両うどんのヘラブナ釣り

ヘラブナ釣りで人生を楽しんでいる日曜釣り師です

常時50枚の釣果と大助を釣り上げるために

 ヘラブナ釣り 雷と命の天秤

 ヘラブナ釣りは基本屋外の釣りですから、雨の日も釣行することは良くあります。単に雨だけならパラソルやテントを使いますので、少々強く降ったところで大丈夫ですが、もし雷が鳴り出したらどうすれば良いのかです。


 その昔は、光の速度と音の伝達速度の違いから、ピカッと光ってからゴロゴロと鳴るまでの時間が長いほど遠くにあり、徐々に近づいて来るとその間隔が短くなると教わっていました。しかしその説は大きな間違いで、確かに光ってから音がするまで時間があると遠くだと解るのですが、雷が移動するのには全く時間を必要としないのです。


 仮にピカッと光ってから10秒後にゴロゴロと鳴ったとします。雷の位置は3.4㎞離れた位置にあります。しかし雷雲の大きさは約10㎞ありますので、3.4㎞離れていたとしても、真上にあると思っても良いのです。まして雷雲が固まってある場合には30㎞ほどあり、長く連なっている場合には100㎞にも及ぶのです。


 雷雲は小さな点で存在しているのではないので、大きな範囲がありどこから放電するかわからないので、徐々に近づいてくるなんて事はないのです。また雷は真下に落ちるとは限りません。横や斜めにも走っていきますので、距離なんて全くないのと同じなんです。


 そこでヘラブナ釣りで雷が鳴り出したとしたら、何に気をつける必要があるかです。ヘラブナ釣りだけでなく使用する竿の素材はカーボンロッドです。それも高純度のカーボンが使われていますので、とても電動率が高いのです。


 モーターを駆動する場合に電気が必要ですが、その通電にカーボンブラシが使われています。それほど電動率が高いのですから、釣り竿はとても危険だと解ります。


 またピカッと光ってゴロゴロ鳴ったときに、雷が発生していると理解されていますが、実際は雷を発生する雷雲からは、弱く放電がされ続けているのです。そのためその放電が竿に伝わり、竿尻からピカピカと放電してする事もあり、場合によっては全体が光り破裂することもあります。


 基本的に雷雲が近づいた段階で避難すべきですが、もし竿を持つ手にピリピリとシビを感じた場合は、竿を放置して避難することです。モタモタと竿をしまい込んでいる間に、もっと大きな雷が落ちるかも知れません。


 どんな高価な竿だとしても、自分の命より大事なものはありません。命があればまた買い直せば良いのです。


 あなたの命は竿の価値より下ですか?


 避難をなにも恥ずかしがることはありません。そんなところに男気を出しても意味がなく、遊びで命を賭ける必要もなく、命がけで遊ばなくて良いのです。


 その昔に磯釣りで命を落とした方がいます。波が高くて渡船禁止となったため、近くの地磯に勝手に上がり、高波にさらわれて命を落としたのです。釣り人のせっかく海まで来たのに、せっかく餌まで買ったのに、そんな事で命を落としてしまうのですから、あなたの命はそんなに安かったのですか?と言いたくなります。


 鮎釣りでも足をすくわれて流されて亡くなる方がいます。鮎釣りをしていると川の危険は理解できているはずですが、高価な竿を投げ出しさえすれば助かったものを、確かに鮎竿は20万30万もする高価な竿ですが、あなたの命はそんなに安いのですか?


 ヘラブナ釣りでも同じ事です。男気か見栄かそれともケチ臭さか知りませんが、サッサと避難するようにして下さい。
 これから雷が発生する季節となります。勇気を持って避難するようにしましょう。


 ん?雨が降りそうなら釣行そのものを辞めれば良い?


 確かにそうですが、、、そこは卑しい私ですから、雨でも釣行したくなってしまいます。釣行を取りやめるまでの決断力を持ち合わせてないのが情けないですが、万一のことは常に考えるようにしています。


 避難先は車です。車は鉄で囲まれていますので、雷が落ちても外周を伝わってカーボンのタイヤから放電します。ただ何となく不安ですから、車の中にいたとしてもボディに触れないようにしていることです。
 またコンクリートやアスファルトでは、落ちた雷が地表を伝わってしまいますので、車の近くに立っているのは危険です。必ず車の中にいるようにしましょう。
 もし釣り事務所に逃げ込んだ場合は、車より危険ですから、窓から1m以上離れるようにしましょう。


 実は我が家に雷の欠片が落ちたことがあります。直撃ではなかったので大きな被害は出なかったのですが、家電は全て壊れてしまいました。弱電関係の回路も壊れてしまいましたので、パソコンやテレビ、電動シャッター、セキュリティ関係も壊れてしまったのです。
 直撃でなく近くの電柱から入り込んだ誘導雷ですが、それでもこの程度の被害が出ました。もし直撃なら、家電から火が出たり爆発する可能性があります。


 釣り事務所に逃げ込んだ場合は、悠長にテレビを見て時間を潰すなんてことはせず、テレビのコンセントやアンテナコードは外す方が良いのです。なかなか面倒でまして他人の事務所ですからそんなことは出来ませんが、自宅の場合は各線を外すくらいの予防をしておくと少しは安全です。


 火災保険を入っているとある程度はカバーしてくれますが、経年劣化分を差し引かれますので修理代程度しか出ません。これ幸いと買い直す費用までは出ませんので注意して下さい。