両うどんのヘラブナ釣り

ヘラブナ釣りで人生を楽しんでいる日曜釣り師です

常時50枚の釣果と大助を釣り上げるために

 ヘラブナ釣り 帽子の種類

 年中ヘラブナ釣りをしている方が多いと思いますが、服装を変えるのは当然だとしても、帽子をどのように選んでいるでしょう。


 私の場合は夏は麦わら帽です。釣具店にとても安く売られていますので、間違いなく麦わら帽を使うのですが、その昔にあった農作業用ではなくて、ハットの形状をしていますので、自分なりに少し見栄えが良いのではと思うのですが、実際はそうでもないんですよねぇ(笑)。


 本当は農作業用のツバの広い麦わら帽の方が、大きく日除けが出来ますので快適です。幾らパラソルを出していたとしても、二重に日陰が作れますので間違いなく快適になります。


 その昔に鮎釣りであじろタイプの菅笠が流行った時期がありました。私も例外なく使用していたものですが、少々の風にはビクともせず上手く風が通りに抜けて記憶があります。流石にベトナムでかぶられているような大きな笠ではなく、こじんまりとしたサイズでしたが、今思うとなかなか滑稽な姿だったことでしょう。その時は法被を着て菅笠を被るスタイルが鮎さり師の定番でした。


 麦わら帽子も日差しが少し弱まり出すと、今度はメッシュタイプのキャップを使い出します。それ程日陰を必要とせずに、パラソルさえ出せば空調服も必要としない、そんな時期になると間違いなくメッシュ素材の帽子を使います。


 そしてもう少し季節が進んで風が冷たいと感じ出すと、もうメッシュの帽子は使わずに風が防げる布タイプの帽子の登場となります。実はこの帽子が一番長く使えるタイプですが、日によっては汗をかいたりしますのて、その頃はメッシュと布と2種類の帽子を車に積んで持参するようにしています。


 冬期になると以前まではニット帽をかぶっていたのですが、ツバのある帽子の方が浮きがよく見えると解ってからは、ニット帽を使う事はなくなったのですが、頭が冷たいと感じだしたのも、髪の毛が薄くなってしまった結果ではあるのですが、厚みのある帽子をかぶって寒さ対策をしています。厳寒期になるとそれだけではまだ寒くて、同時に耳も痛くなってしまいますので、耳まで覆うことが出来る帽子に変更します。内側にはニット素材やフェイクファーが使われていて、温かみのある帽子の登場となります。


 厳寒期にはこれでもまだ寒く感じますので、ネックウォーマーを使って首だけではなく鼻まで覆うようにして、それこそ目出し帽のように形状にして使うようになります。ただ今年に関して言うと底までの寒さを感じず、ヒーターベストも全く使用することなく過ごせていますから暖冬なんでしょうね。


 私はこのように帽子も色々と使い分けるのですが、案外年中同じ帽子を使われている方を良く見かけます。使い分けることで快適性が変わりますので、是非使い分けていただきたいと思うのですが、案外帽子を使わない方もいます。元気なのか目が良いのか解りませんが、浮きの見やすさと同じように帽子の快適性を経験すると、帽子を使わないなんて事はなくなります。


 また安全性を担保するためにも帽子は是非使って欲しいと思うのです。いつ何時針や重りが飛んでくるかも解りません。自分の仕掛けだけでなく隣の釣り人から飛んでくるかも知れません。そういう意味ではサングラスも必須アイテムです。偏光グラスを使うとそれはそれは浮きがよく見えますが、同時に目を守る事が出来ますので、未使用の方は是非帽子とサングラスを使って、快適なヘラブナ釣りを楽しんでいただきたいと思います。


