両うどんのヘラブナ釣り

ヘラブナ釣りで人生を楽しんでいる日曜釣り師です

常時50枚の釣果と大助を釣り上げるために

9月2日は天釣会の釣り大会日

 参加者が徐々に増えて熱戦を繰り広げるようになったが、そこはうどんの底釣りのために派手さはない。
 検寸係の合図で竿を上げ、時間と共にスタートの合図が掛かる。第一投目の振り込みの様子を見ていると、心静かな闘志が湧いているのだろうが、それ以上に何となくウキウキしているように見える。一種のお祭りが始まるかのようなウキウキ感だろうか。
 誰かが1匹目を釣り上げるとどこからかオッ!と声が聞こえる。反対にカラツンやスレをかいてはウン・モー!と悔しさの声も聞こえてくるから面白い。
 良い歳をしたおやじ達が1匹のヘラを釣り上げるために浮きを凝視している。時間の流れと共に余裕も出るのか、スレで釣った人にはアウト!と声が飛ぶ。そのアウトの声も楽しんでいるかのようだが同時に、我こそは大助を釣り上げる!と素知らぬ顔をしながら闘志を燃やしている。それがウン・モーの声に表れている。ハァ・・・と同時にため息も聞こえるほど大きいから面白い。
 そんな徐々に声が大きくなっていくとクスクスと笑いが起きだす。サイズが小さいと小助や!と嘆く声も飛び出すが、廻りから釣れているんやからいいやんか!と悔しがっている釣り人をなだめる声が、その声に反応して嫌!1日大助1匹でいいねん!と反論しているが、現実的には本当に1日に大助1匹だけだとつまらないはずだ。そこそこ釣れてその中に大助が混じる方が良いに決まっているからだ。
 1日静かに釣り続ける人もいれば、池中に聞こえる声で話している人もいる。私は釣り天狗池に訪れた初期には、大声で話す人達から離れて釣っていたものだ。移動してもまた大声が聞こえてくるとまた移動して静かな環境を選んで釣りをしていた。
 管理池で移動するのはマナー違反に違いないが、釣れないから移動するのではなく、廻り騒音から逃げるために移動していたのだから少しは許されるだろう。だが今ではそんな大声も慣れっこになってしまい、少々の雑音は耳に届かない。反対にこちらからも突っ込みを入れてしまうようになってしまったのは、毒に侵されたのか環境に染まってしまったのだろう。
 だとしても出来るだけ静かにしているのも事実、そんな中で大助を釣り上げた人が検寸すると、また遠くからなんぼあった?とサイズを聞いている。人の釣った大助のサイズが気になってしまうのだろうが、今確認したところで仕方ないのだ。反対に知ってしまうと闘志が湧く場合もあるが意気消沈する方が多い。
 先の日曜大助大会でも、41.5㎝を釣り上げていたが46.1㎝の声を聞くともう駄目だと闘志は簡単にしぼんでしまう。その後43㎝を釣り上げたところで遠く及ばず、他に44㎝代の声も届くと、、、ああ終わったと思ってしまうので、最後まで知らない方が良いような気がする。1日が終わり発表を待って順位が確定するまで気分を壊されないで釣りたいと思うのだが、どうしても聞きたい人がいてなんぼあった?と声が飛ぶ。
 それほど人の釣ったサイズが気になる人は、人一倍に大助を狙っていることがわかるから面白い。気になる人ほど大助が釣れないのだ
 さて、9月2日の日曜日は、どんな熱い戦いになるのか。血眼になっている人を尻目に、大助を狙いながらも余裕を見せて竹竿をだすのも良いかも知れない。