両うどんのヘラブナ釣り

ヘラブナ釣りで人生を楽しんでいる日曜釣り師です

常時50枚の釣果と大助を釣り上げるために

 ヘラブナ釣り ヘラブナ釣りは頑固者でありたい

 ヘラブナ釣りに限らず釣りでは、より多く釣りたい願望が働きます。しかしそこは大人の釣りですから、多く釣れれば良いというものではありません。といいたいのですがやはり1枚でも多く釣りたいのが人情でしょう。


 そのため皆が努力を重ねていて、秘密の餌や仕掛けなんてのも存在しています。まして大会ともなると、独自に餌を加工したものや、場合によってはメーカーの開発途中の餌を利用して、1人爆釣なんて事もあるのかも知れません。


 しかし釣りたい願望とプライドとの狭間で、日々葛藤しているのも事実ではないでしょうか。


 単純にルンペン釣りはとても安易に釣れる方法ですが、プライドが許さないのか多くの方はルンペン釣りはしません。勿論釣り池では禁止行為となっています。
 しかし孫を連れて1枚でも釣らしてやろうとすると、頑固にそんな釣り方はダメだとはいわず、足下に餌を落として釣り上げる様子を見ては、目を細めているのではないでしょうか。


 孫だとしても幾つまでそんな釣り方を容認するかですが、少なくとも低学年までであって、高学年以降になるとそんな釣り方は邪道だ!!と厳しく指導する事になるでしょう。


 一般釣り人も当然同じようなバイアスは働くと思うのですが、そのバイアスは個人差があり、また経験を通して培われ結果でもあるのですが、池が取り決めたルールではなくて、常連が勝手に作り上げたルールこそ、身勝手なバイアスとなりますので、厳に慎むべき考え方とは思います。


 しかし両うどんの底釣りをしている人ほど、強いバイアスが掛かっているように感じています。つまり宙釣りや段底の方がより安易に釣れる方法だと解っていても、釣れない釣れないと嘆きながらも頑なに両うどんの釣りを続けているのですから、身勝手な思い込みというか個人的な好みに縛られているとも解釈できます。


 ただそこでの言い訳は、釣れれば良いというものではなく、如何に難しい釣り方で1枚を釣り上げるか、そこに大人の歓びがあるのだと・・・。


 竹竿は使用率も年々下火になってはいるのですが、竹竿の魅力は釣り味だけでなく、工芸品としての装飾性や名のある竿師の作であるとか、他の人には理解しがたいところではあるのですが、竹竿の魅力はどこか釣り人を引きつけるものがあり、所有欲を満たすところにも大いに貢献しています。


 餌箱や浮き箱そしてハリケースに至るまで、工芸品が用意されているのは、ヘラブナ釣りだけではないでしょうか。一部関東地方限定でしょうが、タナゴ釣りのような趣味性の高い釣りもあります。
 タナゴ釣りも安易に釣れる暖かい時期ではなくて、とても釣りにくい厳寒期に極小のタナゴを釣り上げる魅力は、常人には理解しがたい仙人的楽しみ方と思われます。使用する竹竿も小継ぎで、当然漆仕上げで装飾性のある渋い艶を放っています。
 まさに常人では理解できないところですが、大人の男を魅了するものがあるのでしょう。


 釣りたい願望は尽きないのですが、頑なに両うどんの底釣りを続けるのも、厳しい縛りのある中で釣り上げる1枚の面白さこそ酔いしれる魅力を秘めています。
 厳しく当たりを出すのが難しい中で、1人釣り上げる楽しみは捨てがたく、勿論その影には人一倍の努力が必要ではあるのですが、その努力も楽しみと感じられるかどうか。


 偏屈というべきか頑固者というべきか、それとも酔狂という方が当たっているかも知れません。腕時計もクオーツより機械式時計に魅力を感じます。デジタルや電波時計は狂わないのですが、機械式時計で狂わないようにするために、なんと重力をもコントロールすめための装置がトゥールビヨンです。


 トゥールビヨンが設けられている時計は数千万円の値が付くのですが、単に正確な時計であればデジタル式で100円ショップでも売られています。しかし単に正確だとしても100円ショップのデジタル時計では満足出来ません。トゥールビヨンとまではいかなくとも、機械式時計で数百万なんてのは当たり前のようにあります。


 日本のセイコーの時計でも最高峰がグランドセイコーですが、自動巻きで3日間動く時計が約400万円ですが、7日間動くようにすることで約800万円の値が付いています。クオーツなら電池の寿命は数年も動き続けるのに対して、自動巻きが稼働日数を増やすだけでこの価格差になります。勿論他の機能もあるのですが、特筆すべき違いは駆動日数ですが、所詮クオーツには適いません。それでもこの価格を出して手に入れたい魅力があるのです。


 まさにヘラブナ釣りで両うどんの底釣りを竹竿を駆使して釣っている。その感覚に似ていないでしょうか。


 勿論私は小市民ですからその域には達していませんが、少しでも偏屈でありたいと両うどんの底釣りを続けています。


 とはいえ意志が弱いので両団子の底釣りもします(笑)。但し底釣りだけは譲れないので、偏屈の片鱗は残されていると思っています。宙釣りや段底も決してしないのです。勿論カッツケは絶対にしません!!


 偏屈頑固はまだ良い表現で現実的には奇人変人の部類かも知れないですね。