 特に太陽の位置が低い冬場は水面反射が強く、浮きが殆ど見えなくなってしまったりします。目の保護と視認性を担保するためにも帽子とサングラスは必須です。


 歳を取ってからの怪我は治りにくいので、頭の保護と的確な当たりの見定めのために、是非帽子の着用を強くお薦めします。

 岩田池 釣行記 2月18日(日) 最大は43.5㎝

 今日は岩田池です。中桟橋と北桟橋の向かい合わせで小大会を開催しました。


 まだまだ池の水温が低い時期が続きます。徐々に水温も上がり釣果も上向くとは思うのですが、なかなかそうも行かないのが現実のことです。餌打ちをしてどの程度まで我慢できるでしょう。当たりが出るまで10分20分と過ぎても我慢できますが、それが1時間経つと当たりかでない!!と嘆きの声が出ます。それが2時間3時間経つ頃にはソワソワとして、もう帰りたくなってきます。それでも我慢して我慢して・・・涙ぐましい努力を繰り返すことになって、結局撃沈されてしまうのであります。


 今回は先週の釣果が良かった岩田池ですが、釣れるヘラブナのサイズが荒くて、最大では60㎝を超えて50㎝台も珍しくない池です。そのため天釣会はサイズ競争をしていますので、誰かが良いサイズを釣り上げるとそれで決まり!となって面白くないんですよね。


 良いサイズを釣りたいとの思いを持ちながらも、大会をする池としてはもう一つかも知れないと、私的には思っているのですが・・・。それこそ誰かが50㎝台を釣り上げるとそれで確定してしまいますからね。


 岩田池の良いところは誰でもが使える食堂が用意されているところです。営業はされていませんので、持参したお弁当を広げて食すのですが、その設備が整っていることです。電子レンジでお弁当を温めることも出来ます。私的には水は準備してカセットコンロで湯を沸かすようにしていますが、ポットが用意されていますのでカップ麺も作れます。


 ただトイレ事情が良くないので・・・実際閉口してしまいます。コレが改善されるといいのですが、簡易水洗にするにしても高額ですから、ヘラブナ人口が減っている現状では難しいのでしょう。


 さて本日の内容です。岩田池ではとんでもない大型サイズも釣れますから、今日の竿ケースにはHERA Xの7尺から15尺までを入れて持参しました。以前までは8尺を使えることはわかっていたのですが、7尺で床が取れるかどうかの確認もあり先ずは7尺を繋いでみました。餌打ちを開始してうどん2本使い切った頃から当たりが出ます。なかなかタイミングが合わないというかカラツンが続いてしまいます。それでも何とか枚数を重ねていきますが、ランチまでには13枚を上げるのがやっとです。


 釣り上げられていたサイズも34㎝程度まででなかなか良いサイズが上がりません。そんな中で中桟橋では大助が釣れ出しますが、私にはいっこうにサイズが伸びず、なんと隣の紅が35.8㎝で暫定2位に付けます。


 しかしその後は大助が上がりましたので、今日は1位と2位しかありませんのが大助以上を釣り上げなければ入賞出来ません。そこでランチを済ませてからHERA Xの14尺を繋ぎます。一投目から触りが出てその後は良いツン当たりがでますが、殆どがカラツンで針に載せることが出来ません。


 カラツンに悩まされ続けていたのですが、タイミング良く針に乗りました。合わせた瞬間それ程でもないと思ったのですが、なかなか寄せることが出来ません。スレではないとは思ったのですが、またまたリャンコだろうかとかと頭をよぎります。
 最初は座ってやりとりしていたのですが、なかなか寄せられないのでこの後立ち上がります(笑)。

 引き寄せてくるとなかなか良いサイズです。玉のサイズが尺1ですからサイズ感がわかりますね。


 サイズはなんと!!43.5㎝ありました。このサイズが釣れるまでは40.7㎝とかだったのですが一気に抜きます。もう少し尾は伸ばせそうでしたが、引き離しているので良いかって・・・とかとそれが後になって!!


