両うどんのヘラブナ釣り

ヘラブナ釣りで人生を楽しんでいる日曜釣り師です

常時50枚の釣果と大助を釣り上げるために

 うどんの底釣り 関西風 その6ー1

 関西でいうところの底釣りは、上針も底に釣れた上針トントンの釣りスタイル基本です。下針だけを底に着けたバランスの底釣りとは根本的に違いますが、案外誤解されている人もいるようです。またうどん専門池でも、下針だけうどんを付けて上針に団子餌を着けている人も希にいます。注意すると餌はうどんですと言われてしまいますが、うどん専門池、またはうどん釣りと言う場合は両針共にうどんを付けるのが決まりです。
 またうどん専門池では、底釣りが基本となっていますので、ルール上は、落ち込み当たりも取ってはいけないのです。完全に両針とも床に着いてからの当たりを取ることが底釣りでのルールですが、厳しい釣り大会や厳格な池のルールがある場合以外は、ついつい落ち込み当たりも取ってしまうのが実情でしょう。まぁ大会ルールはローカルルールもありなかなかややこしくなるのですが、先ずは基本の一般的なうどんの底釣りについて話してみましょう。


 両針とも床に着けて釣るスタイルだから、先ずは床を計るところから始めます。この床取りをおろそかにすると当たりが極端に減ってしまい、今日は渋い釣りだったとの感想を持ってしまいますのでしっかりと床取りをすることが、一日の釣果を左右すると言っても過言ではないでしょう。
 床の計り方は色々とありますし、人それぞれが工夫して計っているようですが、基本的には釣る位置の浮きの真下の水深を測るのが基本です。
 そんなのわかりきっているとと言われそうですが、見ていると真下を計れてない人が多々います。ベテランの域に入っている人でも長年のクセか計り方に疑問を感じることがありますので再度計り方を見直してみるのも良いですね。


 通常トップ1目盛りを残して計る場合が多いと思いますが、1目盛りでも2目盛りでも大差なく確信が持てれば何目盛りでも良いですが、1目盛りを出して底計りするのは、浮きが斜めにならなくて正確な底を釣るためと理解すると横着は出来なくなります。そして底が計れた段階で、トンボの目印を付けてトンボに浮きの餌落ち目盛りを合わせることで成立します。
 その場合でも、トンボを着けるとトンボ自体が動くことで水深がボケる事を心配して、マジックで印を付ける人もいますが、当然水位の変化が1日中少ない池でのことであって、給水や排水または底が掘れるなどをして水深が変わる場合は、やはりトンボを着けて1日に何度か計り直す方が良いでしょう。当たりが遠のいたときも必ず床を計り直すことを癖にするのも良いでしょう。


 床計りは、床計り用のゴムやオモリが売られていますが、出来るだけ軽くして浮きの真下を計りたいと思うのが人情ですが、軽いゴムはその浮力を浮きが背負ってしまうことがありますので、若干重い目の方が確実な底計りが出来ると感じています。
 また浮きに浮き輪のように浮力を増して床ばかりする器具もあるが、やはり浮きの特性を理解しながら浮きだけで床を計り、実際に餌を着けて再度床を確認すると間違いないでしょう。
 餌を付けると思った以上に浮きのなじみが増える場合があります。餌が真下に落ちていなくて、若干アンカー状態に沈んだいわゆるなじみ巾が出た事に寄るのですが、もう一つの原因は浮きの調整をしたオモリが、その浮きに対して若干重い場合がある事です。
 浮きのバランスがやや下にあることが原因と、餌落ち目盛りを針を底から浮かして計ったのか床に着いていたのかでも違ってきます。いずれにしても床ばかりオモリだけでなく、実際に餌を付けて計り直すことも重要なことです。


 また人によっては遠くへ振り込んで、いってみればオモリがアンカー状態で床を計る人もいます。個人的にはアレでは当たりが出ないと思うのですが、浮きを沈めて頭だけだし小当たりを取る方法で釣られているようですがあまりお薦め出来ませんが、それで釣果を出している人もいるのも間違いないことですが、やはり出来るだけ真下の水深を正確に計ることが床釣りの第一歩でしょう。


 私的には、消しゴムをカットして底計りに使っています。100円ショップで売られている消しゴムを色々なサイズにカットして重さの調整をし、浮きの浮力に合わせて使い分けています。鉛が仕込んであるものより確実に軽いのでアンカー状態になりにくい利点があります。なんといっても安価であり底で外れたとしても惜しくないから尚良いのです。


