かねてより病気療養を続けられていた大西王座が、今年2025年4月18日鬼籍に入られてしまいました。享年84歳でした。謹んでご冥福をお祈りしたします。

　天釣会は発足後7年目に突入していますが、初年度から連続3回の年間チャンピオンを獲得され、合計4度もの年間チャンピオンを獲得されていました。その栄誉を讃えて大西賞を設けていましたが、その輝かしい功績を踏襲すべく今後とも大西賞を続けてまいります。

　大西さん。ありがとうございました。

　天釣会で確固とした実力と共に、威厳と風格を備えた釣り姿を通して、私たちに人生の師として、優しく接して頂いていました。

　この表彰状の年が天釣会発足の初年度だったのですが、参加回数8回の内で優勝4回・準優勝2回・3位が1回と、8回の大会の内で7度の入賞をされたのですから、その実力は計り知れません。この翌年と翌々と続けて３度も年間チャンピオンを獲得されたのです。

　本日は在りし日の大西王座を忍ぶために、天釣会のメンバーが集まり大会を開催しました。大会をするなど不謹慎との指摘を受けそうですが、大西王座のヘラブナ釣りに対する向き合い方や取り組む姿勢は、大会にこそ現れていたのではと思うのです。

　1枚のヘラブナを釣り上げた瞬間、浮きに現れる1度の当たりを確認して、大西さんならどのように思われただろうと、その心中を察しながら大西王位の在りし日の姿を語り合い、皆でその思いを共有する事で、供養になればと思って大会を開催しました。

　ヘラブナ界は高齢者の比率が高くなっています。誰しもが行く道ではあるのですが、1人また1人と鬼籍に入られるのを見るのは、とても悲しいことではあるのですが、私たち残されたものの心の内には、優しく微笑みかけるお姿のままで、生き続けられています。今後とも事ある毎に在りし日の様子などを語り合うことで、大西王位の供養になると信じていますが、そのためにも残されたものは、健康に留意してヘラブナ釣りが出来るようにしておかなければと、改めて思うのであります。

　しかし病気療養されているのは知っていたのですが、またお元気にお姿が見られると思っていました。一昨年の末に大手術をされていたのですが、翌年の正月大会にはひょっこりと参加されたのは驚きで、実はその正月大会で大西王位の年間チャンピオンの表彰を予定していたのです。大西さんから表彰をしてもらおうと思って来たと、子供のような笑顔で話されていたことを覚えています。

　葬儀には下記の賞状が祭壇に飾られていたようです。

　それから1年と4ヶ月・・・先月には畑で採れたキャベツを皆に配って下さったのに、またひょっこりと現れて、お元気でしたかと声を掛けられると思っていたのです。誠に残念で無念でなりません。

　岩田池の横には蓮華の花が満開でした。蓮華は仏の悟りを表すものです。本日は大西王座の葬送の日でしたので、まさに相応しい景色だったのです。

　改めまして心よりご冥福をお祈り申し上げます。

　さて今日の大西王位を忍ぶ大会の内容です。先ずは皆さんに集合して頂きまして、小野会長より大西王座のお話をして頂きました。

　続けて皆で黙祷を捧げまして大会スタートとなりました。

　今日はなんと水温が19度もあります。これは上ずってしまって大変なことになる予感がします。先ずは月影の11尺を出して、押さえに押さえたまぶし粉を使って、尚且つ速く沈める工夫をしたのですが、なかなか良い当たりを出すことが出来ません。

　痺れを切らした月影の9尺に変更して見ました。するとなかなか良い当たりが出て、数枚目には、今日一の35.5㎝を釣り上げこの段階で暫定1位となっていました。

　その後当たりが遠くなったためHERA Xの7尺に変更して数を稼ぎます。7尺でも何度も当たりが止まるので、どうしたものかと悩みに悩みます。浮かせると取り返しが付かないので、締めに締めたまぶし粉を使いますが、どうしても上ずり気味になってしまいます。

　結局今日の釣果は38枚と、枚数的にはそれなりの数を上げることが出来たのですが、サイズが全く伸びません。痺れを切らして尺数の変更をしてみますが、やはりサイズが伸びないままでした。

　こちらで悩んでいるときに向かいに入った福谷さんが37.2㎝を釣り上げて抜かれますが、その後竹藤さんが37.9㎝を釣り上げて1位となりました。

　結局竹藤さんの37.9㎝が1位、福谷さんの37.2㎝が2位、私の35.5㎝が3位となりました。