両うどんのヘラブナ釣り

ヘラブナ釣りで人生を楽しんでいる日曜釣り師です

常時50枚の釣果と大助を釣り上げるために

 ヘラブナ釣り 違反行為は良く釣れる

 ヘラブナ釣りをしていると、人より多く人よりの大型を釣りたくなるものですが、実は違反行為とされている釣り方が、とても良く釣れる方法となります。


 どうして良く釣れる方法が違反になったのかですが、関西の釣り堀では楽釣りと本釣りがありました。楽釣りは今も続く釣っては即放流する釣り方です。本釣りは釣れた重量やヘラブナのサイズによって、池が提供する賞品や賞金が用意される釣り方です。


 本釣りは池にとって負担になるのですから、多く釣られても困りますし、良いサイズが釣れることも喜ばしいことはないのです。


 その方法の1つが餌のうどん規定であり、底釣り限定だったのです。つまり両うどんの底釣りです。


 私の知っている本釣りでは、フラシには10㎏以内のヘラブナを入れ、それ以上入れるとカットされる仕組みで、ヘラブナが傷むことを防止していたのですが、10㎏未満であれば何度測っても良くて、ある程度フラシに入れると池の検量場に持っていき測ってもらいます。それを1日に何度も測っては記録して貰います。


 その測った重量に対して1㎏あたり30円で買い釣りして貰います。20㎏釣れたとすると×30円ですから、600円の賞金となります。記憶が定かではないのですが、いつまでも30円ではなくて、重量が増えると20円に減額されていたような記憶がかすかにあります。
 これが増えれば増えるほど賞金が増える事になりますので、ある程度の抑制策だったのではないでしょう。つまり釣れる量が多ければ多いほど、池の負担が増えますので多く釣れるのは困るのです。


 この重量でも追加として順位競争もありました。総重量の多い人から3位まで賞品が用意されていたのです。
 もう一つはサイズ競争です。良いサイズが釣れる1枚1,000円とか、大きい順にその日の順位が決まり、上位3位までが賞品が出て貰って帰るのが楽しみでした。今でも一部の池ではサイズ競争が行われています。大助を釣ると池のみで使用できる金券を用意されています。


 そこで禁止になったのがルンペン釣りです。お辞儀したように足下を釣る釣り方ですが、反対に言うと足下を狙うほど量が釣れる事を意味します。浮き桟橋なら特に桟橋の下に逃げ込んでいる魚が多く、釣り座が岸だとしても壁になっていますので、その壁際が隠れ場所で魚が多く集まっていたことになり、その位置を狙う行為は禁止となっているのです。


 当然短竿が有利となるのですが、竿先より前方に浮きが立つことが条件で、竿先より手前を釣るのは禁止行為となっています。


 また関西の池では波除けバイブを敷設されていますが、パイプ際にヘラブナがよく集まっているので、そのパイプ際を釣ることを禁止しているのです。そのため波除けパイプに届かない尺数の規定があり、そのため短めの竿を使って仕掛けだけ長くするのも禁止で、竿より60㎝以上長い仕掛けを禁止されているのです。同時に道糸も竿尻より長いものは禁止されていました。


 また宙釣りが禁止されているのも良く釣れるからですが、底釣りの1つである段底が禁止なのも関西の釣り堀の特徴ですが、今では自由池も増えています。この段底が禁止理由ですが、これには2本針規定がある事です。ではどうして針の数は2本針規定があるのかです。それは1本針の方が良く釣れるのです。何となく2本針の方が集魚効果も高く出るので、釣り方として適していると思われがちですが、実は1本針の方が断然良く釣れるのです。そのため子供釣り場では1本針が使われることが多いのです。


 勿論スレ禁止です。スレた魚もカウントする事は禁止されています。見えないからと狡をしてフラシに入れるのは恥ずかしいですが、何となくまかり通っていた節があります。そこで出てきたのが針サイズの規定です。
 その他針サイズだけでなくハリスの太さや長さなども規定としてあり、短スも30㎝以上の規定を設けていた池もありますので、極端に短いハリスは使えなかったのです。


