両うどんのヘラブナ釣り

ヘラブナ釣りで人生を楽しんでいる日曜釣り師です

常時50枚の釣果と大助を釣り上げるために

 シマノ景仙 桔梗 インプレッション①

 先ずは結論から。


 シマノの景仙 桔梗は超お薦めの竿です!!


 景仙 桔梗は発売されてから随分経ちますが、何となく気になっていた竿でした。今回やっと手に入れることが出来ましたので、早々試し釣りをしましたのでそのインプレッションをしてみたいと思います。


 景仙 桔梗がこれほど硬調子の竿とは思ってもいなかったので、良い驚きを与えてくれました。この硬調さはHERA Xに似ていると感じましたが、Xより少し先が軽く胴の締まりは紅月よりしっかりしているイメージです。


 改めてシマノのコマーシャルメッセージを読み返すと次のように書かれていました。


「高貴な紫色の総塗り仕上げ。軽やかな使用感と手応えのある硬式先調子。
曲がるほどに秘めた力を実感する、ネジレに強いスパイラルXをこのクラスで初採用。スパイラルXの先進性は特に魚を掛けてから実感できます。沖で掛けた魚の瞬発的な抵抗をしなやかに受け止めてグイッと浮かせ、無駄な泳ぎをさせずに水面を滑らせて玉網入れできます。より正確な投餌が決まる軽やかな振り込み性能とともに、合わせがピシッと決まる水切れの良さも見逃せません。管理釣り場から野釣り、ボートでの釣りも余裕でこなす硬式先調子で、8~21の全13アイテム。高貴で渋味のある紫色の総塗りは、合わせ部の竹色がアクセントになって、より高級感あふれる仕上がりを見せています。グリップ力に優れて滑りにくく、手にやさしい「しっとり綾織握り」もこのクラスでは初めて。見た目に美しい綾織りと握り込んだときのしっとり感が竿の総合性能を引き立てています。」


 少し良いサイズを釣り上げた時の曲がりですが、胴から綺麗な曲がりをしています。



 詳しくは下記シマノのHPを見て戴くとして、最近新しく発売されるヘラ竿は1.5尺刻みで、その理由も使い勝手との触れ込みになってはいますが、現実のところ1尺刻みの方が使い勝手は良く、釣り場に合わせて細かく選択出来た方が釣果に結びつくことは良くあることです。
 そういう意味でも8尺から21尺までアイテムが揃っているのは貴重な存在です。


 ただ現実的には最近の軽量系の竿と比べると、肉厚のためかそれなりの重量設定がされています。使用されているカーボンシートの差だろうとは思いますが、単純に閃光Lの8尺は37gに対して、景仙 桔梗は47gあります。8尺程度の短竿ではそれ程の差は感じませんが、12尺ではそれぞれ55gに対して73gあります。この差をどのように感じるかですが、実は鉾では同じ12尺で92gもあるのです。


 鉾では16.5尺までしか用意されていませんが、16.5尺で112gもありますので相当重いと感じるのではないでしょうか。それに対して景仙 桔梗は16尺で97gで19尺でも117gですから、鉾と比べると使い良い位置にあるように感じます。


 実はダイワの月光に近い価格帯ですから、入門竿の位置にあるように思いますが、月光よりは張りがあるように感じます。月光の剛に近いかも知れませんが、剛は使った事がないので比べられませんが、HERA Xと近い感覚で使用できます。


 また景仙 桔梗にはスパイラルXが採用されています。月光では採用されていない点で差別化できます。同じ月光でも剛と柔にはX45が採用されていますが、剛は随分と重さがある設定で、肉厚にすることで強さを出しているのかも知れません。また色合い的にも剛の色は好きになれず、レギュラーの月光の方が余程ヘラ竿らしいと感じますが、景仙 桔梗も紫系ですから、渋い色合いとも表現出来ますが、変な色といえば変ですので好みが分かれるところです。


