ヘラブナ釣り 関東と関西 ハリス長の違い
どうして違いがあるのかわかりませんが、関東の釣り堀では短竿規定は8尺が多く、関西は7尺から使える池が多いのですが、どうしてその違いがあるのでしょう。
関西でのヘラブナ釣りは、両うどんの底釣りから始まったように思うのですが、職人芸のような釣り方だったように思います。私が一番最初にヘラブナ釣りをしたのはもう40年以上昔の話ですが、シーンとした静寂の中で静かに静かに浮きを見つめ、ツンと入った浮きの動きに対してスッと合わせる。
でも私には無理な世界だと、そこから30年ヘラブナ釣りから遠ざかることになります。再開してからも昔の記憶が残っていますので、シャッと水を切る音が出る合わせは恥ずかしく、どのような合わせをすると水切り音が出ないか苦労しました。
残念ながら素早く合わせるれば合わせるほど音が大きくなりました。しかし昔のヘラブナ釣りでは、そんなに強烈で素早い合わせわする事は恥で、合わせたかどうか解らないほど静かに、合われで竿を持ち上げる量も少なく、取り込みに於いてもヘラブナを暴れさせることなく、静かに静かに取り込んで最後の最後、玉に入れるときにパシャと音がする。
隣の釣り人が釣れたかどうかは、その最後のパシャ音で知るかどうかで、パシャ音すらさせないのが正解でした。
ところが水切り音を敢えて出したいとの要望があるようで、竹竿では穂先の道糸を着ける部分は、昔のように蛇口にして欲しいとの依頼が来るそうです。
そうそう今では楽釣りが主流ですが、昔は本釣りでしたので、フラシを用意して釣れるとフラシに入れるのですが、その入れ方も玉をクルッと回してポチャンとヘラブナを入れます。それも玉の遠心力を利用して、クルッと外側に回して頂点から落ちるように入れるのです。
その様子も職人技でしたが、それがなかなか出来ず内側に回してソッと入れていました。その玉の入れ方だけを見ても、ベテランか素人かが一目瞭然で、そんなこともあり遠ざかっていたヘラブナ釣りです。
何となくの記憶ですが、そのころのハリス長は短ス30㎝もなかったように思うのです。精々25㎝程度で、長スが30㎝程度だったのではないでしょうか。
今でも両うどんの底釣りから始められている方は、短ス30㎝長ス36㎝程度の方が多いように思います。
しかし関東圏の方は底釣りだとしても、それこそ倍以上のハリス長を取っておられるのではと思うのです。イメージとしては短ス60㎝長ス70㎝です。短くても50㎝に60㎝ではないでしょうか。
このハリス長の差はどうも、底差釣りに関しての考え方の違いがあるようで、関西での底釣りは、浮きが餌によってなじんだ後の当たりを取ることが基本で、なじみ当たりを取ること自体が違反行為となっています。勿論宙釣りは一切禁止です。
それに対して宙釣りが主流の関東では、餌が宙にある状態での当たりを取りますので、なじみが出る前の当たりを取るようで、それこそL字釣法なるものもあるようですが、ハリスがまだ沈む途中の、道糸に対して横の位置にある状態に出る当たりを取る釣り方です。
ハリスが張るまでの当たりを取るのが普通のような考え方があるのは、段底でも同じで、縦誘いを掛けて餌が着底するまでの当たりを合わせて釣り上げてしまいます。餌が動いていますので、段底と底釣りに見えて、分類的には宙釣りになります。
その考え方をバランスの底釣りにまで応用してしまうので、底釣りでもハリスを長くして、着底してなじみが出るまでの当たりを取ってしまうのではないでしょうか。
ある釣り雑誌でも関西の底釣り限定池にも拘わらず、着底する寸前の当たりを取ると釣果が上がると紹介されていたのです。この釣り方は関西の底釣りでは禁止なのですが、勿論その池の規定でも禁止行為でしたが、関東の考え方をそのまま紹介されて、あたかも正解のように紹介されていたのです。
ある意味では仕方がないのですが、私的には楽な釣り方より、縛りのある難しい釣り方こそ、大人の趣味に相応しいと思っていますが、その昔のような厳しい制約の中での釣りは、時代にそぐわないとも思っています。
ただ昔の釣りを続けている方がいるのも間違いなく、その横で言ってみれば荒っぽい釣り方は、やはり慎まなければならないのではと思ったりします。
反対に言うと厳格な昔の両うどんの底釣りをされている池には、どうしても足が遠のいてしまいますが、そんな池で修行することで釣技が上がるのも間違いないとは思います。
安易な釣り方をしても面白くないと感じるのは、やはりアジのサビキ釣りに通じるところがあると思うのですが、こればっかりは言い過ぎでしょうね。何だってそれなりの難しさがあるもので、宙釣りには宙釣りのカッツケにはカッツケの難しさがあるのでしょう。
なんていっていますが団子餌が使える池に訪問すると、両うどんから団子餌に浮気するのですから、ホントいい加減なものだと思います。これもまた人間の性・・・ではなくて私の性格ですねぇ。トホホ・・・。
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