両うどんのヘラブナ釣り

ヘラブナ釣りで人生を楽しんでいる日曜釣り師です

常時50枚の釣果と大助を釣り上げるために

 水温低下時期のヘラブナ

 これからはダム湖や山上湖は全く釣りにならない時期となるのでしょうか。私の釣行範囲ではありませんので何も語れることはないのですが、平地にある池や釣り堀など管理されている有料釣り場では、だいたい同じ傾向が見られます。それについて少し述べてみることで攻め方や組み立てなどの参考になればと思います。


 先ずは毎釣行時には水温を測るクセを付けておきましょう。先週より何度下がったかまたは上がったかはとても有効な情報だと思います。勿論毎日計り続けるのが1番良いことなので、池の管理者が毎日計りそれを掲示してくれるととても有効な情報となります。
 水温が前日より1℃上がるとヘラブナの動きは活発になります。これは池全体の平均水温としてであり、水深の深い池での場合は最低1m単位で計る方が良いのです。
 2m程度の水深の場合は、それ程温度差が出ないのですが、水底と50㎝上では温度が違う場合があります。また池の構造として湧き水の出ている池と井戸水を補給している池そして池の水の循環方法によって、攪拌されているのかいないのかでも水温は変わってきます。


 自由池の場合は、棚は自由に決められますので水底とその他で水温の違いがあるかを確認することで、その日の攻める水深が決められます。ある層が他より0.5℃でも高い水温の層を攻めるのが間違いないと思いますが、底釣り限定池だとすると中層が水温が高いとわかったところで、底釣りしか出来ませんのであまり有効ではないように思えるかも知れませんが、その層から底に向けさせる努力をすることで爆釣は難しいとしても、その日の釣りを成立させることは出来ると思っています。漠然と浮きを見つめていても今日は調子が悪いと嘆くだけで、貴重な1日が終わってしまうこととなるでしょう。


 先週の釣行でも向かいの釣り人達の様子を見ていたのですが、いつまでも打ち返す事なく浮きを見続けて、当たりが出ない当たりが出ないと嘆き続けておられましたが、確かに両うどんの底釣りでは、うどんが外れることはないし今の時期ではジャミに突かれて餌が無くなることもないので、いつまでも待つことは可能ではありますが、それでは全く釣れないと思うのです。盛期ではそれでもある程度は釣れてくるでしょうが、どこかで攻めに出る釣り方を組み立てる必要があるというものです。その攻め方を水温によって決めようとするのが今回のテーマです。


 もし前日(先週)より温度が下がっている場合は、間違いなく攻撃的な攻め方をすべきと思っています。水温低下と共に活性が低くなるのは間違いないのですが、それだからこそ攻めて食い気を上げなければ口を使ってくれないと思うのです。攻めて攻めて1枚ずつ拾い上げるような、そんな釣りが展開されると思いますが、あるとき入れパク状態が始まる事もあるのです。
 釣り初めてからなかなか反応は出にくいと思いますので、そこで息切れするのが普通の釣り人ですが、その時こそアクセルを踏み込んでエンジン回転を上げ次の展開に期待する方が、精神衛生上も良いと思うのです。あれほどやって駄目だったのだからと自分を納得させるというものです(笑)。
 でもそんな後ろ向きの納得の仕方ではなく、低活性時であったとしても他より圧倒出来るかどうかは、その一点のがんばりに掛かっているのも間違いのないことではないでしょうか。


 水温の低下だけに責任を押しつけて、水温が下がったから釣れないんだ!と自分を納得させがちですが、攻め方が足りなかった結果だと思うことで、次の一投にもチカラが入るというものです。
 但し漠然と餌を打ち続けているだけでは工夫が足りていません。仕掛け全体をもう一度見直して仕掛けを作り替えるほどの余裕を持った攻め方をすること、そして両うどんが餌だとするとそのうどんの種類の変更をする、出来なければサイズを変えることでアピール度が変わるというものです。
 そして次はまぶし粉に工夫を加えることでしょうか。盛期ではどんなまぶし粉を使っていても変わらないでしょうが、厳寒期の水温低下状況の中では、より厳密な思考力を持って組み立て直す必要があります。簡単にはまぶし粉のサイズを変更することです。
 粉末タイプから粒タイプ、粒タイプでも小中大と3種類程度は釣り場に見持ち込んでおく方が良いと思っています。私的にはいつも6種類程度のまぶし粉を持参しています。
 その日に試せるのは3種類か多くても4種程度しか試せませんが、朝一番の水温測定によって粒の大きさを先ずは決めます。そしてまぶし粉の付着量を増やすのか減らすのか、コロコロで押さえるのか押さえないのか、団子やグルテンほど餌の種類はありませんので、このような工夫によってその日の釣りを組み立て、当てが外れると違う攻め方に変更していきます。


 あれこれやってみて、それでも今日は駄目だった場合は下手くそ!と自分を嘆くのです。いくら池全体が釣れていなかったとしても、攻め方次第で頭1つ抜け出せるはずなのですが、それでも駄目な日があります。
 それを確認する為にも水温はとても重要で、ヘラブナ釣りの場合で水温の責任に出来る温度が決まっています。
 実はヘラブナは5℃を下回ると口を使わなくなってしまいます。生命限界温度が0度ですから0度近くになると活動を止めてしまうのがその原因となります。
 但し5度の水温が4~5日続くと口を使い出しますので、ここで先週の水温がヒントになって来ます。
 先週は8度で今週は5度だった場合、攻めても反応は出にくいでしょう。先週が1度で今週が5度だった場合は、大いに攻め込むことが出来ます。


 井戸水や湧き水を基本水としている池であれば、5度を下回ることは少ないと思いますが、そんな場合でも先週との温度差で今日の調子を想像出来ることになります。
 先週と変わらない水温であれば、先週の釣りが良かったとすると同じ釣り方で攻めれば良いでしょう。先週が駄目だった場合は、同じ攻め方をしていても改善は期待出来ませんよね。


 先週より水温が下がったとしても、10度を超えている場合は攻め方次第で頭1つ抜け出せるはずですので、今の釣り方を捨てて違う攻め方に組み立て直すには何をすべきか想像を巡らせ、しっかりと答えが出たとするとなかなか痛快ではないですか。


 といって頭1つ程度ではあれば褒められますが、ぶっちぎってしまうと恨まれますのでご用心を!(笑)。