両うどんのヘラブナ釣り

ヘラブナ釣りで人生を楽しんでいる日曜釣り師です

常時50枚の釣果と大助を釣り上げるために

 想像力のヘラブナ釣り 冬期編

 今週末の12月8日には一気に真冬の気候となり、北西の風も強そうですから日本海側では雪もあり得るとか、路面凍結など十分な対策の上で釣行して下さい。命がけの遊びなんて愚の骨頂ですからね。


 その昔は日本海方面へ磯釣りに良く行ってました。日本海は北西の風にめっぽう弱く、磯を洗う波は簡単に起きていましたので、渡船屋さんは当然磯渡しを中止してしまいます。渡船屋さんの多くは元漁師ですから海の状態を良く知っています。そのプロが危険だと判断して中止にしたにもかかわらず、素人の釣り師が事前に確認や下調べする事なく釣行し、途中で餌を購入してしまい釣り場についてから初めて中止を知らされる。海用の餌や撒き餌はヘラブナ釣りに比べるととても高価ですから、ついつい勿体ないとの思いで歩いて行ける地磯に身勝手な判断で上がってしまい、高波にさらわれて亡くなる人が出てしまいました。磯の底物の石鯛釣りなどは、他の海釣りとは比べものにならない程高価な餌を用意しますから数万円は簡単に超えてしまいますが、地磯で使う程度の餌は精々1万から2万まででしょう。その程度の餌の値段より自分の命の方が安いのか。よく考える必要がありますが、それ以上にヘラブナ釣りは海とは違い釣行先を変更するのも簡単ですから、厳寒期の凍結した道路を走行するよりも、安全確保が出来る方面へ釣行の計画をすべきでしょう。勿論雪国の凍結路面に慣れた方達は別でしょうが、私のような京都人は、怖くて仕方ないので避けるに限るのであります。


 さて、そんな厳寒期といわれる時期に、いよいよ今週末から突入しそうです。気温が下がったからといって簡単に水温は下がる事はありませんが、それでも徐々に下がってしまいます。増して風が強くなると池の水も攪拌されて、水温が下がりやすくなってしまいます。昨日まで良く釣れていたのに今日は全く当たりが出ない。そんな場面に出くわす時期でもあります。
 そんな時何をすべきなんでしょう。座して死を待つのもヘラブナ釣りかも知れませんが、日曜釣り師としては同じなら釣り上げたいものですよね。それも出切れは他の人より少しだけ多く釣りたいと思うのも、釣り人としての人情というものでしょう(笑)。
 全く渋い釣りになったとしても、せめてッ抜けはしたいものですから、色々と藻掻くのでありますが、ベテラン諸氏はその場その場で臨機応変に対策を練られます。竿の長さもフットワーク良く交換されますが、わたしはどうしてもそれが面倒になって、というか交換している手間と時間より1匹でも釣りたいと浮きを凝視しているのですが(笑)、それが裏目に出る事も多々ありますので、どれだけ手間を惜しまずに工夫をするかで、結果として他の釣り人との差別化が図れるのでしょう。


 そこで対策その1は、冬期は新ベラが放流される場合が多いですから、その新ベラに照準を合わせて組み立てるのは如何でしょう。
 新ベラは、放流後沖目に溜まる傾向がありますので、許される限りの長竿を用意する事でしょう。


 次に餌ですが、私的には両うどんの底釣りですから、うどんとまぶし粉の組み合わせでしかありませんが、うどんのサイズを落としていきます。当然それに合わせて針も小さくしていきますが、バランスを取るために浮きも繊細さのあるものに交換します。


 穏やかな日であればこれでお終いですが、北西の風が強くなっていくのですから、それに耐えうる仕掛けの準備をする必要があります。ここではあくまでも長竿基準ですから、7尺や8尺程度の短竿は風対策も長竿ほど必要ありませんので無視していますが、長竿では沖に仕掛けを運べるオモリが乗る浮きが必要になります。
 ですがそんな浮きを使えば、真冬の小さな当たりは消してしまいますので、オモリを背負っても鈍感な浮きでは困りますよね。


 そこで登場するのが胴で浮力を持たせて、足やトップには浮力のないものが適していると思うのです。足は竹でもトップはムクを使い餌のなじみでトップが半分以上は沈む状態に調整して、浮力のないムクトップで小さな当たりを拾う。多分黒節か黒節の半分程度の当たりしか見せないと思いますが、それを合わせる事で他の釣り人との差別化が図れるのではないでしょうか。


 はっきりいってなかなか神経を使う釣りとなりますので、1日が終わるとドーッと疲れが出てしまいます。土日の連チャンなんてとても無理で、回復まで時間が掛かってしまいます(笑)。それでもそれなりの答えが出れば疲れも吹っ飛ぶというものですが、上手くいかないのもヘラブナ釣りの面白さでもありますので、釣果が乏しかったとしても腐る事なく次に結びつけるために、新たな策を練るのが精神衛生上は良いと思うのです。
 反対に他の釣り人がそれなりに釣り上げていたとすると、やはり悔しさもひとしおで(笑)何でやねん!内心思うのではあります。
 ある釣り人は、アッモー!!と大声を上げて悔しがっていますが(笑)、声は出しませんがそれもわからなくはないのです。


 結果として冬期の釣りは、繊細であり大胆にそれに尽きると思うのです。


 仕掛け全体は繊細にして風にも負けず攻め込んでいく。盛期では当たりも多くて自然と打ち返す回数も増えますが、冬期はどうしても減ってしまいますので、結果として寄せ効果や食い気を上げる効果が落ちてしまいます。冬期だからこそ食い気を起こさせなければなりません。といって浮遊する餌は極力減らす必要もあります。
 浮遊する餌が多くなるとそればかり拾ってしまい、近くにいるにもかかわらず当たりが貰えない事になってしまいます。
 底釣りをしていると泡付けがあるにもかかわらず当たりが出ないなんてことも多々ありますが、まさに浮遊しているまぶし粉だけを食っている状態と思うのです。


 小餌で何度も打ち返す


 と、頭の中でアレコレと考えては次に挑むのであります


 日曜釣り師としては、休日開けの朝には気持ち良く目覚めたいですから、日曜の努力はやはり惜しまないようにしなければなりませんから、日頃からアレコレと考えてその結果が出たとすると、これ以上にない喜びとなってその努力は報われるのですが、不思議な事にその努力が報われる事は長く続かないのです(T.T)。