用禁止なっていますので注意が必要です、