両うどんのヘラブナ釣り

ヘラブナ釣りで人生を楽しんでいる日曜釣り師です

常時50枚の釣果と大助を釣り上げるために

 ヘラブナ釣り 釣行毎にお試し・・困った性格

 ヘラブナ釣りを始めた頃は、当たりが出せなくてとても苦労しました。そんな時にも川久保名人や近藤相談役は良い調子でポンポンと釣り上げられていて、なんであんなに釣れるんだろうと首をかしげていました。


 その段階では工夫する引き出しの多さの差だと結論付けていました。まさに当たりが出ないのなら当たりを出す工夫をすべきで、初心者の私にはそんな引き出しはなく、右往左往しても釣れないのですから困っていました。


 それからありとあらゆる研究を始めます。最初は浮きなど何だって良いと思っていましたが、やはり底釣りには底釣りに適した浮きがあること、単に感度が良いだけでは当たりが出瀬ない事を知るのは随分経ってからでした。


 うどんにも種類がある事、最初は食用うどんで市販されている茹でうどんを使っていました。その後尿素で煮ることを知ることで、簡単に外れないうどんが作れるようになったのですが、極最近になって尿素に熱を加えるとアンモニア臭がする事を知ります。それまでは尿素だからアンモニア臭がするのは当たり前と思っていましたが、熱を加えなければ匂いは出ないのです。
 今も尿素うどんを使っていますが、バクテリアによる分解が起きない限り全くの無臭です。


 まぶし粉はペレットが定番でしたが、そのペレットにも多数の種類がある事を知り、またヘラブナの好むアミノ酸があることを知ります。それまではどんなペレットでも同じだと思っていました。しかし調べれば調べるほど多数の種類があることを知ります。その中でヘラブナに適しているペレットはどれだろうと探り出したのですが、これには相当な時間が掛かりました。今でも手に入れたいのが生ペレットですが、現在同名で市販されているのは成分が違っていますので使っていませんが、以前の生ペレットの威力は相当なもので、冬期など誰も浮きが動かない中で1人釣り上げることがではていたのですから、また再開して欲しいと・・・メーカーに確認すると環境問題で無理!!って事でした。


 じゃぁ他に何かないかと探り出します。最初にたどり着いたのがワラビうどんです。しかし納得出来るワラビうどんが作れません。初期は鍋で煮ていたのですが、理想とはかけ離れています。
 そこで澱粉について調べます。同じ澱粉でも元原料の違いで粒子のサイズが違い、粘りの強さも違っていることを知ります。また加工澱粉として特徴ある澱粉が各種あるのですが、業務用が大半で小売りされている物が手に入りません。市販されている水で作れるうどんもこの加工澱粉の1つです。
 市販されている澱粉にはコーン・小麦・サツマイモ・ジャガイモ・米・タピオカ等がありますが、これらの澱粉は全て性質が違うことを知ります。


 そうそうナタデココも使えるかと思ったのですが、残念ながら使い物にはなりません。硬くて粘りがないためまぶし粉が附着しないのです。また自作できるかと思ったのですが、ナタ菌が手に入りません。ナタ菌はフィリピン政府が輸出規制を掛けているのです。


 針の種類も初期はとても迷いました。形状によって掛かりが良いのか悪いのかですが、これも調べていくと針が掛かるメカニズムが科学的に解説されていて、物理の法則によって決まりますので、針の形状は余り関係ないのです。
 基本的にヘラブナは吸い込む食い方をしますので、吸い込んだ時に針先が口の中にクルッと向きます。形状としては針先よりチモトの軸が長いタイプがクルッと針先が向きやすいのです。


 吸い込まないで食う魚は、針の掛かる位置が決まってないのですが、上唇センターに掛かるのは、餌を吸い込むからです。また下唇に掛かるのは餌を沈下途中に食ったからです。そういう意味では底釣りで下唇に掛かった釣り上げた場合は、基本的には違反の釣り方です。不思議としっかり餌が着底していても下唇に掛かることがありますが、ホンの希なことですから例外中の例外です。


 このようにヘラブナ釣りに関して調べれば調べるほど、生物を対象としているにも拘わらず物理の法則を知ることが重要になって来ます。


 道糸をどうして沈めなければならないのか、どうして高切れを起こしてしまうのか、竿の水切れが良い悪いも物理の法則が関係しています。そうそう浮きの形状もまさに物理の法則そのものです。浮きを選ぶときは好みでも良いのですが、物理の法則を知っていると選び方も違ってきます。


 ハリス段差についても同じ事で、餌が安定しているかいないかよりも、当たりを的確に伝えるためにはどの段差が良いのかも考える必要があります。


 と・・・色々な工夫をすることで、違った答えが見つかります。当たりが出ない釣れない時こそ、その研究をする良いチャンスです。そのチャンスを活かすことで次の釣行に役立ちます。但しヘラブナ釣りは1年を通して行いますので、ある時期には適していてもある時期には全く適さないなんて事もあります。


 前回コレで釣れたから今回も釣れるはずは短絡的すぎで、その日その日によって違っていますから、色々と工夫をする事になるのですが、良く釣れていてもついつい癖のようにアレコレと試したくなって、コレは釣れたけどこの方法はダメだとか、結果釣果が思わしくなかったり・・・無駄な抵抗をいつまでもしているのであります。


 何となく引き出しが増えているとは思うのですが、いつしかその工夫の結果が当たり前となり、どうして食い当たりが出せているのか解らなくなっていたりします。


 ・・・ん?ボケが進んでる?・・・否定は出来ない自分がいます・・ハイ。