ヘラブナ釣り 長尺は大変に
今までのヘラブナ釣りとしては、長尺ほど釣り味がいいのは間違いないとして、長尺を薦めていました。また単に長いだけでなく、本調子のように胴からしっかりと曲がる竿が、より釣り味が良いとしてお薦めとしていました。
そのため過去にはダイワの兆やシマノの本式を薦めていたのですが、このところ中短尺を使う機会が増えていましたので、竿の操作がとても楽なことに慣れてしまい、長尺を出すこと事態が減りましたので、17尺以上は全て手放していたのです。
ところが昨日久しぶりにダイワHERA Fの16尺を出していました。朝からカラツンも含めて、何度も餌打ちを繰り返していたのです。軽量系のFですから16尺でも76gしかありません。当然楽に操作できているはずですが、とても負担感を覚えるようになったのです。
朝からの釣果はたった22枚です。約3時間で22枚のペースですから、1時間7枚のペースでは疲れるほどではありません。しかし中指の第2関節あたりに竿が当たるのですが、その部分が痛くなって来ました。元々その位置は竿が当たります。既にタコができているのですから、そんなに痛くなることはないはずですが、今まで中短竿を使う機会が多かったがために、その部分のタコも薄くなっていたのかも知れません。
痛みに耐えながらなんとか午前中釣りきり、午後からシマノ月影の13尺に変更したのですが、楽なこと楽なこと(笑)。でも月影の13尺は75gあります。Fより3尺も短いのにFの76gに対して月影は75gです。
竿は長くなればなるほど持ち重りが増えてしまいますので、1gの差が持ち重りとしてはとても大きくなります。
持ち重りはモーメントで求めますが、モーメントは次の公式で求めることが出来ます。
M = Fcosθ × OA
と書いてもなんのこっちゃとなりますが、力のモーメントは力と回転軸から力の作用線までの距離の掛け算で計算できます。
簡単な話としては、長くなればなるほど力が必要だってことです。鞄を肩に掛けるのと手に持って水平に持つのとでは、随分と重さの違いがあるはずです。これこそモーメントそのものですね。
竿の重量は全体の重さですから、簡単な計算は出来ないのですが、竿先に掛かる重量は、竿の長さに比例して重くなるって事で、それこそ計算するのまでもないのですが、ヘラブナ釣り師は経験で知っていることですね。
反対の言い方をすると、20㎝の小型のヘラブナが釣れたとしても、長尺ほど強い力を必要とするのですから、釣り味が良いのは間違いないって事になります。まして胴調子であれば余計になかなか寄りませんので、1枚釣り上げる楽しみが増えることになります。竹竿が好まれるのもそんなところにありますので、各メーカーのフラッグシップの竿も、釣り味を追求した竿作りとなっているのです。
このところ前記したように中短竿を使うようになっていたのも1つの理由ですが、HERA RやSのように、どちらかというと軽量でありながら腰の強い竿を使っていたため、Fの柔軟性に耐えられなくなっていたのかも知れません。
16尺や17尺を多用していたころは、指のタコだけでなく手のひらの竿が当たる部分にも硬いタコができていました。今も薄く残ってはいますが、随分と柔らかくなっていますので、楽な竿操作を続けている証拠でしょうね。
楽しいはずの長尺が使い辛くなる。これも歳のせいとはいいたくはないのですが、釣り味の良さや楽しさより、身体的楽さを求めるようになると、余計に歳を実感することになってしまいます。
あっ!!それと最近はニトリルのゴム手袋をしています。餌の匂いとヘラブナの匂いが指に付くのが嫌で、ゴム手をしているのですが、竿も滑らなくてとても楽に使えていました。
実は元々が軟弱ものですから、手袋をいつもしていたのです。その手袋も滑り止めが突いているタイプですから、竿操作も握る力を必要とせず楽だったので、余計に長尺の竿操作が大変だと感じていたのかも知れません。
ただゴム手だけではクッション性がなくなりましたので、指が痛く感じるようになっていたのかも知れません。そういう意味では手袋もさせずに、直に竿を握っている皆さんは、手が痛いと感じないのでしょうか。メーカー各社もニギリについては研究されていますが、痛いものは痛い!!と思うのですよねぇ。
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