両うどんのヘラブナ釣り

ヘラブナ釣りで人生を楽しんでいる日曜釣り師です

常時50枚の釣果と大助を釣り上げるために

 ヘラブナのうどん餌の考査 3ー1

 このブログで何度も書いてきましたうどんについて書いてみます。


 釣具店に行くとヘラブナ用の餌の種類はとんでもなく多く並んでいます。その中で何をどのように選択しどれとどれをどの割合で混ぜるのかは、メーカーの情報もあるでしょうし先輩諸氏からの助言もあるでしょう。また実際に釣果を伸ばしている人の釣り餌を参考にするなんてことも多々あると思います。
 実際それを参考にすると良く釣れたりしますが、反対に変化がない場合やより釣れなかったりと迷いは膨らむばかりとなってきます。


 関西の主流である(既に傍流かも)両うどんの底釣りでは、うどんとまぶし粉でしかないのですが、この部分だけでの変化は、団子やグルテンほど工夫の範囲は狭いのです。
 その狭い範囲での工夫となるとうどんそのものがまず1点で、大きく分けて食用のうどんとわらびうどんでしょう。


 食用うどんは、人間が食べて美味しいと感じるのとヘラブナが美味しいと感じるのには違いがあるのですが、往々にして人間が美味しいと感じるうどんの方が良く食うと感じています。
 1玉20円のうどんと60円のうどんの差は原料の差でしょうか。見た目の差はありませんがうどん玉が入っている袋を読んでも、小麦粉に食塩程度しか書かれていません。
 でもついつい釣りに使う程度の餌だからと、ケチって安いうどんを使うとやはり釣れないのです。
 魚なんかに違いがわからないと思うのは、自分基準の人間的味覚の鈍感さであって、魚の方が遙かに嗅覚も優れているのです。犬の嗅覚は鋭いことは誰でも知っていますが、魚の嗅覚は犬と比べものにならない程鋭いのです。
 鮭が大海原を回遊し母川に戻ってくるのも、その川の匂いに反応出来るからです。いったいどれほど薄まっているかわからないほど希釈された川の特徴差を感知出来るのですから、まさに想像を絶する嗅覚の持ち主だとわかります。


 つまり人が食べて美味しいと感じる以上にヘラブナは味の違いを感じているのです


 食用うどんを尿素で煮る人も多くいるでしょう。その方が餌持ちが良いですし、傷みにくいのも良いのですが、尿素の匂いはやはり強烈でヘラブナにとっては悪臭でしかないと思うのです。その為に煮た後にしっかりと洗い流すことで、少しは減らせるのではないでしょうか。人によっては食品洗剤で洗うほどですからね。
 ですが私的には、不思議と尿素の匂いが弊害と感じたことがないのです。これはいったいどうしたことでしょう。
 尿素は人にも魚類にも有害で尿と共に排泄されるべきものです。唯一例外がサメなどの軟骨魚類でサメなどは尿素を体内に溜めているのです。その為サメやエイの身は臭いのです。


 食用うどんの差があるようにわらびうどんにも差があります。
 食品メーカーのわらび粉を買ってきて作っている人もいるでしょう。釣具店に並んでいるわらびうどんの素を買ってくる人も居るでしょう。
 その違いは人間にはわかりませんが、ヘラブナにはわかるとするとどの部分に気を配る必要があるか。
 1つは水です。団子やグルテンの餌作りは釣り場で池の水を利用しているはずです。ヘラブナには住んでいる池の水ですから、その水に対する違和感は存在しません。
 ですが、自宅で作るわらびうどんの水は、誰しも水道水を使っているのではないでしょうか。その水はヘラブナにとっては違和感がある水でもあるようです。
 その違和感を少しでも和らげるには、水道水をそのまま使うのではなく、いったんバケツなどにくみ置きして翌日使う事で水の角が取れて違和感は和らぎます。出来れば井戸水が良いのですが手に入り難いでしょう。理想的には釣り場の水を持ち帰る方が良いのですが面倒だし汚いし嫌ですよね。


 次に気をつけるべき点は、わらびうどんの柔らかさでしょうか。餌が飛んでしまっては釣りになりませんが、釣り可能な出来るだけ柔らかい餌に仕上げる方が吸い込みが良いです。
 ヘラの口に少しだけ入った場合と喉の奥まで吸い込まれた場合では、明らかに吸い込み量の多い方が釣れる確率は上がります。
 堅いほどカラツンも出やすくなるのも事実ではないでしょうか。


 わらびうどんそのものにも材料の差があります。わらび粉とは本来わらびの根から採りますが、釣り用のわらび粉は甘藷(かんしょう)と書かれているはずです。本わらび粉なんてとんでもなく高価ですから使えませんしスーパーでは売っていません。
 この甘藷はサツマイモのことです、そのデンプンを利用するのですが、そうデンプンならわらびうどんは作れるのです。
 ただデンプンには違いが多くて、一番安い片栗粉(馬鈴薯)と書かれたジャガイモのデンプンが一番堅く、反対に劣化(でれる)率が高いのです。その他コーンスターチ、米デンプン、小麦デンプン、豆デンプン、タピオカデンプン、サゴデンプンと多岐にわたり全てのデンプンには特徴があるため、どれでもうどんに使えますが全く違う性質に仕上がります。
 1度それぞれのうどんを作ってみて違いを知ることで、自分なりのうどんが出来上がります。私もこの中から組み合わせて使っていますが、まぶし粉の剥がれ良さや剥がれにくさを考慮して楽しんでいます。


 そして付け加えるとすれば、わらびうどんは糊化させる段階で添加することが出来ることです。鍋でも電子レンジでも良いのですが、デンプン以外に好きなものを練り込めるのです。
 ブドウ糖でもさなぎ粉でもペレット粉でも良いのです。食用うどんとの差別化がここで出来上がります。


 但し、うどんに何かを混ぜることが有効とは限りません


 わらびうどんそのものに混ぜるのではなく、まぶし粉を工夫する方法の方がその日によって変えることが出来るのです。
 まぶし粉そのものに何を混ぜるかだけでなく、まぶし粉の粒の粗さも工夫の1つで、正直に申し上げて私的には、粉末から荒粒までの3~4種と添加剤の違いで3~4種ほど釣り場に持ち込み、その日のヘラブナの動きや興味の示し方を見定めて変更しています。
 たた、そんなに持ち込むと迷うのは決まっていて(笑)。的確に当てることは甚だ難しいのですが、的確なまぶし粉の選択が出来ると、確実に他の釣り人との差別化が図れるのです。
 反対に当てが外れるとボーズの憂き目に遭うのも仕方のないことで、まぶし粉の種類の多さはお薦め出来ませんが、迷いもヘラブナ釣りの楽しみだとするとこれもまた楽しい作業でもあるのです。
 私的には、ハリスの長短を迷うよりまぶし粉を変える方が明らかな違いが出て、答えが出やすいと思っています。
 カラツン対策にも有効な場合があるから面白いですね


 次はまぶし粉に何を混ぜるかのヒントを書いてみます。ただいつものようにそれが正解とだは私にもわかりませんので悪しからず(爆)