 とりあえずはハイポーズです。このヘラブナは少し抱卵していた様子ですから、これから食いも良くなることでしょう。


 私がトップを取れそうかと思っていると、割って入るのが天敵の松本さんと疫病神の竹藤さんです。ビクビクしながら釣り続けていると、またまた広瀬さんが良いサイズを釣り上げます。サイズを測っている様子を余裕で見ているのが竹藤疫病神です。

 先ずは広瀬さんのハイポーズです。


 しかし竹藤疫病神は余裕で見ていたはずです。なんと43.5㎝を釣り上げていたではないですか!!もう少しで抜かれるところでしたが、大助を釣り上げていても入賞出来ないのですから、今日は大変な日となったのです。
 今日の大助は鯉ではなさそうで良かったですね(笑)。

 
 天敵松本さんの弟子の森永さんが良く釣られていました。

 師匠の天敵松本さんは何となく意気消沈している様子で形無しでした。


 ってことで今日の1位は私です。


 そして2位が同サイズで疫病神の竹藤さんでした。


 今日は皆さん悩まされていた様子で、当たりが出てもカラツンになったり、当たりがポンポンと出てもその後は静まりかえっていたりと、良い当たりを出し続けるのに苦労されていた様子ですが、大助も結構上がっていてサイズ競争としてはなかなか大変です。結局今日だけで40㎝台が5枚とスレでしたが2枚上がっていました。


 私もカラツンばかりでどうしたもかと悩んでしまいましたが、同じような当たりで釣れてくるのですから、合わせ続けるしかありません。途中もう少ししっかりした当たりを取ろうと我慢すると、そんなときに限って綺麗なツン当たりがで大助用のタイミングが合いません。結局7尺で13枚14尺で11枚で合計24枚の釣果でした。ただ当たりは14尺の方が圧倒的に多かったので、長めの竿の方が良いのだろうと思いますが、Xの14尺はやはり重くて使い辛かったです。
 大会には軽めの竿の方が良いかと思っているのですが、50㎝級が掛かると引き寄せるのが大変ですから、やはりXを使うべきかと思ったりしますが、それこそ捕らぬ狸の皮算用ですかねぇ(笑)。


 とりあえず大会には中桟橋側からは12尺以下で、北桟橋からは13尺以下の竿規定を設けますので、大助サイズは案外少なくなるかも知れませんが、中桟橋有利は変わらないでしょうね。まっ抽選で決まった釣り座ですから、それもまた運ってことでしょうか。


 私は来月の月例会がー2㎝のハンデが付いていますから、またまた入賞は難しくなりますが果たして・・・。

 淀の釣天狗池 釣行記 2月17日(土)

 またまた釣天狗池です。


 池の写真を見ると解るのですが、東西南北釣り座が設けられます。そのため風向きによって釣り座を決めると快適な釣りが出来ます。特にと冬期の北西風を避けるためには、北側の塀側に釣り座を設けると、とても快適に釣りが楽しめます。 


 前回は厳寒期にもかかわらず30枚の釣果を得ることが出来ましたが、果たして今日の釣天狗は・・・・(T_T)。撃沈されてしまいました!


 前回同様にHERA Rのインプレッションが目的で天狗池に来たのですが、前回はRを先に使って途中でFに変更して、その違いを確かめためたのですが、今回は先にFを使ってみて後でRを使う印象に違いが出るのかどうかを確認する予定でした。


 ところがとても良い当たりが続くのですが、カラツンの連続となってしまったのです。その後当たりが止まったり、当たりが出てもカラツンと上手く釣れないんです。



 このまま続けようかとも思ったのですが、やはり釣れなければ比べることも出来ませんので、諦めて釣果の良い8尺に変更しました。ところで8尺でもカラツンの嵐です。とても綺麗な一節当たりでも素針を引いてしまいます。なんとか釣れても後が続かず、とても寄っているのですが、、


 ランチを過ぎた当たりから天気も良くなって防寒着も次々と脱いでいきます。日当たりが良くなると釣れるかもと、期待しながら浮きを見つめているとツンと良い当たりが出ます。今度は上手く針掛かりしたのですが、なかなかの重量で姿が見えません。そこそこ良いサイズかもと喜んでいたのですが・・・。

 困ったことに釣れない日のリャンコです。両方とも上唇センターで釣れてきますが、今日はカラツンばかりでしたから、食いが良いのか悪いのかよくわかりません。


 そうそう今日は松本の長老も来られました。


 私がカラツンで悩んでいるのに、隣で紅さんは良い調子で釣っているではないですか!!


