ヘラブナ釣り 例会から学ぶ厳寒期の両うどんの底釣り1
節分の日に開催した2 月例会を振り返り、当日の様子をアレコレと回想してみたのですが、それなりに当たりが出て釣果をあげた方がいる一方で、当たりが全く出なかった方や当たりが出ても、釣り上げることが出来なかったのはどうしてだろうと考えてみました。
その前に節分で豆を撒くのはどうしてかですが、魔を滅する(マをメっする)ところからマメ=豆となったのです。なんと安直なことかと思いますが、鰯の頭も信心からってことで、どんなことでも信じている人にとれば意味を持つ事になります。
ここでの解説も信じるかどうかは別として、取り入れることで釣果が出た場合は、まさに解説も鰯の頭程度の役割を果たせたことになります。
反対に釣果には何ら有効ではなかったとすると、鰯の頭より劣ってい事になります。
ん?信じるに足る内容かは全く根拠はありません。それこそ相手がヘラブナですから、確実なことなんて誰も解ったりしないですよね。まっ笑って許して下さいませ。
今回の場合に釣果が良くなかった原因としては、前日の夜からの雨によって、水温の急低下が起きたことが、最大の原因である可能性があります。またこのところの冷え込みも影響しています。目前にいる与太ベラを見ますと、全身に白点病に侵されていたのです。
白点病に罹患する原因は、体力の低下と同時に急激な水温低下によるものです。活魚料理の店の水槽に、白点病に侵されているハマチや鯛が泳いでいるのを見ることがありますが、そんな店で食事はしたくありませんので、鮮魚店でも水槽の魚をよく見るようにしていますが、ストレスによる免疫力の低下が原因ではあるので、管理を怠っている店か売れ行きの悪い店って事ですから、店選びの基準となります。
白点病を治療する方法としては、メチレンブルーの薬浴や塩浴が有効で、また水温を上げる方法がありますが、大きな池では対策のしようがありませんので、ヘラブナ自身の体力が必要ですが、低水温が続くと他のヘラブナにまで感染してしまいます。そんな白点病を発症している個体がいるのですから、食い気が乏しいヘラブナが多いのも当然っです。
さて元々ヘラブナ釣りをしていて、簡単に当たりが出る日もあれば、いっこうに食い当たりが出ない日もあります。この違いはいったい何だろうと思うのです。
人の場合は、四季を通じてお腹が減ると食事をします。飼っている犬や猫も人と同じですから、この傾向に違いはないと思うのですが、熱帯魚のように年中一定の水温を保っていると、餌の食いが悪くなることはありません。それこそ水質の悪化や病気に罹っていなければ、年中同じように餌を食います。
ところが屋外で飼育している魚は元々が変温動物ですから、水温の低下と共に餌の食いが悪くなります。それでも全く食い気をなくすわけではなく、少しでも水温が上がると食い気を見せますし、低水温の状態で安定している場合は、食う量そのものは低下したとしても、ある程度は食い気を見せます。
このある程度は食い気を見せることで、冬期のそれも厳寒期でも食い当たりを出す事が出来ると思われます。その食い気を示すのは、体力のあるヘラブナに限りますので、比較的厳寒期に釣れてくるサイズは大型が多いと感じています。
またマブナが混じっていると、そのマブナ率も上がる傾向を示すと、傾向として感じています。
例会当日の朝に水温を測ったのですが、その水温がなんと7度を示したのです。朝の水温が10度を下回った場合は、もう釣果は望めないと思うほど食いが悪いのですが、それでも短竿を出して様子を見ていると、思った以上に食い気を見せているのです。但し・・・ここからが問題で、水面から30㎝程度の深さより下層にいて、それでいて底には向かわないのです。
各層を正確には測っていないのですが、水面近くは風雨によって冷やされ、その冷えた水が底に溜まることで、中層が比較的高い水温が保たれていたことが想像できます。その結果として少しでも快適な水温の層、つまり中層に留まっている現象が起きていると感じました。
それでも1日・・・実際には6時間程度ですが、当たりが出て釣れてくる場合があります。つまり中層にいるヘラブナが、底にある餌に興味を示し、食い当たりを導き出せた事によるものと考えられます。
そこでどのようにな対策をすることで、ヘラブナの関心を底の餌に導くことが出来るのかです。
