両うどんのヘラブナ釣り

ヘラブナ釣りで人生を楽しんでいる日曜釣り師です

常時50枚の釣果と大助を釣り上げるために

 ヘラブナ釣り 握りのベタつき解消法 自己責任で是非!!

 竹竿の場合は、竿に癖が出だすと火入れをして、張りを保たせて曲がりの修正もします。また漆の艶がなくなってくると、胴漆をかけ直すことで、何年経っても新品に戻すことが出来ます。


 また昔のグラスロッドでは、簡単に腰が抜けてしまい、ヘナヘナの竿になってしまったことがありますが、こればかりはどうしようもなく、お蔵入りとなってしまいます。


 最近のカーボンロッドで腰が抜けることはなく、いつまで経っても調子を崩すことはないのですが、ニギリに問題が出る場合があります。


 特に滑り止めを求めるがありまり、ゴム素材が使われるようになったのですが、最初に採用されたのがアユ竿で、いつも濡れることが前提ですから当然と言えば当然ののことでした。しかしそのゴム素材には大きな欠陥がありました。それは加水分解が起きてくることです。


 アユ竿は1本20万や30万円もするのが当たり前でもあったので、問題が出るとメーカーで修理を受け付ける体制が出来ていましたが、最近はどうなったのか知りませんが、ヘラ竿には元々握りのメンテナンスが用意されていません。(私の知る限りですが・・・)


 加水分解とは化学変化のことですが、水などの反応によって化合物の分子結合を切ってしまう反応です。滑り止めに有効として使われているゴムが、加水分解して酷くベタ付くようになってしまいます。ゴムは大量の分子が結合したもので高分子化合物です。この分子を混ぜるの可塑剤が使用されるのですが、加水分解を起こすとこの可塑剤が溶け出してきます。そうなるとベタベタと手に着くようになってしまいます。


 つまりゴム系の化合物の部分が長時間濡れていたり、乾燥を怠っていると加水分解が始まり、竿では握り部分にベタつきが出てくるのです。


 この加水分解は湿気が原因ですから、釣り竿では良く濡れますのでよく起きてしまう現象ですが、アユ竿に比べるとヘラ竿はそれ程濡れることもなく、濡れたとしても竿袋に収納する段階でタオルで拭き取るのが普通ですが、竿袋に入れからも乾き続けるはずです。ただ竿ケースに入れて密閉をしてしまうと、乾燥が進まずニギリにベタ付きが出てしまいます。


 昔の竿は絹糸や木綿糸を巻いてその上から漆が塗られていたので、水にも強く滑りにくかったのですが、次第にもっと滑らないらニギリが要求されることで、ゴム製のニギリが採用されるようになったのです。また最近は改良が進んでいるようですが、竿の管理を怠るとどのような結果になるのか解りませんが、竿そのものに水ぶくれのようになる現象をブリスターと言いますが、これも濡れたまま竿を収納した結果ですから、釣行の毎にタオルでしっかりと拭き取ってから収納する癖をつけましょう。


 現状はベタ付きが出にくいニギリに変わっていきます。一部まだゴム系が残っているものもあると思いますが、もう販売中止となっている神威に使われていたニギリは、ゴム系でしたから保管状態が悪い場合はベタ付きで出てきます。


 実はこのベタ付きを取り除く方法があるのです。一番簡単で確実な方法があります。ただ事故も起こりやすい方法なので、これが正解とまではいいません。それでもベタ付きを取り除きたいと思われる場合は、試されると良いと思います。
 それは漂白剤を使う方法です。台所用の漂白剤でいいので、まだ症状が軽微な場合は、直接ニギリに吹き付けてティッシュやペーパータオルで表面を拭きます。その後流水でしっかりと洗い流します。これでベタ付きは取れてしまいます。


 頑固なベタ付きの場合は、吹き付けてティッシュで包み込み数分放置し、包んでいたティッシュを取り除いてから、流水でしっかりと流すとベタ付きは取れてしまいます。


 しかし!!!漂白剤ですからニギリの色も抜けてしまいます。


 もし時間的余裕がある場合は、漂白剤ではなく重曹を水に溶き、牛乳瓶のような深さのある容器に入れてニギリを立てて入れ、数時間から出来れば半日ほど浸けて、表面の水分を拭き取るようにし、最後は流水でしっかりと洗い流します。こちらの方が事故が起きにくいのですが、どうしてもベタ付きが少しは残りますので、根気よく何度か繰り返して取り除くようにします。


 ただこの方法はあくまでもベタ付きを取り除きたかがための最終手段で、色落ちよりもベタ付きを取ることを優先した方法です。また漂白剤に重曹液のように長時間漬け込むと、ゴムそのものがぼろぼろになってしまう可能性がありますので、どんなに長くても10分以内で洗い流すようにしてください。出来れば数十秒から数分を何度か繰り返して、ベタ付きを取り除くようにすると、事故もある程度は防ぐことが出来ます。


 今回紹介した方法は、あくまでも自己責任で行ってください。出来れば失敗しても良いような竿で試されると良い思いますが、実は竿だけでなくベタつきが出たゴム製品やプラスチック製品にも応用が出来ます。但し出来れば目立たないとところで試してから、全体の作業に移って頂くと、事故も防ぎやすいのではと思います。


 あくまでも自己責任でお願いします。


 *竹竿の場合は、ニギリの中には新聞紙が撒かれています。表面には漆が塗られていますが、長時間水に浸けると中まで浸透し、新聞紙まで濡れてしまうとニギリ部分そのものが壊れてしまう可能性があります。そうなると素人では修理できませんので、竿師に依頼して修理して貰う必要があります。
 餌汚れなどは歯ブラシを濡らして目地に沿って擦ると案外簡単に取れます。