 今日の短竿は前作の龍聖8尺です。とても気持ちの良い曲がりをするので好きなのですが、大助サイズでも無理なく取り込めます。現行の龍聖の方が硬式に仕上がっていますので、短竿ほど面白いのではないかと思いますがまだ手が出せないでいます。


 天狗池でボーズになった事はないのですが、当たりを出すのに苦労することもあり、またカラツンに悩まされることもあります。裏に流れる川辺にはもう河津桜が咲き出していましたから、徐々にジャミも動き出している様子です。
 この河津桜が満開になる頃には天狗池でも抱卵ベラが釣れ出すでしょうから、大助サイズも釣れてくるのではと思います。

 ヘラブナ釣り ヘラ竿の硬さ体系

 ヘラ竿は他の竿と違って軟調子から硬調子まで多数揃っているのが特徴ですが、その調子も振り調子と掛け調子では随分と印象が変わります。振り調子では何となく良い調子と感じたものが、掛け調子になるととんでもなく軟調子で、全くヘラブナを寄せられない竿もあります。反対に硬いと思った竿でも良いところで曲がり、負担なく寄せられる竿もある反面、
棒のように硬くてそれでいて寄せられない竿もあります。


 寄りの良いサオと寄りが悪い竿、この違いはいったい何が原因なんでしょうね。私の理解の外にありますので、簡単に分析することは出来ませんし解説も出来ません。極普通の感覚で言えば、硬い竿は曲がっても戻ろうとするチカラが強いので、そのチカラを利用してヘラブナも寄ってくるはずです。ところが実際には強いチカラを入れずとも寄せられる竿もあれば、硬くてもなかなか寄せられない竿もあります。


 単に優秀な竿ともいえるのですが、竹竿では特にその傾向が強かった記憶がありますが、カーボンでもその差があるのですから、それはまさにメーカーの技術力そのものなんだろうとは思います。単に私の思い込みというか思い過ごしかも知れませんが、本調子であっても軽く寄せられて、硬式先調子でも寄りが悪いのはそのまま価格差にも表れていると感じます。


 実際は釣り方と同時に対象とするヘラブナのサイズなど、それぞれで違った印象になるのですが、釣り上げるヘラブナのサイズが小さかったとしても、引き味を楽しめる竿の筆頭はなんといっても竹竿でしょう。但しカーボンに比べると余りにも重いのが難点ですから、私のような軟弱な者に長尺はなかなか使いこなせず、使えても14尺以下ですが、多分半日で音を上げてしまうのは目に見えています。


 そこてカーボンロッドで同じように釣り味が楽しめる竿はないかと探り当てたのが、シマノの本式とダイワの兆でした。この両者はともに本調子でありながら、先がしっかりしている兆に対して先がやや弱い本式で、その違いは重さのある餌を使う事でわかるのですが、送り込みのしやすさは兆に軍配が上がりました。その反面として兆は先が重くて操作性全般に負担を感じます。それが本式ではとても軽快に扱えるので、ある程度の長尺になると断然本式が楽に扱えました。


 ただ本式の短竿は小型のヘラブナでも手元から弓なりに曲がるほどで、とても楽しかったのですが、その楽しさが歳と共に疲れる竿と感じてしまい、とうとう長短の竿を全て手放してしまったのです・・・(T-T)。 


 下の図はシマノ製のヘラ竿の硬さ体系の図です。一番柔らかいのが特作いぶきです。しなり調子と銘うっているほど極端に曲がりますが、実用的なところとしては柳からでしょうか。鉾は胴調子依りになっていますが、実際は胴にある程度の張りがあるので軟調子とは感じることはなく、本式の方が余程良く曲がる楽しい竿で、竹竿に似た本調子を感じさせてくれます。


 ただこの表で見るところでは神威がカタログ落ちしましたので、紅月が一番硬い竿のはずですが、印象的には嵐月の方が余程硬いと感じました。それは赤月のほうがヘラブナを掛けたとき、曲がりの頂点が胴寄りになるからでしょう。この表では先調子となっていますが、先調子とは余り感じなかったのです。


