前回は高齢化社会に合い身体に優しい軽量系の竿を中心に選びをしてみましたが、今回は大助を狙った場合の竿選びをしてみたいと思います。

　大助狙いとなると腕に負担が大きくなるのは覚悟が必要とも思うのですが、別に大急ぎで釣り上げる必要はないとすれば、当然軽量系の竿であっても十分太刀打ちが可能です。
　ただ竹竿の本調子で大助を掛けた時などは、全く寄せることが出来ずに往生することがあります。変に手元近くで潜られてしまうとそれこそ顔を水面に出すのに一苦労で、もう一度沖に泳いでくれない限り、立ち上がっても無理な状態が続きます。
　そういう意味ではカーボンの軽量系の竿でも、竹竿の本調子よりは数段釣りやすいのは間違いありません。

　今回の硬調系のカーボンヘラ竿の選び方は、ポイントを荒らさないためと、横の釣り人に対して迷惑を掛けないためを主眼としていますが、トーナメンター御用達の竿ではなくて、懐にもある程度優しい事も十分考慮して、選んでも間違いないと思える部分でのご紹介としました。

　先ずはなんといってもダイワのヘラXです。この竿は硬調タイプですが、胴をしならせて取り込む設計になっていますので、ヘラブナとのやり取りそのものは柔軟に対応出来ます。ある程度の細いハリスでも使えると思っていますが、全体のしなり方でヘラブナをコントロールして、竿掛けより随分前で顔を出す事が出来ます。但し個人的な感覚でしかありませんが、ヘラXは15尺以下の竿が使いやすいと思っています。16尺以上になると腕の負担が一気に増え重さを感じてしまいます。8尺や9尺はとても素晴らしいしなりを見せて、大助のやり取りがとてもスムーズに出来ると感じています。

　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　ヘラＸ

ダイワ ヘラ X 15・Y / へら竿 (O01) (D01) / セール対象商品 (8/9(金)12:59まで) 価格:33,669円 (2019/8/6 14:51時点) 感想(0件)

　単純に沖でヘラブナの顔を出させるのに適しているのは、シマノの長竿の朱紋峰 神威が適していると思いますが、中尺以下ではそれほど腰が強いと感じません。少なくとも16尺以上の長竿がお薦めで、あっという間にヘラブナの顔を出す事が出来ます。但しそれほど早く空気を吸わせることが出来るのは、竿の胴辺りがとても硬い設計になっているからです。その為に腕の負担は相当なものです。金額的にも高価な部類に入りますし、浅棚の沖で大助を掛けてしまうと、余程の豪腕の持ち主でない限り簡単に伸されてしまいます。ヘラブナの突っ込みに耐えて竿を立てることが出来れば、取り込みのスムーズさは他のどの竿にも追随を許しません。
　反対に15尺以下になるとそれ程、腰の強さは感じなくなりますので注意が必要です。また高価な竿の部類に入りますので、買ってから後悔しないようにしたいですね。

　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　朱紋峰 神威

【取り寄せ商品】シマノ　朱紋峰 神威［しゅもんほう かむい］(品番：15)(全長：4.5m)　/並継ぎへら竿/のべ竿/釣り竿/ロッド/ヘラブナ/鮒/尺/ヘラ竿 価格:59,168円 (2019/8/6 15:01時点) 感想(0件)

　
　次に紹介すべき竿としては、先に高価な朱紋峰神威を取り上げてしまいましたので、次は飛天弓頼刃を取り上げるべきなのでしょうが、釣り堀主体では持て余してしまいます。野池の葦際から強引に取り込むには適していると思いますが、ここではやはりシマノの剛舟を取り上げるべきでしょう。ダイワのヘラXと共通する胴の柔軟性は見過ごすことが出来ません。当然神威に比べますと約半額と懐に優しいのは間違いありません。また竿単体の重量も実は神威と剛舟は殆ど同じです。それでいて竿の設計の違いから来る操作性は、ヘラブナを掛けてから発揮されると思っています。中尺から短竿に掛けての竿選びとしては有力候補ではないでしょうか。

　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　剛舟

シマノ(SHIMANO) 剛舟 15 GOUSYUU 15 価格:36,212円 (2019/8/6 15:17時点) 感想(0件)

　
　シマノの剛舟を紹介しましたので当然ダイワの荒法師武天を紹介すべきだと思うのですが、ハッキリいいまして神威と同じように高価な部類に入ってしまいます。胴に乗るタイプの設計となっていますので釣りやすいのですが、それだったらヘラXで良いのではないかと個人的には思ってしまいますが、買って間違いだったとは思いませんので、お好きな方や懐に余裕のある方はどうぞ！ということにしておきましょう。

　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　荒法師武天

ダイワ 荒法師 武天 15 K (O01) (D01) / セール対象商品 (8/9(金)12:59まで) 価格:71,275円 (2019/8/6 15:24時点) 感想(0件)

　実は私的にはヘラXに続いてお薦めしたいヘラ竿があります。それがダイワ月光剛です。元竿の月光そのものは調子は好きなタイプでお薦めの竿ではあるのですが、今回はあえて大助を狙いたいとの思いでのヘラ竿選びですから、剛を持ってこないわけにはいきませんね。
　まさに竿全体で受け止めてくれますが、ヘラXの方が肉厚の雰囲気を持っていますので、ヘラブナの突っ込みに対して竿のタメは間違いなくヘラXに軍配が上がると思っています。といって剛では不満かといえばそういうことはありません。単純に両方の竿を比べての違いであって、剛単体で使っている限りでは、不満を感じないと思います。

　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　月光剛

ダイワ 月光 剛 (げっこう つよし) 15尺 / へら竿 (O01) (D01) / セール対象商品 (8/9(金)12:59まで) 価格:22,270円 (2019/8/6 15:35時点) 感想(0件)

　今回は大助を釣り上げる場合と限定していますが、取り上げなかった竿の中でも良い竿はあります。シマノの朱紋峰 煉や朱紋峰 本式、ダイワの龍聖や兆などがありますが、高価に部類になってしまうこととオールマイティーな竿作りになっていますので、突出した特徴が無い事が特徴ともいえるのかも知れません。
　ただ思った以上に重くて硬い感覚を私は持っていますが、人それぞれ近い方によって違いを感じるような差がある竿ではないだろうかと思っています。

　最後になりましたが、メーカーの思惑と相反する事を書いている可能性があります。決して営業妨害するような意図はありません。乏しいヘラブナ釣りの経験しかありませんから、思い違いや思い込み間違いも多々あると思っていますが、あくまでも日曜釣り師という立場で実際に使ってみた見解ですので、是非大目に見て頂きますよう宜しくお願い致します。
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