 次に底釣り用の浮きが重要です。浮きもパイプトップやムクトップと違いがありますが、やはり底釣り用の専用の浮きを使いたい。宙釣り用の浮きは、足が長く横に振れて安定が悪いように感じます。餌を底に付けてじっくり当たりを待つには、足が短く胴がスリムで長くトップは胴と同じ程度の長さが欲しいです。
 床取りの段階で少し触れましたが、両針とも底に着くと床計りした浮きの目盛りよりも多目に沈んでしまう。これをなじみ巾といいますがなじみ巾を出すことで両針とも床に着いていること確認出来ます。餌打ちも必ず浮きの立つ位置より沖目に打つことでなじみを出します。両うどんの底釣りでは落とし込みはしません(意識して落とし込みをする場合もありますがその場合はなじみ巾が出にくいです)。
 このなじみ巾を大きく出しすぎると当たりが小さくなってしまうので加減が必要ですが、オモリだけでなくうどんの大きさや針の重さにも大きく影響を受けます。うどんのサイズも出来るだけ同じサイズに揃えたいのですが、和ばさみやヘラでカットするだけなので、サイズはどうしてもマチマチになってしまいます。結果的になじみ巾は毎回違ってしまうのですが、そのなじみ巾を理解しながら釣ることが肝心です。それによって厳寒期には黒線だけ沈むような数㎜の小さな節当たりだったりしますが、なじみ巾の違いを理解していると的確に合わせられます。こんな小さな当たりが出るのも底釣りの特徴であり、タイミング良く合うと嬉しくなってしまいます。誰もこんな当たりを取れないだろうと1人悦に入る瞬間でもあるのです。


 その昔までは、ヘラブナのサイズも小さく、うどんも小さく、針も2号程度で、浮きの胴も3ミリ程度の太さと、何もかもが繊細だった時期がありましたが、今は大型化して餌も大きくなってしまい、使う浮きのサイズも徐々に長く大きくなってきています。
 最終的には自分の使いやすい浮きでいいのですが、竿の長さに合わせて数種類は用意したいですね。盛期のパイプトップに厳寒期のムクトップと浮きは何本も何種類も欲しいくなってしまいますが、浮きも高価でそんなに沢山は揃えられないですが、出来ればクジャクの羽根を胴に使っているものが良いと思っています。
 輸入浮きは別として、国産浮きの素材は茅かクジャクでしょう。一般的に茅の方が材料費が安価なために比較的安く手に入りますが、経験上耐久性に問題があり実際弱いと感じています。出来れば無理をしても羽根素材の浮きを使った方が長く使えて、結果的に安価になるような気がします。
 ついでにこれも個人的な感覚でしかないのですが足も竹素材が欲しいです。最近はカーボンも増えているが、浮力が落ちるだけでなく足が胴から抜ける事故も増えてしまいます。でも、最近は羽根で竹足素材は少なくなってしまったんですよねぇ。見つけるのもなかなか大変です。


 次に重要なのが目盛り巾と目盛りの色そしてトップの長さでしょうか。人それぞれ視力も違うから何が良いとは一概に言えないですが、こればかりは説明が難しいし個人的感覚が大きすぎます。
 ただ言えることは、使用する竿の長さに合わせること。短竿長竿で分けるのは当たり前でしょうが、なんと言っても長竿を振っていても視認性が高いことでしよう。短竿では楽に見える目盛りが長竿になると全く見えないことがあります。スコープを使うのも方法ですが、浮き桟橋だとスコープは揺れて全く使いものにならないので、如何に視認性が良いかで釣果の差に繋がります。またスコープを使わないお陰で余計な小当たりを取らなくなるのでヒット率も上がるのも事実です。
 また人それぞれ見え方が違っているのでどんな目盛りが良いとは言えないですが、うどんの底釣り用には、目盛りの間隔が比較的小さなものが良いでしょう。いったん底に落ち着くとジャミ当たりは別として、浮きは殆ど上下運動しませんから、小当たりを取るためにも比較的目盛り巾が小さなものが良いと思っています。


 団子を使い慣れている人も一度はうどんで釣ってみて欲しいです。初めは当たりが遠いので待てないかも知れないですが、案外団子より釣りやすいことに気がつくはです。また場合によってはグルテンより寄りも早い事もあります。池が深すぎる場合はまぶし粉が剥がれてしまい使えないかもしれませんが、3m程度であれば十分成立するので、先ずは両うどんを経験して欲しいです。キット団子で集めすぎて釣りにならない釣り人を横目にして、大いに釣り上げられることでしょう。
 肝心のうどんとまぶし粉の話が抜けてました(笑)。ではまたの機会に・・・そうそうメーカーがグルテン餌を開発し使われ出したのも、元々はうどんに対抗するためだったって知ってましたか?

典型的なうどんの底釣り用浮き(胴は羽根の2枚合わせ)