 また月影は8-17尺まで同じ調子となっているのですが、実際は短竿ほど本調子寄りで15尺以上は明らかに胴の硬さを感じます。翼は使ったことがないので解りませんが、月影と共に既にカタログから消えています。



 実は掛けカーブというものがあります。この図を見て戴くとわかるのですが、短竿ほど手元で曲がりますが、尺数が長くなるにつれて曲がりの頂点が竿先に進んでいきます。結果として短竿は胴調子ですが、長竿は先調子となっているのです。そのため同じ硬さ体系であったとしても、曲がりの頂点が先に移動しますので全体として固く感じてしまいます。
 以前神威の17尺は全く手に負えなかったのですが、14尺ではあれ?って思うほど柔らかく感じたのも当然といえば当然だったのです。


 ただ硬さ体系だけを見て竿の調子を見定めるのは難しく、どうしても実際に釣ってみて手に感じる情報を得なければ解らないことは多々あります。釣具店でブンブンと振っているだけでは決して解りません。私が釣具店で確かめる方法としては、穂先のリリアンを店員に頼んでしっかりと持って戴いて、竿を弓なりになるように曲げるのです。万一リリアンを離されると天井に当たって竿先を折ってしまいますので、事故が起きない場所に移動してからにしますが、そして曲がりの頂点がどの位置に来るのか、またどの程度の力が必要なのかも確認するようにしています。そこまでしても結局は竿を上げるときの水切り抵抗や、餌打ちの適格性、合わせ調子に掛け調子とそれぞれ違いがありますので、買ってみたがコレは駄目とサッサと手放すなんてことにも繋がります。


 また硬さ体系もどの程度の違いがあるのかわかっていません。下の図はダイワ製のヘラ竿です。同じような体系表ですが実際は随分と違っているのです。このダイワの表で見ると硬くて先調子はHERA Sとなっています。実際15尺と14尺を使っていますが、全く先調子とは感じないのです。シマノでいえば月影辺りが同じ調子のように見えますが、私には間違いなく月影の方が硬く感じています。それは竿単体の重さの違いによるものかも知れませんが、あらゆる場面でその違いを感じているのです。


 そのために両メーカーの硬さ体系を見比べるのではなくて、シマノならシマノの中で硬さの違いを区別したり、ダイワの中でその違いを何となく感じるためのものと理解しておくと、大きな失敗は招かないのではないでしょうか。
 そうしないと私のように買って直ぐにコレは駄目と手放すことになってしまいますからね。


 実は購入後に感じたのですが、失敗の最大の原因は同じ銘柄の尺数違い追加購入して、同じ調子ではないことに気がつくのです。コレばっかりは仕方のないことでしょうが、同じ調子を求める場合は、別の銘柄の方が良い事になるかも知れません。


 しかし高齢化が進むヘラブナ釣りですが、新しい竿が出ると使って見たいとの思いを持って戴き、メーカーのヘラ竿を新しく出そうとする意欲を削がないようにしなければ、益々衰退の一途を辿ってしまいます。若者が手を出すにはハードルが高いかも知れませんが、中高年が小遣いの範囲で購入できる竿もあります。それこそ昔とは比べものにならないほどの高性能のヘラ竿が格安で手に入りますので、この業界を守るためにも新しい竿を1本手に入れることで、業界も盛り上がると思います。今では釣具店に行くとヘラブナ釣りの道具類は、店の一番奥の片隅に申し訳程度の陳列となっていますからね。


 釣果を得るためには竿は余り関係がありませんが、釣り味を求めるのもヘラブナ釣りの楽しみ方でしょう。メーカーのフラグシップ竿まではなかなか手が出ませんが、新しい竿を手に入れる歓びもまた良いものではないでしょうか。その歓びは子供が新しいおもちゃを手にしたような、そんな感覚に似ていると思うのですが如何でしょう。

 ヘラブナ釣り 冬期と盛期の仕掛けに差を設けるべきか

 ヘラブナ釣りは1年を通して釣行を繰り返していますが、盛期や冬期で仕掛けを変更する必要があるのでしょうか。


 考え方として冬期はヘラブナの動きが弱くなり、同時に食い気も落ちて吸い込みが弱くなるので、餌と針は小さく仕掛けは細く浮きは繊細なものを使用するというものがあります。
 反対に盛期は食欲旺盛で元気があるので、餌も大きく仕掛けも太くするとの考え方です。