 そして浮きに出る当たりも、胴が水面上に出ている段階での当たりを取るのも禁止です。浮きがなじみきってからの当たりを取ることがルールで、胴が見えたり馴染み途中の当たりは、餌がまだ浮いていたり動いていることを意味します。たしか宙釣りでも胴が見えている状態での当たりを取るのは禁止のはずです。


 池としては楽な釣り方をして極端な釣果を出して欲しくないのです。といって釣れないと釣り客は減ってしまいますので、程々に釣れ続ける事が池としても釣り客としても良いことになります。


 まさにパチンコ屋の営業方法と同じで、出玉をよくすると客が集まりますが、釘を締めると一気に客が減ってしまいます。客が減っても利益を出そうと余計に釘を締めると、もっと客が減ってしまいますので、釘を開けることで客を取り戻さなければならないのですが、そうは簡単ではないので無理して新台を入れて、新装オープンをして客を戻すようにします。


 釣り堀も同じで新ベラ放流の情報を聞きつけて、ヘラ釣り師達が集まりますが、そこそこ釣れなければ蜘蛛の子散らすように、一気に釣り客が減ってしまいます。といって爆釣を繰り返せるほどの放流量を続けるのも、池としては負担が大きいので、集客効果を発揮するのはなかなか難しいところですね。


 これらの理由によって釣り堀は余計に難しくなっていくのですが、反対に釣りにくい釣り方の状態で如何に釣果を伸ばすかが、両うどんの底釣りを続けているヘラブナ釣り師の思うところであり、ヘラブナ釣りの難しさが面白さに繋がっているのです。そのためヘラブナ釣りは大人の釣りとなるのではないでしょうか。


 底釣りを続けていますと、宙釣りをするとどんなに楽か!!と思うことしばしばですが、底釣りを辞めて宙釣りをしようとは思わないんですよね。ある釣友は宙釣りを試して見たが、全く面白くなかったとの言です。やはり楽な釣り方は飽きてしまうんですよねぇ。
 ん?宙釣りが底釣りより楽とは決め付けていませんよ。宙釣りには宙釣りの難しさがあるのは理解しています。なんたって棚が一定しないですからね。底釣りでは底が棚ですから迷う必要がないので楽なんです。


 大阪の池では今でも一部の池と思いますが、半本釣りをしている池があります。その様子はまさにパチンコ店のようで、金券目当ての釣り人が多いと感じます。
 私の良く行く天狗池でも昔は、最近までというか数年前までは、サイズによって1位から10位まで賞金や賞品が用意されていたのですが、重量による買取はされていませんでした。今でも大助サイズを釣り上げると池で使用できる金券がいただけますが、その金額も徐々に下がり今では100円券です。


 他に赤ヘラが50円券ですが35㎝以上は100円券で、なんと亀を釣り上げても100円券でザリガニは50円券です。


 他の禁止行為としてはドボ宙釣り禁止です。自由池では可能な釣りのようですが・・・。それと自立浮きや水没する浮きも使用禁止です。


 他に私には理由のわからない禁止行為があります。それが生餌の禁止です。ヘラブナは植物生食ってことになっています。それなのにどうして生餌が禁止になっているのでしょう。案外良く釣れるのでしょうか。となると雑食性となりマブナと同じになってしまいますが、どういう理由で生餌が禁止なのでしょう不思議ですね。


 そしてもう一つがマナー違反として、先行者より長い竿を出す事が禁止されていることです。もし桟橋なら先行者より短い竿の方が有利だと思うのですが、どうして長い竿はマナー違反になるのでしょう。基本は同程度の長さを出すこととなっているようですが、それこそ好きな長さで良いと思うのです。禁止の理由はいったいなんでしようね。