ヘラブナ釣りをしていて雨が降ったり雨の後には、ナメクジやミミズが這い出して来る事が多々あります。見て見ぬ振りをするのも良いのですが、ナメクジの厄介なことはヘラバッグなどにも這い上がってくることです。

　多分ヘラ餌の匂いにひかれてのことだろうとは思うのですが、何故かヘラバッグやサオケースに這い上がったり紛れ込んできます。その様子を見て単に気持ち悪いと感じるのはまだ良いのですが、案外平気に素手で触っている方がいますが注意か必要です。

　どうしてナメクジやミミズが這い出してくるのは良くわかっていませんが、梅雨時期のアジサイの葉にカタツムリの図は、梅雨時期のアルアルで良く知られている光景ですが、カタツムリとナメクジは近い親戚で、共に巻き貝の種類となっていてナメクジは貝が退化している姿となっています。

　カタツムリがブロック塀などに這い上がっているのを見たことがあると思いますが、陸上は海と違ってカルシウム分がとても少なく、ブロック塀に使われているコンクリートからカルシウム分を摂取するためで、いってみればブロックをバリバリとかじり取っているのです。

　そのカタツムリやナメクジが這った後はヌメヌメとして粘液が付いていると思いますが、その昔には韓国コスメでナメクジのヌメヌメを利用した化粧品があったのを記憶していますが、女性陣は美容のためならナメクジも気にならないのでしょうね。
　そのナメクジやカタツムリはとても乾燥に弱く、ナメクジに塩を掛けたら良いといいますが、塩を掛けると浸透圧の関係でナメクジから水分が抜けてとても小さくなってしまいます。その状態を見て退治出来たと思いがちですが、また水分を与えると元の姿に戻ってしまいます。

　つまり雨の日は身体の乾燥が防げるので行動範囲が広がり、必要に養分を摂取するために這い出してくるのですが、ミミズが這い出す原因としては水没して窒息を防ぐためととされていますが実際のところは解っていません。ただナメクジと同じように水分が多くなることで乾燥が防げるので、行動範囲を広げて餌の枯渇を防いでいるのではないかと想像できます。

　さてそんなミミズやナメクジですが、ヘラブナ釣りをされる方は元々ミミズを餌にして釣りをしていた経験もあり、素手でも平気で触ってしま方がいます。

　実はナメクジには広東住血線虫症を発症させる広東住血線虫が寄生しているのです。

　ニュースにもなった事があるので知っている方もいると思うのですが、ナメクジを生で食べてしまって死亡した人がいる程でこの寄生虫は怖いのです。勿論多くの方は食べたりしませんのでそこまでは心配する必要はないとしても、摘まんだ指に附着した粘液にもその寄生虫がいるかも知れません。その指をうっかりと舐めてしまうと寄生虫を体内に取り込む可能性があるのです。直接ナメクジを触らなかったとしてもヘラバッグやサオケースに這った後があり、それを触ってしまったために指に付いているかも知れません。
　もし触ってしまったらしっかりと洗い落とすことが重要で、その手でおにぎりなどを食べるのはもってのほかで、しっかりと洗ってから食事をするようにして下さい。

　これから梅雨の時期になると余計に目にする機会も増えると思いますが、決して素手で触らないようにして、また這った後も濡れタオルでしっかりと拭き取って、手に付かないようにしなければならないのです。

　最近はコロナの影響もあって手洗いや消毒も慣れた行動だと思いますが、子供の頃はよく掴んでたなんてことを思いだして触ることがないように、歳と共に免疫力が落ちているのですから、簡単に感染する身体となっている事を忘れないことです。

　たかがミミズたかがナメクジですが、コロナウイルスは0.0001㎜のサイズでも体内に入って増殖して死に至らせるのですから、線虫サイズはとても大きいので簡単に感染しそうです。

　そうそうナメクジを食べる事は基本的にありませんが、カタツムリは食材として提供されます。それこそとっても安く提供される店もあり1個100円以下。この低価格には心配になってきますが、当然カタツムリにもこの広東住血線虫がいる可能性がありますので、生焼けでは食べない方が良いに決まっています。

　しかし日常的に食べている食物の中には寄生虫や細菌が付着しているものが多々あります。そんなものは一度冷凍するかしっかりと火を入れて食べることになっているのですが、考えてみればそんな寄生虫や細菌も一緒に食べているのですから、何となく気持ち悪いですよね。

　もし人間の視力がショウジョウバエ並によく見えるとすると、人には見えませんが表面にはウヨウヨとうごめくヨーグルト菌（乳酸菌）が見えてしまうのです。毎朝食べているヨーグルトに何かがうごめいているとすると決して食べられないですよね。視力が悪くて良かったとも思えます。