両うどんのヘラブナ釣り

ヘラブナ釣りで人生を楽しんでいる日曜釣り師です

常時50枚の釣果と大助を釣り上げるために

 ヘラブナ釣り 浮き素材と当たり方

 ヘラ浮きの素材として語られるのは、基本的に胴に使われている素材の違いではないでしょうか。素材としては羽根、茅、バルサがありますが、他にポリカーボネートなどの素材もあるようですが、私は使ったことがありません。


 バルサは外国製の安い浮きとして出回っていますから、使われた方もあると思いますが、私は一時期好んで使っていました。羽根や茅に比べて浮きそのものに重量がありますので、振り込みやが気に入って使っていました。当たりの出方に関していえば、それ程の違和感なく使っていましたが、スッとした入り方をしていた記憶があります。


 ヘラ浮きとしては一番多く使われていたのが羽根素材でしょうか。最近はいい素材が少ないのか、茅の方が多くなっているように見受けますが、個人的な好みとして羽根浮きを多く使っています。


 茅素材は、多くの有名浮き制作者が使われていますので、羽根の代用とのイメージから主役となっていると思うのですが、あの茅素材の多くは中国製とのことですが、茅とは何を指すのでしょうか。


 元々茅葺き屋根の素材はススキですから茅はススキのはずです。その昔両うどんの底釣り用のヘラブナ用浮きとして使われていたのは、直径2~3mm程度の極細の浮きだった記憶があります。今でも数本持っていますが流石に使えなくなっていますが、その時の素材は間違いなくススキだったはずです。
 それが今の6mm程度まで太くなっていますので、そんな太いススキはありません。となるとあの茅はいったい何という草だと気になってきます(笑)。
 私は京都在住ですので、葦簀(よしず)や簾(すだれ)は日除けとして身近にありました。皇族の目隠しに使われていた御簾(みす)も、身近な存在ではあります。その葦簀や御簾の素材は、琵琶湖畔に群生している葦(よし)が素材ですが、他に蒲(ガマ)や竹が使われています。
 なんとなくですが現代の浮き素材の茅は葦ではないかと思っていたのですが、残念ながら葦は竹と同じように中空なんです。浮き素材の茅は中が詰まっていますので別種となりますから、ご存じの方は是非教えて頂きたいと思っています。


 横道に逸れたついでに、本来葦はアシと読みますが、悪しに通ずるので良しに変更したのですが、スルメがアタリメと言い換えたのと似ているのが面白いですね。



 さて、素材による浮きの違いについてですが、同じ体積だとしますと羽根が一番浮力があり次に葦でバルサと続きますが、浮力があればある程当たり方に違いが出てきます。それは改めて強調するまでもない物理の法則なのですから仕方ないですね。
 その素材の違いで当たり方の違いを体感出来るかどうかですが、意識して観察すると何となくですが違って見えます。良く浮力のあるオモリが乗る浮きが優秀との話をお聞きしますが、もし本当にそうだとするなら、ヘラ好きの胴は中空で作るのが一番良いはずです。セルロイドやプラスチック素材で中空にすることは簡単なことです。それにパイプトップでもムクトップでもくっつければ出来上がります。今は余り見なくなりましたが、トップの付いてないセルロイドの浮きが売られていたはずです。良く似た形状のアジ釣り用の浮きが今でもあるはずですが、そんな浮きがヘラブナ釣りに適しているとは到底思えませんよね。


 そんな浮力が高ければ高い程、浮きに出る当たり方はツンではなくピョンとした当たり方になります。沈む当たり速度も早いですが戻りが早過ぎるのために出る当たり方になります。
 戻りが良すぎるとヘラブナは違和感を感じてしまうので、即吐き出してしまい針掛かりしないことになります。まさにカラツンそのものですね。


 比較的浮力の高い羽根浮きに出る当たり方は、「ツン」当たりが出る率が圧倒的に高いと思っています。では茅だとどうなのかですが、ツンではなく「ズッ」とした当たり方です。ツンとズッはどのように違うのかは、感覚で感じて頂く以外ないのです(笑)。
 勿論、餌落ち目盛りの出し方によっても当たり方は違いますので、何とも言い難いのです。あくまでも個人的な感覚でしかありませんので、これ以上の表現の仕方はわからないのですが、同じ羽根浮きでも胴の太さや張りによっても差が出ます。


 当たり方の違いがあるということは、ヘラブナが餌を吸い込む力が強いか弱いかによって使い分けると、その季節や水温などその場その場の状態に合った浮きの選択をすると、釣果に差が出ると思うのです。


 しっかりした当たりが多い場合は、浮力のある浮きで釣りやすいですが、当たりが小さいや強さを感じない場合は、浮力が少ない浮きか浮力を殺したオモリ調整をすると、飛躍的に当たりが出てくる事になります。
 またカラツンが多い場合は、餌の工夫だけでなく浮きの浮力を小さくすることで解消する場合があります。


 つまり素材による特徴差と胴の張りなどのよる水の抵抗、浮力の残し方などで当たりの数そのものや釣果に差が出る場合があるということです。


 あくまでも私の思い込みの浮き選びが基準の話ですので、全く違っている可能性があります。所詮相手は物言わぬヘラブナですから、地上にいる人間の浅知恵では計り知れないものですが、浮きをチェンジするときに頭の片隅を少しでも横切ることがあれば、試してみる価値はあると思うのですが如何でしょう。


 GWもまた試行錯誤を繰り返して釣行を続け、釣り時間中も色々と考えることを続けていたとすると、ボケ防止になると思うのですが・・・。


 やはり無理ですよねぇ(笑)