両うどんのヘラブナ釣り

ヘラブナ釣りで人生を楽しんでいる日曜釣り師です

常時50枚の釣果と大助を釣り上げるために

 ヘラブナ釣り ヘラ竿の調子違いを楽しむ

 ヘラ竿には色々な調子が設定されていますが、同じ対象魚でこれほど調子の違う竿が用意されていることはとても少ないと感じています。そこで少し考えてみたのですがどうしてこれほどの違う竿が用意されているのかです。


 仮に渓流魚を例に取ってみましても調子の違いは余り感じません。源流域用と川幅が広がった大型を狙うタイプの2種類程度でしょう。鮎の場合は泳がせ釣りと瀬を対象とした引きつりそして巨鮎を対象にした荒瀬用と大きく分けて3つの調子でしょうか。


 ヘラ竿も大きく分けると乗っ込みシーズンの抱卵ベラを対象とした剛竿があります。これはまさしく特徴付けられた竿は他のヘラ竿とは別格の存在ですが、それ以外には軽量竿のグループ、硬式先調子のグループ、大助を対象とするようなパワーロッド、競技を対象にしたような軽量系のパワーロッド、そしてヘラブナ釣りを楽しむような趣のある本調子と大別できます。


 ただ実際はそれぞれの中でもまた細分化されていくのですが、その調子の違いは実際にヘラブナを掛けてから解る調子もあれば、振り込みや空合わせするの段階でも違いが感じれるなど、それぞれに細かい特徴付けがされています。


 私も一時期でしたが同じ尺数の竿を何種類か釣り場に持ち込んで、何枚か釣り上げると竿を交換してその趣向の違いを感じるような楽しみ方をしていました。
 例えば兆16尺・煉の16尺・閃光Xの16尺・そして本式の16尺です。同じ16尺ですが全く別物と感じる事が出来るのですが、同じ対象魚であるヘラブナでありながらこれほども釣り味が違うのかと感じることが出来るのです。
 但しこのような調子の違いを楽しむには短竿は適していません。やはりその竿の特徴が解るためには15尺以上の尺数は必要だろうと思います。確かに8尺や9尺でも違いはあるのですが、その差は長尺ほど大きな差を感じ取ることはできません。


 兆は硬式の胴調子ですがその硬式感は穂先と穂持ちにあり胴は優雅に曲がる調子です。煉は胴の力が強いので曲がりは少なくて竿のチカラで浮かせる調子で、閃光は軽量でありながらも曲がりの頂点が本調子よりと軽量のピンシャンしたところが全くなかった竿でした。そして最後の本式はこれぞヘラ竿と思わせるような本調子で、竿先が軽くて操作性が良くとても優雅に曲がるので小型のヘラブナでも楽しめる竿でした。


 どうしてそれぞれの竿の調子がそれほどの違いが出せるのだろうと思うのですが、釣具メーカーの技術力には感心させられるます。竿を持ち変えるだけで明らかな違いとして実感できるほど、それぞれの竿には特徴がありその差を大いに楽しむ事が出来るのです。
 反対にいうとそれほど釣り人の好みは千差万別であり、釣り人の要望に応えた結果としていまのアイテム数に繋がっているのかも知れません。


 ただこの違いは1本の竿を使っているだけでは感じることが出来ません。また同じ竿でも尺数によってその特徴が違って感じますので、1つのアイテムでその竿の言い当てることは出来ないのです。私の知っている竿の中で尺数違いによる差が大きかったのは神威でしたが、長尺になればなるほど胴が硬い先調子を体感できますが、14尺以下では胴がしっかりと曲がる調子になっていました。反対に本式のように長尺から短竿まで全てが本調子に仕上がってような、尺数の違いが余り出ない調子に仕上がっている竿もあります。


 実際に竿の調子の違いを感じるためには、同じ尺数を使う事でしか体験できないのですが、そんな贅沢な竿使いは簡単なことではありません。私もそんなに続ける事は出来ませんでしたので、気に入った調子の竿を残して他は処分してしまったのですが、手元に残っているヘラ竿の中で一番多く尺数の違う竿を取りそろえたのがシマノの朱紋峰 本式で、8尺から少し抜けますが17尺まで揃えています。


 実は少し古い竿ですがダイワの天峰剣の調子が好きでこちらは14.15.16.17と揃えています。やや重いので日常使い少なくなっていますが、この良い調子は月光に受け継がれていると感じています。


 単純に釣り上げる面白さは間違いなく本式や兆ですが、楽しみながら釣り上げる事が出来ない釣り場もありますので、そのような場合はゆっくりと釣り上げるというよりも、主導権を取れるような腰の強いヘラ竿が必要になりますので、HERA Xや紅月のような腰の強い竿を用意しています。


 ただこれらの調子はメーカーの曲げ調子や調子体系では理解できないので、やはり実際に使って見なければ実感することは出来ません。そのため新しい竿が出るとどんな調子だろうと手に取って知りたくなってしまうのです。


 メーカーのインストラクターならメーカーから提供も受けられてますので、色々な竿を使う事もまた開発にも関われると思いますが、所詮日曜釣り師では簡単な事ではないんですよね。なけなしの小遣いから捻出して手に入れるのですが、実際使い心地が悪いというか自分の趣向に合わない竿の場合は、それこそ泣きたくなるほど落胆をしてしまいます。
 反対にとてもしっくりと手になじむと、それはそれは有頂天になってしまいます。ただだからといってそれが釣果に結びつくことはないのですから困ったものですが、それほど調子の違う竿が世に出ているのですから、ヘラ釣り師としては新しい竿は使って見たいじゃないですか。でもねぇ・・・なんたって先立つものが・・・・(T-T)。


 今回はHERA Vの13.5尺と16.5尺を予約してみました。果たしてどんな感じでしょうか。また手に入ればインプレッションして見たいと思います。良い調子なら良いんですけどねぇ・・・。あんなに安く手に入って調子が良ければ私のような庶民にとっては絶対に良いですからね。


 もし機会があれば色々な竿を手にして調子違いを実際に体験して欲しいと思うのです。その中から自分に合った竿を見つける事が出来たとすると、その後のヘラ釣り人生が変わること間違いなしです。そうそう忘れてはならないのが竹竿です。こちらも是非使って見て欲しい竿には違いありません。各メーカーが目指しているフラッグシップの竿の調子は間違いなく竹竿の調子だと思っています。