私の考え方としては、中層には食い気のあるヘラブナがいるのですから、そのヘラブナを底へ誘導すれは良いことになります。ではどのようにすると誘導できるのでしょう。
最大の効果を出すためには餌の落下速度を遅くすることです。
その方法としては各種ありますが、先ずは餌を軽くすることです。
私の場合はうどん餌ですから、うどんの重量を軽くするにはどうすべきかです。具体的には、うどんサイズを小さくする事、また反対にうどんサイズを大きくする事です。
相反するこの方法の考え方としては、うどんを小さくする事で、ハリスに掛かる水の抵抗を利用して、沈下速度を遅くする事が出来ます。また反対に餌を大きくすることで、餌そのものの水の抵抗を増やして沈下速度を遅くするのです。
ここで重要なことがまぶし粉のサイズと量ですが、それについては明日のブログで取り上げます。
次はハリスです。厳寒期はハリスを細くするのが一般的ですが、反対に太くすることで水の抵抗を増やす事が出来ますので、沈下速度を遅くすることが出来るのです。
また厳寒期ほどハリスを短くするのが両うどんの常識でしたが、私的には長くすることで抵抗を増やし、沈下速度を遅くする方が良いと考えています。
ハリスを太くして長くする。それだけで沈下速度にブレーキが掛かるのです。
そして浮きの浮力を少ないタイプを使う事です。その結果オモリの量も極端に減らすことが出来ますので、沈下速度を遅くする事が出来ます。
つまり浮きを立たせるオモリの量が減ることで、浮きは直ぐに立たないはずですが、その時間が餌の沈下速度そのもので、それに加えてハリスの抵抗と餌の抵抗を増やすことで、よりブレーキを掛けることが出来ると考えています。
もう一つが餌の打ち込み方法です。餌打ちには落とし込みと振り切りでの餌打ちの2通りあります。落とし込みでは水の抵抗が掛からずに、早く沈下してしまいますが、振り切りでの餌の打ち込みをすると、仕掛け糸全体に水の抵抗が掛かりますので、それだけでも沈下速度を遅くすることができます。
これは当日短竿の7尺を使ったときに感じたのですが、短竿で落とし込みをした場合と、振り切りでのヘラブナの動きが違いを目視できたのです。その結果やはり振り切りで餌打ちした方が餌に着い底へ向き、結果として当たりを出す事が出来たのですが、落とし込みでは餌を追うのを途中で辞めてしまったのです。当然その結果として当たりを出す事が出来なかったのです。
時とはこの現象については、随分以前の事ですが、隣の近藤さんは7尺でしたが振り切りで、私は落とし込みをしていたのです。その結果近藤さんは50枚を超える釣果で、私は28枚だったのです。隣とは2m程度しか離れていないのにこの違いが出たのです。
例会当日の朝の低水温を確認した結果として、沈下速度を遅くすることで、ヘラブナに対するアピールする時間が増え、ゆっくりと沈下する餌に導かれて、底にある餌を食うとの解釈をして対策を立てたのです。
但しこれはあくまでも人間の勝手な理屈であって、水中のそれも現実的なヘラブナの動きは解っていません。その証拠に底にあるうどん餌に対して、ジャミは朝からしつこく反応していたのです。ジャミは底に居るのにどうしてヘラブナだけ居ないのかは、全く解明できていませんが、当たりが出ず釣れないのですから、底にヘラブナは居ないと解釈が成り立つと思うのです。
しかし当たりが出ない時って何をしても当たらないのが普通で、食い気のない日に釣れる方が不思議ではあります。でも他の釣り人が釣れていたとすると、当日も食わないわけではない事が分かります。そのためどのして当たりが出ないのだろうと考えます。
このどうしたら当たりが出るだろうと考えることが重要で、いつもと同じようにして当たりが出ないのですから、いつもの釣り方ではダメだって事が分かる必要があるのです。その日その場で何が出来るか、その対応が出来ているかどうかで、当たりが出るかでないかの分かれ目になったのではと思うのです。
そこで先日の大会の結果から導き出せる答えは、比較的小さなうどんを使っていた方、テンポ良く餌打ちを繰り返していた方、餌打ちは振り切りだった方、浮力が小さい浮きを使っていた方に当たりが出たのではと思うのです。
また最後まで一定の尺数を使用し続ける事で、底の餌に興味を持たせることに成功させた方は、例会の後半に当たりが出たのではと思われます。
明日は釣れなかった原因を探ってみたいと思います。