両うどんのヘラブナ釣り

ヘラブナ釣りで人生を楽しんでいる日曜釣り師です

常時50枚の釣果と大助を釣り上げるために

 ヘラブナ釣り うどん餌のすすめ

 ヘラブナ釣りの主流は、マッシュや麩などの団子やグルテンなどの餌だろう。マルキューなど有名メーカーが工夫を凝らし、どうすればヘラが寄るのか、どうすれば餌が保持出来るのかなど研究に余念がない。
 これがダムや野池なら理解出来る。ヘラブナの密度も低いために先ずは寄せることに専念し鯉やオイカワ、ブルーギルに悩まされながらヘラブナを求める。
 野池では1匹をどのように釣るかも大きな課題になるのだから、余計に餌には神経質になり、釣り人も工夫によってこれでないと駄目だとの信念にも似た執念で、春の乗っ込みシーズンには大助を狙いで東奔西走している。
 それに答えるべく、餌メーカーは次々と新製品を出し余計に釣り人を惑わせる。不思議と餌メーカーは、これ1つで良いとの餌を作らずに、これとこれを何対何で混ぜ合わせると複数の餌を用意させる。それも春夏秋冬と混ぜ合わせる量や種類を変えさせて、夏にはこれ、冬にはこれと色々と用意して釣り人も餌袋が何種類も膨れ上がってしまう。
 これの状態がダムや野池に留まらず、管理池や釣り堀でも同じ現象が起きて、釣具メーカーの主催するトーナメントと称する大会で競わせるのものだから、余計に団子釣り全盛となってしまった。
 関西で主流だったうどん池も時代の流れか団子も使えるようになり。せわしないバシャバシャと音を立てる釣り方が増えてきた。
 うどん池でもその釣り方が身についてしまったのが、合わせも横に合わせて水面をバシャと叩きき、餌を打ち終わって竿掛けに竿を置くときも、水面を叩いてバシャと音を立てる。
 カッツケ釣りなど、ヘラを寄せるために餌打ちも強くして音を立てることで、ヘラブナが反応して寄ってくるが、ヘラブナを上ずらせると底釣りが成り立たないので、うどん池では、如何に水面にヘラブナを上げないかも腕となる。
 そこが単に餌を打てば良いとの団子の釣り方とは違うと思うのだが、勿論、団子釣りには団子釣りの難しさがある。長短のハリスの長さは何㎝か段差は何㎝か、針のサイズや太さに重さと、底釣りでは余り考えなくて良いものまで考える必要がある。そこに面白さや腕の差が如実に表れるのだろう。
 ただうどん釣りでは、うどんの差は殆どなく、太さや成分の違いだろうか。食用のうどんを尿素で煮たり、デンプンを湯で溶いたり電子レンジで固まらせたりと、うどんそのものの差はそれ程ない。色の違いによる釣果の差も余り認めない。
 まぶし粉も工夫する余地が少なく、ペレット系の餌を主流に粒の大きさの差を付けたり混ぜる材料に工夫するくらいだろうか。それも特別な差を余り認めないが、うどん師は薬剤師と称されるような工夫を凝らしている。それも餌用に市販されているものではないから面白い。だとしてもうどんの差、まぶし粉の差は殆どないにもかかわらず、確実に釣果に差が出るのだから面白い。
 うどん師は、武士のように精神統一し、騒がず静かに浮き一点見つめて、合わせたか合わせてないかわからないように静かに合わせをくれて、ヘラブナも暴れさせず水面を滑らせるように静かに取り込む。
 このように静の釣りの代表がヘラブナ釣りだと思っている。