 実は今回の景仙 桔梗は私のとして一番使わない尺数の10尺を手に入れました。使い道が少ない竿で高価な竿は必要ないと思ったのも大きな選択理由です。シマノ製品として価格帯は紅月とほぼ同程度で、紅月はパワー系となっているのですが、操作する感覚としては先が軽いために、それ程しっかり感は少なくて使い易いのですが、景仙 桔梗の方が余程パワー系と感じました。


 また紅月は先調子でありながら思った以上に柔らかく、より先調子だったカムイも尺数が短くなるととても柔らかい設定だったのです。それは調子表にも現れていて紅月の10.5尺は硬さランク5ですが、景仙 桔梗の10尺は7と硬めになっているのです。


 この調子表は上下が硬さランクで、左右が竿の曲がりの頂点の位置を表しています。つまりこの表を見るだけで、紅月は竿先が曲がる先調子ですが、硬さはやや柔らかいことがわかり、景仙 桔梗は全体として硬い部類に入り、曲がりの頂点は胴に乗る本調子に近い事がわかります。このカーブもHERA Xに似ていると感じます。大型魚を掛けても安心してやりとりが出来る竿です。
 反対に言うと小型主体の池では竿が勝ちすぎていて面白みに欠けます。


 


 新しい調子表からは月影が消えていますが、スッポリと空いている部分に埋めたい衝動に駆られますが、新しい竿が出ないのは、やはりヘラ竿の売れ行きが良くないのかも知れないです。


 景仙 桔梗は硬さランク16尺以上は8で15尺以下が7です。先調子の紅月では16.5尺以上が7で、12から15尺が6、9と10.5が5、6から8が4と紅月の方が相対的に柔らかい竿だとわかります。

 実は今までの超お薦めと思っていた月影ですが、8尺から17尺が6ですから景仙 桔梗より柔らかく、実際景仙 桔梗から持ち替えると、とんでもなく柔らかいと感じるほどの差がありました。それは柔軟度だけではなくて、実際の竿の重量というよりは、竿の持ち重り感まさにモーメントの差によるものと思いました。月影の方が軽くてシャープさがあるのですが、大助でもストレスなく釣り上げられる強さは、断然景仙 桔梗に軍配が上と感じたのですが、釣り味という意味では月影に軍配が上がります。
 


 今回の景仙 桔梗が10尺程度だったのもあるのですが、重さに対する不満もなく1日使い続けてもなんら負担は感じられません。ただ実際のところ私的には15尺までで、16尺以上は腕力不足で使えないのではと感じました。


 振り込みもとても楽で全体が硬調子ですから重い餌も負担はありません。合わせも上手く効きますがしなりが少ないので強い合わせは必要ありません。反対に細仕掛けの場合は合わせ切れを起こすかも知れませんので、冬期の細仕掛けには注意が必要です。


 20㎝から30㎝程度のサイズを釣り上げる場合は、竿の曲がりも殆どなく、あまり面白くないと思います。下記写真は28㎝程度を釣り上げたときの曲がりです。


 35㎝級を釣り上げるとこの程度の曲がりを示します。胴に乗っていることが良くわかりますがこの程度の曲がりです。

 取り込みシーンです。極端な曲がりを見せませんので足下への突っ込みにブレーキが掛けられます。



 溜めているときですが胴がしっかりしていることが良くわかります。



 実際カラで振ってみるだけでも、胴のしっかり感は伝わっては来ます。それでいて先重り感が少なく使い易いと感じます。水切れも硬さがあるため心配したのですが、それ程負担を感じることもなく、水切れは良い方だと感じました。


 大助程度は簡単に釣り上げられる調子です。少々良いサイズを釣り上げても信頼の置ける竿と感じています。この調子なら積極的に選んでも良いと感じるほどです。長尺はなかなか辛いところがあり、やはり超軽量を選分べきですが、特に12尺以下は景仙 桔梗がお薦めの竿で、9と8尺は購入したくなってしまいました。


 景仙 桔梗はなんといっても低価格ですから、懐にとても優しいのが良いですね。ただなん度もいいますか、中長竿は胴の硬さから持ち重り感が出る可能性がありますので、十分吟味してから買いそろえる事をお薦めします。



 今回は第1弾として、再度使用して違いが見いだすことが出来れば、またインプレッションしてみたいと思います。