ヘラブナは色盲であるとか、視力が良くないとか色々な事が言われていますが、現実的視力は別として、釣り場で感じることから話を進めてみたいと思います。

　両うどんを前提とした話から始めますが、多くの場合とは私の感じている範囲ではあるのですが、まぶし粉が着いている状態では食ってきません。まぶし粉が剥がれて白いうどんが見えて始めて食ってくると思っています。
　しっかりとまぶし粉が着いてしまったうどんには、直ぐに当たりを返してきませんが、ポイントにある程度集まっている場合には、素うどんにして浮きが立つと間髪入れずにツンッと当たりが出ます。うどんをどうして食ってくるかはわかりませんので横に置くとして、まぶし粉は集魚材の役目はするのですが、食うためには邪魔な存在のように感じています。

　つまり、まぶし粉によって集魚したとしても、まぶし粉がしっかり付いている状態では何故か食ってくれないのです。コレは不思議ですよね。
　もし団子餌だとすると、その団子が溶け出したとしても、芯に残るのは団子そのものなわけですから、先の例でいうなら食ってこないはずです。当然そんな事はなく、夏場などでは果敢にアタックして来ますので餌持ちが悪い程ですよね。
　それがうどんにまぶし粉が着いている間は、余程の事がない限りアタックしてきません。集魚出来るのですから、まぶし粉がたっぷり着いている方が良いように思うのですが、そんな例は殆どないといって良い程に少ないのです。でも、素うどんなら直ぐに食ってくるのですから、やはりヘラブナは選んで食っていると考えるべきではないでしょうか。

　茶色いまぶし粉が着いているうどんではなく、まぶし粉が剥がれた白いうどんを認めて食ってくるのです。

　だからといって素うどんばかりでは、ヘラブナは散ってしまい釣れ続ける事は出来なくなってしまいます。また集魚効果のあるまぶし粉なのですから、全くの素うどんより臭い移りしたうどんの方が良いとも思っています。

　やはりまぶし粉が付着はしているけれど、着底した段階でいち早く剥がれてくれる事が必要と思うのです。

　うどんには、尿素で煮た食用うどんとわらびうどんがあります。尿素で煮たうどんは、原料が小麦粉ですから、尿素によって変色はしているのですが基本白色です。片やわらびうどんは、デンプンで出来ていますので半透明に仕上がっています。この状態では、食用うどんに軍配が上がると考えていますが、実はわらびうどんは、池の水に暫く浸かっていると白色に変色します。この時に食ってくる率が高まります。
　実験的に打ち込んだわらびうどんをそーっと引き寄せて、そのまままぶし粉を付けない状態で、もう一度振り込みますと直ぐに当たりが出ます。
　このことからも、白色のうどんが有効であるとの結論に達する事が出来ると思うのです。

　一時期黄色や赤色、緑色に着色して見た事がありますが、何度か釣行回数を重ねての実験だったのですが、色うどんとしては黄色が1番当たりが多く出ましたが、結論的に白色にはかなわなかったのです。

　また、団子餌にしても感じるのですが、麩やマッシュなど色々な混ぜ物がされているのですが、寄りの良いのは圧倒的に白系の餌が主成分になっているものと感じています。
　茶色系や緑系などの団子もありますが、団子が崩れて浮遊している物質が白色の方が、ヘラブナの寄りは断然良いと感じています。
　反対に夏場など寄りが良すぎる場合は、白色系の団子は少なくするか使わない方が良いのではと思っています。
　そういう意味でもグルテン系の餌は白色ですから、待ちの釣りとの表現は別として、冬場に有効な餌と感じているのです。

　実験してみるとわかるのですが、ヘラブナ釣りは基本2本針であり段差を付けて下針が食わせ用ですが、極端な段差の釣りではなく、底釣りの状態でのバラグルは上針がバラケで下針がグルテンですが、ある程度寄った段階で上針をグルテンにして下針をバラケにすると、上針の白い餌に食ってくる確率が上がります。

　やはりヘラブナは白色を認識していると断言しても良いのではないでしょうか。

　与太ヘラが足下に寄ってきますが、ペレットを撒いても極普通に食っていますが、マッシュをパラパラと撒くと水面が盛り上がる程の食い方をします。
　まぁ沈下速度の違いもありますので、その性でもあるのでしょうが。。。

　先人達が色々な工夫をして今の釣りスタイルが確立されていると思いますが、それに甘んじる事無く、自分なりに答えを出すのも面白いと思うんです。
　それで他の釣り人より極端に抜きんでる事は無理としても、頭1つ抜け出す事が出来るとすると、やはり何かをしてみたくなるではないですか（笑）。
　例えそれが大間違いであったとしてもです。

　毎回同じように釣行しその結果は相手任せではなく、自分で納得出来る釣技を駆使して、それで負けたとしても納得出来るというものです。

　結局は、あれはこれやと工夫して撃沈するのですからヘラブナは偉い！ってことにしておきましょうかねぇ（笑）。。

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