両うどんのヘラブナ釣り

ヘラブナ釣りで人生を楽しんでいる日曜釣り師です

常時50枚の釣果と大助を釣り上げるために

 ヘラブナ釣り カラツン⑤-② 針サイズと餌の関係

 今回は針と餌の関係で起きるカラツンについて取り上げます。


 ヘラブナ釣りではカラツンはつきものですが、カラツンが続くととてもストレスが溜まってしまいますので、少しでも少なくした方が良いに決まっています。
 もしカラツンに針サイズが関係しているとするなら、針サイズを交換するだけで済みます。ではどのように針サイズは関係しているのでしょうか。


 冬期の針サイズは極力か小型の方が良いとされています。それは冬期には吸い込み力が落ちるからだとの理由です。同時にハリスも細くするのですが、吸い込み力の弱まりと食い気が少なさで、少しでも目立たない細いハリスが良いとの理由と、引きも弱まるので細いハリスで耐久性も大丈夫との理由からではないかと考えます。


 しかし私の場合ですが、特に針を小さくする事もハリスを細くすることもしていないのです。ある年などは1年中ハリスは0.6号で通していたこともありますが、それによって釣果が落ちたとの印象を受けなかったのです。


 ただこのところ不思議とカラツンが頻発して、いったいどんな理由があるのだろうと思考を巡らせるのですが、これといって確証を得ることは出来なかったのですが、何となくヒントのようなものを見つけることが出来ました。


 先ずは通説通り針サイズを小さくして、ハリスも細くしてみたのですが、カラツンのでる回数は変わらずで、元の針サイズに戻すことで、反対にカラツンが減ったこともあるのです。


 実はここには少しのカラクリが隠れていたのです。


 針のサイズは餌のサイズに合わせて針を選ぶはずです。反対に針のサイズに合わせて餌のサイズも決めていたはずです。そのため大きい餌には大きい針です。これは至極当然のことですからそれでいいはずですが、餌のサイズは同じで針サイズだけを小さくした場合、反対に針だけを大きくする事でカラツンが多く出る事が確認できたのです。


 いやいやこれは至極当然のことではあるのですが、案外陥る落とし穴でもあるのではと感じたのです。


 団子餌であるなら針サイズに合わせたサイズを自然と丸めているはずです。中には早く寄せようとして大きな団子を作る人もいますが、基本的に小さな針には小さく丸め、大きな針には大きく丸めるはずです。


 グルテン餌で大きく丸める方はいないと思いますが、それでも針サイズに合わせるのではないでしょうか。


 ところが私の良く使っているうどん餌は、釣り場に持ち込むうどんのサイズは決まっています。うどんは絞り出す太さが決まっていますので、針サイズに合わせて太くしたり細くすることは出来ないのです。
 当日カラツン対策として小針にしたところ、余計にカラツンが増えてしまったのです。使用するうどんサイズは事前に決まっているのですから、当日に針サイズを変更するとサイズが合いませんので、針サイズを変更するのは間違っているのです。 


 仮に太いうどんを作った場合には、針サイズが8号だったとします。それほど太いうどんを使っていて、針サイズだけ5号と小さくすると簡単にカラツンになってしまいます。反対に5号サイズに合った太さのうどんだとして、針サイズを8号にするとこれもまたカラツンになってしまいます。


 どうして餌と針のサイズが合わないとカラツンになるのかです。あくまでも想像の域から出ていませんので、確実とまでは言い切れないのですが、単純に想像してみると解ると思いますが、大きいサイズの餌に小針を使うと、餌の縁から針先までの距離があるために、ヘラブナが吸い込んだとしても、口に掛からずにすっぽ抜けるのではと思うのです。そのためカラツンだけでなく一瞬掛かってポンと抜けることが増えてしまいます。


 また反対に餌が小さくて針が大きい場合は、餌を吸い込んだ段階で針先が口に当たり、違和感を感じて吐き出しているのではと思うのです。その吐き出す速度は1秒にも充たない速度ですから合わせ動作が間に合いません。


 ただ段底や段差の釣りの場合は、誤食を狙った釣りですから、極小の針を使って針のふところに小さなうどん状のものがあれば良いだけですから、針の違和感はそれ程感じないのかも知れません。この場合の理屈というか科学的根拠はまだ解っていません。


 水面に浮かんでいる木の葉を吸い込む様子を見たことがあるのですが、一瞬にして吐き出しているのです。吐き出した木の葉は2度と吸い込まないのですから、口に入れた瞬間に餌ではない事を認識して吐き出しているはずです。
 これはヘラブナの口の中のセンサーは、思った以上に敏感で性能が良いと思える現象です。そのため硬い針を感じると餌ではないと判断して吐き出すのではと思うのです。


 そこから導き出される答えとしては、適度に餌と針のサイズがマッチしている事が、カラツンを防ぐひとつの方法ではないかと考えられます。
 よく底差釣りでカラツンが増えると、ずらし巾を大きくすると良いといわれ続けていますが、ヘラブナに与える違和感を減らすためだとすると、納得が出来るのですが如何でしょう。


 うどん餌の場合に針先を出すのか出さないのか、摘まんでいる指にコツンと当たる程度が良いとされているようですが、私的には針先を感じないように刺すことにしています。ヘラブナが餌を吸い込みますと、針がクルッと回って針先側が口の中に向くのですが、その時に少しでも違和感を感じると吐き出すのではと思うのです。針ががりを良くしようとして針先を出すと、余計にカラツンが増えてしまうのでは考えていますが如何でしょう。


 針の軸側はそれほど気にする必要がないのは、針先が口の中に向くことで軸が当たりにくくなっているはずです。この針先の回転は科学的に証明されていますので、カラツンは針先が向かなかったからだとは決して思わないことです。
 この針先の回転については2023年の12月1月号のヘラ専科で発表しましたので確認いただければと思います。


 勿論うどん餌だけでなく団子餌でも針サイズに合わない大きさに丸めると、極端に唐津さんが増えてしまいますので、特に両団子の釣りの場合は注意が必要です。


 次は水流と誘いによるカラツンを取り上げますが、明日はいったん別の話題を挟み、明後日にカラツン5-3として取り上げます。