ヘラブナ釣り うどん餌のドロとノリの有効性
両うどんの底りでは、ヘラブナを上ずらせないために、まぶし粉を水面近くで剥がさないようにするのが有効とされています。特に水温が上がる時期は特に上ずりやすいので、しっかりと押さえてうどんに附着させるのですが、より強く附着させるためにノリを使ったり、ペレットを付着させてからドロをまぶして、剥がれ難くする方法が取られます。
それこそ昔からある方法で、上ずりやすい池では重宝するのですが、本当に有効なのでしょうか。
元々コロコロでうどんにペレットを押しつけ、またノリやドロを使って剥がれ難くするのは食用うどんを使っていた時代の話で、ワラビうどんが主流になっているこの時期でも、果たして有効といえるのかどうかです。
食用うどんはワラビうどんに比べて付着力が弱いため、粉末に近いペレットを使うのが定番でした。そのためうどんに直接附着した1重目はしっかりと付くのですが、その上にも2重3重とペレットが付着すると、水面近くから簡単に剥がれていたのです。
そのため2重目や3重目も附着するようにノリをまぶし粉に混ぜて、付着力を高めていたのです。またドロは最終的に附着させて、一番外周に附着しているペレットを剥がれ難くするためのものです。
そういう意味ではノリとドロとの使い方は違うのですが、両方使う事でより剥がれがたくなりますので、上ずり現象を押さえることが出来るのです。
ただ現代はワラビうどんが主流です。ワラビうどんといっても使われているデンプンによって、付着力に違いがあるため一概に決め付ける事は出来ませんが、食用どんより付着力が強いのは間違いありません。
つまりワラビうどんに粉末タイプのペレットを附着すると、とても剥がれ難いのですが、2重目3重目は同じように剥がれやすくなりますので、ノリを使うのも方法ではあるのですが、1重目も剥がれ難くなりますので、当たりが遠くなる傾向になります。そういう意味では、ノリは使わずにドロだけを使う方が有効と思います。
ただワラビうどんの付着力の高さを利用すると、また違ったものが見えてきます。付着力が高すぎるのですから、粉末タイプを使うより中粒から荒粒が有効に使えます。つまり付着力が高いので荒粒でも剥がれ難くなります。しかし荒粒ですから水に濡れることで素早く剥がれます。
また荒粒ですから2重3重と附着することがないので、外側から簡単に剥がれることもなく、ドロを使う必要がなくなります。また水に濡れると素早く剥がれますので、当たりが出るのも早くなるのです。
ノリとドロは、使用しているうどんの付着力と、ペレットの粒の大きさ、そして附着量によって使うか使わないかを決める必要があるのです。
いくらワラビうどんの付着力が高いといっても、ペレットを付着させて直ぐに使うと簡単に剥がれすぎますので、数分放置してから使うようにします。但し30分以上放置すると附着力が強くなりすぎて、水に入れてからも簡単に剥がれなくなりますので、少ない量を附着させて短時間で使い切る用にする必要があります。
そのため冬期など当たりが少なく、餌を取るジャミも少ないため、餌打ち回数が減ってしまいます。また冬期は乾燥していますので、時間の経過と共に強く附着し過ぎて、それこそ餌打ちしてからも長い時間剥がれなくなりますので、余計に当たりが出なくなります。そのため極少量ずつまぶし粉を附着させるようにします。そのため冬期はノリやドロは必要ないと考えます。
ただ付着力を上げれば上げるほど簡単に剥がれないため、上ずりは押さえられるのですが、比例して当たりが遠くなってしまいます。ベテラン釣り師は上ずりを嫌いますが、昔はそんな釣り方が主流で、ヘラブナの数も少なく上ずらせると底釣りが崩壊してしまったのです。そのため底釣りでは上ずりは厳禁となっているのです。
その頃の主流な釣り方と比べると邪道になるのですが、最近は放流量も多く少々上ずらせても大丈夫で、底からいなくなるなんて事はなく、ヘラブナが寄って来たかどうかも、浮きの動きだけでなく、水面近くを泳ぐヘラブナを見て寄りの確認が出来ますので、全く上ずらせないようにする必要もないと思っています。
勿論全てがそうではなくて、上ずらせることで当たりが出なくなることも多々あります。そういう意味では上ずらせない方が良いに決まっていますが、上ずらせない方が良いに決まっていますが、少々上ずらせても釣果を上げられるとすると、どちらが良いとは断言出来ないのが現代の釣り方ではと思ったりします。
当然水面ばかりに上ずるようでは、根本的に釣り方そのものを間違っていますので、上ずっても良いという考え方と、上ずらせてしまったとは全く別の話になりますので、その点は注意が必要です。
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