グルテン餌は特に新しい餌では無いと思うのですが、特別な餌でもないような気がしています。マッシュ主体にグルテンを混ぜて針保ちを良くした餌ですが、あくまでもマッシュ主体の餌でしかありません。マッシュといえばヘラブナ釣りの餌としては古くからある餌として親しまれてきたはずです。それがいつしか焼麩の粉末が幅をきかせるようになったが為に、いつしか隅に追いやられた感は否めません。
　それがグルテン餌として再度見直されるに至り、マッシュもなかなか捨てがたい餌と復活してきました。

　マッシュとグルテンの配合によって、バラケ易い餌だったり軽い餌だったりと多種類のグルテン餌が発売されていますが、麩餌程には細分化されていません。それでいても多品種であるには違いなく、どれを使うべきかも迷うようになっていますが、1つの目安は商品名でしょうか。
　わかりやすい新ベラグルテンなんて名称であれば、新ベラ対応の餌だろうとの想像は出来るのですが、グルテンLLなんて製品名もあります。このLLはいったい何の略だろうと思うのですが、説明文には次のように書かれています。

　厳選されたマッシュポテトに、グルテンを配合した理想的なくわせエサです。水中でフワッと膨れ、バラけながらハリのフトコロにしっかり残ります。サラっとした手ざわりで使いやすい、ベーシックなタイプのグルテンエサです。

　つまり普通のグルテン餌だって事でしかないようです。LL二は特に意味がないようにも思いますが解りません。

　グルテンαは、厳選された純白マッシュとグルテンの配合が絶妙で品質最高。グルテン繊維が綾織り状になりハリのフトコロにしっかりと残ります。エサの重さは軽いうえに確実に待てるので、厳寒期の食い渋りに効果を発揮します。と書かれていますが、待てるって事は開きが悪いって事でもあります。

　凄グルって餌にも次のように書かれています。細くて絡みつくグルテン繊維だからエサ持ち抜群。なめらかでムチッとしたタッチが持続します。単品で使えるのはもちろん、ブレンド性能が高いので他のグルテンエサと組み合わせることで、より釣況にマッチしたエサに仕上がります。

　どうでしょう。グルテンαと凄グルの違いは、説明文だけではわかり辛いですよね。

　実際使ってみて始めてその特性が解るというもので、自分の使い方や釣り方によって適しているグルテン特性を知る必要があるはずです。

　とはいえバラケ性の高い団子餌こそ集魚効果が高いはずですから、バラケ難いグルテン餌ではそうは簡単に寄ってくれないことを意味します。

　当然の如く誰でも考えることとしてはバラグルセットでしょう。バラケ餌で寄せてグルテンで食わせるのは、至極その特性を活かした釣り方に違いないわけです。
　ただあくまでも個人的経験でしかないのですが、バラケで寄せてグルテンで釣り上げるのは、理にかなっているようで間違っているのではないかと思ったりしています。
　つまりバラケ餌に集まったのですからバラケ餌を食わせた方が話は早いと思うのです。

　反対にグルテンで釣り上げるのであれば、両団子をバラケさせてある程度寄せてから両グルテンに変更するなんて手もあるのではと思ったりします。

　実際問題として何が正解かは試す以外ないわけですが、グルテン餌を使えば使うほどややこしい当たりが出ているのが解ります。
　綺麗なツン当たりはどこに行ったのだろうと思うほど、変化に富んだ当たり方をしますので、グルテン餌に慣れてしまうと両うどんの釣りが下手くそになってしまうのです。

　人の習慣とは恐ろしいもので付いた癖もなかなか直らないのですが、グルテン餌を使う時は上手く切り替えを計らなければ、次の釣果はさんざんたるものになってしまいますので注意しましょう。