両うどんのヘラブナ釣り

ヘラブナ釣りで人生を楽しんでいる日曜釣り師です

常時50枚の釣果と大助を釣り上げるために

 ヘラブナ釣り その竿選びは間違ってないですか?

 年が明けてからコロナ患者が急増しています。未だに下火になる気配は感じられませんので、ヘラブナ釣りは屋外でもありますので感染リスクは比較的少ないと感じますが、ヘラブナ釣り人口はお年寄りの比率がとても高いので余計に感染リスクは高まってしまいます。黙釣に心がけマスクなどで感染予防を十分にして下さい。


 ヘラ竿には色々と調子の違う竿があります。その昔のヘラ竿はヘナヘナで腰のない竿がヘラ竿の特徴だったような記憶があります。それは今のようにヘラブナそのもののサイズが大きくなかったことと、使用する仕掛け糸全般がとても細い糸であり尚且つ今のような強度もなかったために、否応なしにというか結果的にとんでもなく柔らかい竿が作られていたのでしょう。勿論カーボン素材が使われるまでのグラスロッドの時代の話ですが、今そんな竿を使ったら取り込みに時間が掛かって仕方ないでしょうね。
 勿論その頃には既に鯉の延べ竿もありましたので、技術的に腰の強い竿が作れなかったわけではないはずです。


 現代のヘラ竿はカーボン主体で使い方によって随分と巾の広い調子が作り出されています。実際低価格の竿でもとても優秀で日常使いには何ら遜色がないというか、それで十分すぎる性能を有しています。


 例えばダイワの月光です。大助を釣り上げたとしても伸されることもありませんし、鼻先を出した取り込みもごく当たり前のように出来てしまいます。15尺で95gですから重量的負担も全く感じません。


 もう一段手軽に手に入る竿としてはダイワの陽舟でしょう。こちらは月光より低価格にも拘わらず15尺で85gしかありませんので軽くて使い安いと感じてしまいます。


 実際私の野池用の竿としてこの陽舟と月光の前モデルである天峰剣を用意していますが、使い難いとは全く感じたことはありません。敢えて言えば天峰は持ち重りするかなぁってところだけでしょうか。実は極最近まで天峰剣の調子がとても好きで愛用していた竿であったのです。


 シマノの低価格竿としては刀春があります。

 こちらも15尺で85gですから極々普通に使える竿です。この竿があれば特に不自由しないのですが、人は贅沢ですからついついもう少し高価格な竿も使って見たいと感じてしまいます。実際その価格差を感じるほどの性能差があるのかどうかはとても疑問ですが、使って見てこれは高価でも仕方ないなんてことは全く感じたことがありません。
 ただ1本1本の調子の違いをとても感じてしまいます。それはいってみれば国産車と外車の違いでしょうか。国産車はとても優秀ですから何ら不自由はありません。
 反対に外車はそれもラテン系のイタリア車やフランス車は運転がとても楽しいのです。操作性は決して良いとは言い難いのですが、移動空間が応接間ではなくて機械いじりをしているような男を楽しませる工夫がされています。音が良い走りが良いハンドル操作がクイック等々です。


 高価格帯のヘラ竿になるとそのような趣味性の高い味付けがされているような印象を受けます。それは誰でもが楽しめる竿という意味ではなくて、有る方向に振ってある竿が使いたいと思うような、芸人好みといえば言い過ぎでしょうが、特徴高い竿造りがされているような印象を受けます。
 反対の言い方をすると高価格帯で万能竿があるとすると、それは使う価値が少ないのではないかと思うわけです。万能竿で良ければ低価格帯の竿がまさにそのように作られているからです。


 シマノの柳や伊吹は正にしなり調子なんていう特徴的な調子を求めたためでしょう。
 

 伊吹


 反対に飛天弓 頼刃またたきのような葦際からヘラブナを引っこ抜くような、強引な取り込みが出来る竿を求めた結果の調子でしょう。


 私の好きなダイワの兆のような本調子は、竹竿の調子を再現したカーボンロッドとのイメージがあります。シマノの普天元 獅子吼もそんな調子を求めた結果ではないでしょうか。反対にいうとごく当たり前のヘラ竿が欲しい人にとっては、とても使い難い竿かも知れませんがそれ程の特徴的な調子で仕上げられています。


 しかし同じカーボンのヘラ竿だとしてもこれほどの個性的で違いが作れることにとても感心してしまうのですが、求めている調子と違うとこれほど使いにくい竿もありません。そういう意味では余り高価格な竿を求めない方が失敗しないと思えてしまいます。実際コレは使い辛いと感じたことも多々ありました。


 ドクターXのように私のヘラ竿選びは失敗しないのでといいたいですが、残念ながら実釣して初めてわかる事が多々ありますので、高価格の竿になればなるほどその落胆は大きいのです。
 もう一つ竿選びで失敗しがちなのが1本のヘラ竿を手に入れて、とても好きな調子だと感じて尺数違いを揃えてしまった場合ですす。メーカーではどういう考えでそのようにしているのか解らないのですが、尺数違いで調子が全く違っている竿があります。
 傾向として長尺ほど腰が強くて短竿ほど柔らかい設計なになっています。その為に15尺を気に入ったとして10尺を手に入れると全く別物と感じてしまいます。やはり過信しないで1本1本の調子の差を確認して購入すべきでしょう。
 私の好きなダイワの兆も柔軟度が高い竿ですから17尺・16尺だけに留めてそれより短い竿の購入は控えています。同じ理屈でシマノの本式も17尺・16尺・13尺・10尺・9尺と手に入れましたがやはり短くなると柔らかすぎると感じました。


 ダイワで掲載されなくなってしまったのですがシマノでは今でも調子体系が発表されています。それをよく見て判断されるが良いのではないでしょうか。ダイワでは発表されなくなっていてとても残念です。ダイワに問い合わせたのですが残念ながら梨の礫(なしのつぶて)でしたね。
 *梨の礫とは投げた石が戻らない事から投げかけた問いに返事がない事を意味します。梨は無しに掛けた言葉です