ヘラブナ釣り ヘラブナは古女房の様相
家人に対して古女房などと宣う(のたまう)と、それこそとんでもないしっぺ返しが待っていますので、恋女房って事にしておくのがいいのかも知れませんが、恋女房との表現すら嫌悪感を与えるのが日本人の夫婦だとすると、なかなか難しい人間関係となるようです。
男と女のあいだには、暗くて深い河がある ♪♪
盲目の歌手長谷川きよし氏が歌っていた黒の舟歌を思い出します。この歌詞はなんとあの野坂昭如氏の作詞です。
それでもやっぱりあいたくて、エンヤコラ今夜も舟を出す ♪♪
と懲りないのが男の性でしょうか。
男の性が毎日曜日に発揮されるのがヘラブナ釣り。毎回苦しんでは悩み抜き、なんで???と疑問符が並ぶことも多数あるにも拘わらず、次の日曜日にはエンヤロラと釣りに出かけるのであります。
今日こそは大助を、今日こそは50枚の壁をと、虎視眈々と狙ってはいるのですが、今日はどの釣り座に入り、何尺を出そうか、どの浮きを使おうか、餌の配合はこれで良いのかと、釣り座に着きながら頭の中を回転させています。
座って釣り台をセットしてから、先ずは玉を先に玉の柄に差し込みます。玉を先にセットするのはジンクスで、竿を繋いでからセットすると釣果が悪いとか。どこかで聞いたことがあるジンクスが、何故か毎回頭を過り、竿を掴みそうになるのをグッと押さえて、玉のセットを先にします。
結果は別に変わることはなく、良いときもあればボーズに泣くこともあるのですから、いつ玉をセットしても良いようなものですが、釣れる事を前提として玉をセットします。
実際のところ1投目や2投目から直ぐに釣れる事もありますので、その段階で慌てても仕方なく、取り敢えずは準備万端と整えてしまいます。
釣り台をセットし玉のセットが出来ました。次は万力をセットするのですが、竿掛けに手を伸ばした段階で、竿の尺数が決まります。当然8尺と15尺では竿掛けの長さが違いますので、竿掛けを手にした段階で尺数が決まっていなければ、何の用意も出来ないのですからね。
ただこのところ14尺以下を使う事が多く、1本の竿掛けで14尺から7尺までと、汎用性の高い竿掛けを使っているので、何尺にしようかなぁと考えながら、竿掛けに手を伸ばしています。
勿論竿掛けがセットが出来ると、次は竿を繋ぐ事になるのですから、その段階では尺数が決まります。ただ迷いながら竿を繋いで、1投2投と餌打ちをしても反応が薄い場合は、う~ん・・・他の尺数の方が良かったかなぁと早々と悩み出します。
黒の舟歌の歌詞には、次のような歌詞があります。
たとえば男は あほう鳥 ♪♪
なんだか歌詞のまんま悩んでいる自分がいます。
それでも焦る心を落ち着かせながら釣り続けるのですが、当然内心は尺数の変更がしたくてウズウズしています。それでも釣果が良くなれば落ち着くのですが、カラツンが多いとか、他の釣り人の竿が立つのが目立つと、焦る心は限界に達して、サッと次の竿を用意するのであります。
そして釣果が良くなったとすると、してやったりとほくそ笑むことが出来るのですが、相変わらずカラツンになったり、反対に当たりが遠かったりすると、尺数の選択を間違えたか!と、またまた次の尺数を考えてしまいます。
勿論その間に餌の工夫などもしていますので、その結果爆釣を演じられることもあります。しかし現実はそうは問屋が卸さず、今日もまたヘラブナからはしてやったりと、ニヤリと笑いかけられるのであります。
ヘラブナと釣り師のあいだには、暗くて深い河がある ♪♪
古女房の様相そのままですね・・・トホホ