 これは本当の事なんでしょうか。


 確かにとても小さな当たりで釣れてくることがあります。しかし冬期だから全て小さな当たりが出るということもなく、盛期のような1節2節としっかりと入るアタリも多々あります。反対に盛期でも黒線程度の小当たりで釣れることも多々あります。


 個人的な見解としては、当たりが大きいか小さいかは、ヘラブナの吸い込み力ではなくて、仕掛けの状態に起因しているのではないかと思うのです。


 冬期になるとうどん餌は小さく着けられるようになります。団子餌でもグルテンを使って小さく着ける場合が多いと思います。振り切りの打ち込みをしたとしても、餌が軽いためにアンカーになりにくくて、仕掛けがピント張ってないのではないかと思うのです。特に下針が少しでも弛んでいると、浮きに出る当たりはとても小さくなってしまうと考えられます。


 反対に冬期でも上針を食ってきた場合にはとても大きくしっかりとした当たりが出るのですから、盛期と冬期の吸い込み力はそれ程の違いがないと考えられないでしょうか。


 冬期の水温が下がることでヘラブナの動きが弱まり、食い気も落ちるので餌の食い方も弱くなるのは間違いないのですが、そこから人が勝手なイメージを膨らませて、餌は小さく細い仕掛けを使う事が有利であり、切られる心配はないので極細仕掛けで良いとする考え方に繋がるのではないかと思うのです。


 しかし現実的には足下に寄って来た与太ベラは、一瞬の動きを見せますし餌を落とすと盛期と同じように一瞬で吸い込んでしまいます。その様子を見ている限り餌の食い方は盛期との違いはないと思うのです。


 私自身うどんサイズを小さくして、針も小型化しハリスも細くしたことがありますが、盛期の仕掛けを使った場合とそんなに違った印象を得ることが出来なかったのです。もし少しでも違っているのであれば、やはり冬期には細仕掛けで針も小さくするべきだとなるのですが、今のところそれ程大きな違いを感じることは出来ていません。


 太掛けで10枚のところ細仕掛けにすると20枚30枚と釣れたら別ですが、釣れない日は同じように釣れなくて釣れる日は同じように釣れてくれます。


 ただ矛盾してしまうのですが、このところ浮力の小さな浮きを使うことで当たりが多く出るようになっているのも事実です。これは浮力が小さいからヘラブナに与える抵抗感が減るためかどうかは解りません。なぜなら抵抗感とは餌を食ってから感じることですから、浮きの浮力の違いは餌を食わなければわからないはずです。


 色々な実験を繰り返した結果として、私的には浮力があることでアタリを消していた可能性を含め、短竿では浮力の少ない浮きを使うようにしているのですが、それは長竿と短竿に使う浮きの浮力差をによって、食い当たりの出方に違いがあることが解ったからです。


 実は今年も1度冬仕掛けに変更してみたのですが、特に違いを認めることが出来なかったので、盛期と同じ仕掛けに全て作り直して、次の釣行の準備をし直したのですが、釣果は反対に盛期仕掛けの方が良かったのです。


 但し先に述べましたように浮きの浮力差は如実に表れたのです。多分盛期でも変わらないと思うのですが、浮力差で釣果が倍以上の違いが出ることがわかったのです。
 トップの素材の差は余り関係なくて、ムクトップでもパイプトップだとしても、浮き全体の浮力が少ない方が当たりがしっかりと出るのです。イメージとしてはオモリの長さが3㎝の浮きから1.5㎝の浮力の浮きに交換するだけです。ただオモリ量が少ない浮きでは中長竿で仕掛けを投入するのは難しくなりますので、ある程度のオモリ量を背負う浮きを使用することになります。オモリ量が増えれば増えるほど小当たりを合わせるようにすると、ある程度の釣果が得られるのですが、カラツン率も増えてしまいますので、それは付きものとして諦めるしか無さそうです。