ヘラブナ釣り ホームグラウンドを持つ意味 岩田池編
私のヘラブナ釣りは、野池ではなくて釣り堀と決まっているのですが、いつも訪問している釣天狗池と岩田池を例にとって、好ポイントはどこかを探っていきたいと思います。
先ずは岩田池の規定から説明します。尺数の規定は設けられていません。基本的には昔ながらの箱池をイメージすると良いのですが、餌は食用うどん限定であり、両うどんの底釣り限定池です。
岩田池の全体写真です。見た目には上下で分かれているように見えますが、中桟橋の下は解放されていますので、固定桟橋ではあるのですが、イメージとしては浮き桟橋と同じです。池の白い部分は塩ビパイプで波除けとして敷設されています。
全体を見回してどこが好ポイントでしょう。
この池に釣り座番号を振り分けると次のようになります。最大47名入ること出来る池です。
この内で誰でもが好ポイントと考えるのが、1・11・12・23・24・35・36・47と、それぞれの釣り座のヘチであることには違いないと思いますが、ヘチに入るのはなかなか勇気がいるというか、そんなところに入って!!と嫌みの1つも言われるのがオチではないでしょうか。
ところが好ポイントと思われるヘチでも、その日によって全く当たりが出ないのです。これはとても不思議な事ですが、その日によって全く違っているのです。仮に1番が良く釣れる日には、11番が釣れないのです。また1番や11番で良く釣れる日だとしても、36番や47番は当たりすら出ないのです。これはいったい何が起きているのでしょう。
そこでヘチ以外のポイントに入るとしても、次はどの程度の尺数を使うべきかとなります。
当然それぞれの足下には多数のヘラブナがいます。ただそれを狙うのはルンペン釣りとして違反行為ですから、先ず第1としては、前方にある波除けパイプの近くを狙う事になります。波除けパイプ付近にも身を隠しているヘラブナが多数いますので、当然と言えば当然の狙うポイントです。
そこで使用尺数の限界を測定しますと、1番列が14尺・12番の列が13尺・24番の列が11尺・36番の列が16尺です。無理すればもう1尺長い竿が使えますが、現実的尺数とは言い難く、列記した尺数でも振り込みのし方次第では、波除けパイプに針が乗ってしまいます。
確かに波除けパイプ付近を狙うのは、セオリーの1つではあるのですが、使用尺数が長くなればなるほど、当たりの判別が難しくなるため、しっかりとした当たりだけを取る事となりますので、必然的に短竿より釣果が落ちると考えています。
実際の所としては、釣果を良くするためには短竿が良く、長くても9尺の使用であれば、当たりも取りやすくて数が稼げることになります。ただ押し並べて短竿では良いサイズが出難いようで、1番の列は12尺以上、12番の列は10尺以上、24番の列は9尺以上、36番の列は11尺以上を使用することで、数とサイズが見込めるのではと考えます。数だけで満足出来る場合は、9尺以下を使用するのが間違いありません。
過去の50㎝級が釣れたポイントは、それぞれあるのですが、残念ながら2匹目のドジョウをならぬヘラブナは、今のところ釣れてはいないのですが、不思議なことにあるポイントでは、特定の釣り人が入ると大助サイズを釣り上げる。そんなことが案外続いているのです。
それは1つにポイントに対する対応の仕方で、そのポイントに適した尺数の竿を使っているためだと思います。そのため他の釣り人が同ポイントに入っても、大助サイズが釣れてこないんです。私もその1人です(T-T)。
しかしポイントに偏りがあるのも事実で、その時期の風向きなども大きく関係しています。実はポイントによって対流の違いがあります。その対流によって餌の運ばれ方も違っているのではと思いますが、表層とそれ以下では流れが違っていたりします。海で言うところ二枚潮が起きているのです。
同じ池に何度も通うことで、池の特徴が少しずつ解ってきます。その特徴を理解して釣り方を組み立てると、満足が出来る釣果を得られるのではと思います。
その日の予想も徐々に付くようになり、今日はこのポイントが良いだろうと予想が付くようになります。
簡単には池の傾斜が解ってきます。ヘドロが多く溜まるポイントも解ります。どのポイントが上ずりやすいとか、当たりそのものが出難いとかも、訪問回数に比例して理解できていきます。
今日の風だとどこが好ポイントになるかも何となく分かってきます。
結果として得意とするポイントが決まり、それなりに満足のいく釣果を得られますので、いつしかその池がホームグラウンドとなり、決まったポイントで竿を出す事になってしまいます。
ホームグラウンドを持つことはとても重要ではあるのですが、そこで常連化してしまうのは慎むべきで、いつも謙虚に過ごすことで、他の釣り人たちに対しても、気持ちの良い池との印象を与えられます。結果として長く釣り堀の営業が続けて頂けるので、その恩恵を釣り人として受け続けることが出来るのです。

