両うどんのヘラブナ釣り

ヘラブナ釣りで人生を楽しんでいる日曜釣り師です

常時50枚の釣果と大助を釣り上げるために

 ヘラブナ釣り 初夏から秋の両グルテン餌の薦め

 今回もあくまでも底釣りを限定としたお話しです。
 グルテン餌といえは11月以降の水温低下時であり新ベラの放流に合わせてというのがセロリーでしょう。それまでのヘラブナが活発な動きを見せる夏期では両団子が定番でしょうか。しかし宙釣りならまさにその通りだと思うのですが、底釣りでも団子が有効とどこまでいえるのか疑問に思っているのです。


 いつも書いていますように底釣りで上ずりは大敵です。ヘラブナはバラケた餌に連られて徐々に水面近くに上がってきますのでどうしても上ずって仕舞うのですが、カッツケや浅棚ならそれで良いでしょうが、底釣りで上ずったヘラブナは厄介者でしかありません。その厄介者である上ずったヘラブナを無視して底に餌を届けるのは至難の業で、勿論開きを極端に押さえたり練り込んだ餌では簡単に上ずらないのですが、同時に寄せ効果も極端に悪くなってしまいますので、良い季節なのに当たり出ないなんてことになります。


 そこでグルテン餌を使うとどうなるかです。グルテン餌はあくまでもマッシュポテトが基本の餌で、他の団子餌のような集魚効果は少ないのですが、マッシュ単体はとてもバラケ易いのです。そのバラケを押さえるためにグルテンが使われるようになり、マッシュがバラケ落ちたあと長いグルテン繊維が針に絡みつき、それを食ってくるのを待つのが冬の両グルテン餌の釣りです。


 それを水温が暖かい時期に使ってやろうというのが今回のお話です。いつもいつも寄せすぎてしまって苦労していたのですが、このグルテンに替えてやることでコントロールがしやすくなったのです。とはいえバラケ性の強いマルキューでいえば新ベラグルテンはダメです。グルテンといえどもバラケ過ぎるのです。


 下記の表を見て頂くと解るのですが、バラケ性能や餌単体の重さなどが表になっています。見て頂くとわかる通り新ベラグルテンは軽くてバラケ性が強いことがわかります。こんな餌を水温が高い時期に使ってしまうと簡単に上ずらせてしまいます。
https://www.marukyu.com/pop2/chinka/202001gluten.pdf


 そこで重さとバラケ性を押さえた餌作りが必要となるのですが、重く作るとしても重さを持たせた団子餌のペレ底や粒戦のような重い餌には仕上がらないので、なじみ巾を出すためには浮きの選択も重要になってしまいます。浮力の強い浮きを使っていると軽さのあるグルテン餌ではなじみが1節も出るか出ないかになってしまいます。


 そこで夏時期にも拘わらずムクトップの浮き選びをする事になります。残存浮力が殆ど無いムクトップを使うことで、軽いグルテン餌でもなじみを出す事が出来るようになります。
 但し団子餌のようにバラケだして浮きが上がりだしてから当たりが出るのを待つというよりは、しっかりなじんでいる間に当たりを出す事にします。その為には餌の大きさもとても重要で、大きすぎても小さすぎても当たりとして出す事が難しく、カラツンが多くなる場合も多々あります。


 どんなグルテン餌を作り上げるかでなじみ巾も違ってきますし、当たりの出方も全く違ってきます。
 夏期にも拘わらず冬期のうどん餌のように黒節程度の当たりが出る場合も案外多いと思いますので、暖かい時期だから当たりも大きいと思うのは、単なる思い込みであってとても小さい当たりも積極的に取っていくようにします。


 底釣りですから上下にフワフワと動いてズバっと消し込むような当たりはまずありません。小さくチクと当たりが出る事の方が多いと思いますので、変に大きな当たりはスレと思っても間違いないのではないでしょうか。


 どんなグルテン餌にするかは単品使いが良いのかブレンドが良いのか、訪問する池の水深や上ずり加減などを考慮して組み立てる必要があります。同時にどの程度空気を含ませるのか反対に抜いてしまうのか、どの程度押し練りをするのか、団子表面をどの程度滑らかにするのかなど、最終的な餌の仕上げ方で結果が変わってきますので、当たりが出ない場合の工夫、上ずった場合の工夫などその場で積極的な臨機応変さで対応する必要があります。
 勿論ここにプラスして針の重さやハリスの長さもとても重要な要素になりますので、ああでもないこうでもないと試行錯誤を繰り返して、してやったりとほくそ笑む事が出来れば、その日のヘラブナ釣りも面白いものに仕上がると思うのですが如何でしょう。


 今回は両グルテンの場合のお話しですが、もしバラグルセットだとするとこの場合のグルテン餌の考え方は、両グルテンとは全く違ってくると思っています。