両うどんのヘラブナ釣り

ヘラブナ釣りで人生を楽しんでいる日曜釣り師です

常時50枚の釣果と大助を釣り上げるために

 ヘラブナ釣り 簡単尿素うどんの作り方

 袋入りの茹で麺(食用うどん)を尿素で煮る方法が生み出されてから数十年になると思いますが、未だに煮て尿素を染み込ませる方法を取っている方がいると思います。実は尿素うどんを作る場合は煮なくても良いのです。反対に尿素で煮ることで弊害が出てしまいますので注意が必要です。


 尿素は熱を加えると熱分解が起きて、二酸化炭素とアンモニアに分解されますが、このアンモニアは有害で0.1%のガス濃度を吸引すると危険になります。それほど危険な物質ですから、アンモニアを発生しないようにしなければなりません。


 うどんに尿素を加えて煮ることで、熱分解が起きて出来上がったうどんからは、強烈なアンモニア臭がすることになります。


 車に乗る方ならジーゼルエンジンにアドブルーを添加する事をご存じだと思いますが、アドブルーは尿素の水溶液です。この尿素水を排気管に噴射させることで熱分解が起き、アンモニアを発生させることで、排気中にある窒素化合物とアンモニアが結合して、窒素化合物を除去することに使われていますが、熱分解させる温度は70度程度の低温ですから、尿素うどんを作る段階で簡単に熱分解が起きてしまうのです。


 そのため餌として使ううどんがアンモニアに冒された状態になりますので、それを食ったヘラブナにとっても良いはずがありません。また池の水も汚染することになりますが、熱分解さえしなければアンモニアが生成されることはなく、とても安定した物質ですから安心して使う事が出来ます。


 そこで尿素うどんの作り方ですが、始めに話しましたように、尿素で煮るとアンモニアが発生しますので煮ることはしません。
 食用うどんを自分好みの硬さになるように茹でるようにしますが、柔らかくしたい場合は水から煮ます。そうすることで低温で煮る時間が長くなり、うどんの外側と中側との温度差が少なくなり、表現が悪いですが伸びたうどんが作れるようになります。やや硬めに煮る場合は沸騰した湯にうどんを入れて煮ると、外側が柔らかくなり中側は硬いままです。
 似る時間は火加減によって違いますが、最低限うどんのたたみシワが取れて滑らかになるまで煮ます。その後は箸で摘まんで硬さを確認するか、1本取り出して水で冷やし、硬さを直接確認します。


 イメージとしてはうどんとして食べるのに適した煮方です。それ以上に煮ると柔らかくなりすぎますが、好みの硬さになるまで煮るようにします。但しうどんは冷えるとまた硬くなりますので、これで良いと思ってからもう少し煮ることで、最適な硬さにになります。


 煮上がったうどんをそのまま鍋に入れた状態で放置すると伸びてしまいますので、流水に入れて冷やします。この場合は氷水にするのではなく、あら熱が取れるように水道水を流しながら冷やします。


 実は茹でた袋麺と冷凍麺や生麺の場合は違って来ます。冷凍麺にはタピオカが多く含まれていますので、少し煮た程度では硬くて使えません。といって柔らかくなるまで煮続けるとガス代が高いと家人に怒られます。


 冷凍うどんの場合は、水道水を張ったボールに一度入れて解凍します。解凍したうどんを沸騰した湯に入れて再沸騰させます。直ぐにフタをして火を止めて30分以上放置します。硬さを確認すると硬いはずですから、再度沸騰してフタをしたまままた放置します。これを繰り返すことで徐々に柔らかくなっていきます。


 生麺の場合は、始めから沸騰した湯に入れますが、再沸騰した段階で麺をほぐします。最初にほぐすとポキポキとうどんが折れてしまいます。但しうどん同士が引っ付きますので、軽くほぐしておき沸騰してから再度ほぐします。


 冷凍うどんと同じように再沸騰を繰り返しながら好みの硬さにします。何も火をつけ続ける必要はないのです。


 出来上がったうどんをボールに入れて水を掛け冷やします。水を切って再度ボールに入れて尿素を振り掛けて混ぜます。尿素の量は1人前のうどんに対して、中華レンゲスプーン1杯です。そのまま10分以上放置することで尿素が吸収されます。


 粒状の尿素が全て溶けてから保存容器に並べて保存するのですが、保存容器に全てを入れ終わった後に、再度尿素を上からパラパラと振り掛けて、冷蔵庫で保存するようにします。振り掛けた尿素も時間と共に全て溶けてしまいますので心配いりません。


 冷蔵庫保存すると硬さの進行は抑えられますが、常温保存すると尿素の影響でしょうか、柔らかさが進んでいきますので注意して下さい。反対にうどんが思ったより硬い場合は、常温で放置することで柔らかくなります。好みの柔らかさになった段階で冷蔵庫保存すれば良いのです。


 出来上がったうどんは黄色みがかった半透明になります。まさに尿素で煮た状態と変わらないのです。違いは煮てないので尿素が分解されてなく、アンモニア臭がしないことです。また尿素の影響でうどんが腐る事もなく、長期間保存が可能になりますので、釣行直前に作る必要はなく、時間のあるときに作って冷蔵庫に保管するだけでいいのです。この場合は冷蔵庫の野菜室がお薦めです。


 尿素がアンモニアに分解していませんので、池の水を汚すこともなくうどんを食ったヘラブナも安全ということです。
 この方法は食用うどんだけでなく、ワラビうどんでも可能で、出来上がったワラビうどんに振り掛けるだけで保存が出来るようになります。ただ硬くなって電子レンジで温めると熱分解してアンモニアが発生しますので、硬くならないように冷やしすぎないことですが、冷蔵庫保存する場合は新聞紙で何重にも巻いて保存すると少しはましです。


 尿素は薬局でも手に入りますが、化粧品用の高純度の精製品は必要なく、野菜を育てるための尿素が利用できますので、ホームセンターで手に入れると安価に購入できます。大量に使う場合は農協などで手に入りますが、家庭菜園用でも㎏単位で購入も可能です。但し粒状の尿素であって水溶液は利用しません。勿論アドブルーは使用しませんので注意して下さい。