今回カラツンの正体と解決方法について5回連載で取り上げて見たいと思います。こんなことでカラツンが防げるというか減らせるのではと、勝手な憶測も含めて・・・。実際カラツンはホトホト悩みの種ですからね。
昔から硬い餌はカラツンが増えるとされています。どうして硬い餌はカラツンが増えるのでしょう。
通常養殖場や釣り堀で使用する餌は、固形のペレットを粒のまま撒かれているはずです。確かに食べ残しもあるのですが、特に食べにくいこともなく養殖場では成長を続けています。実際には養殖場の餌と市販されているペレットとは、似ても似つかない物ではあるのですが、固形状になっている点はほぼ同じともいえます。
養殖場のペレットは乾燥した硬い物だけでなく、各種目的に合わせて飼料を独自に配合されたものであり、やや軟質の物も多数ありますので、食べやすさと成長そして池の水質悪化を防ぐ飼料が与えられています。まぁその点は釣り人としては知りたいところではありますか、実は釣果を得るためとしては余り意味がないのです。
昔からまことしやかに語られてきたものとして、養殖場や釣り堀で撒かれているペレットが一番良く釣れるとの迷信です。これはどの程度本当の事なんでしょう。もしその通りだとすると、マッシュや麩で釣れるわけがないはずです。うどん餌が餌になるなんてあり得ないはずです。しかし撒かれているペレット以外でも成立するのですから、単なる思い込みでしかないと私的には解釈しています。
考えればわかる事ですが、人として日常的に食べているものに対してだけ食欲が湧くのかです。仮にお袋の味を懐かしがる事はあっても、毎日食べ続けても常に食欲旺盛であるのかどうかです。やはり飽きてしまいますのでラーメンが食べたい。餃子が食べたい。ステーキや焼き肉が良いと思うのではないでしょうか。といって焼き肉ばかり毎日食べ続けるのは無理ですが・・・。
犬や猫も乾燥の専用フードを毎日食べていたとしても、缶詰やドライソーセージを与えるとむしゃぶりつきます。犬にチーズを与えると次から次と欲しがります。多分ですがヘラブナだとしても同じ事で、日常的に与えられているペレットに対して嗜好性が高いとは思えないのです。
団子餌にペレットを混ぜて集魚効果を高めようとされる方は多いと思いますが、ペレットよりサナギの方が、またペレットより麩の方が、それこそグルテン餌が成立するのも、ペレットの集魚性は迷信に近いのではと思ったりします。
横道に逸れ続けましてがカラツンになるのは、最低限ヘラブナにに対する集魚効果が出た事を意味します。餌に対する興味を示しているのですから、その方法事態は間違ってないはずです。ではどうして最後になってカラツンとなってしまうのかですが、それはまさに食わせ餌の状態そのものに起因していると考えています。
団子餌の場合の理想的な状態は、ヘラブナが吸い込んだ瞬間に口の中でバラケことです。ヘラブナの習性というか食べている様子を見ますと、食べやすいサイズになるまで吐き出してまた吸い込む動作を繰り返すことです。そのため団子餌では浮きが戻りだして餌落ちメモリに近づいてからの当たりを取るのが良いとされているはずですが、大きな状態で吸い込んでも即吐き出してしまうので、カラツンになっているということです。
それが一瞬にバラケる団子餌であれば吐き出さないのです!。簡単にバラケる餌ではカツンが一気に減るのです。
グルテン餌の場合は残念ながらバラケることはありませんので、最初から出来るだけ小さく丸めて、ヘラブナの食べやすいサイズにしていることでカラツンを減らせます。
そしてうどん餌の場合ですが、カラツンを防ぐためには柔らかく仕上げることです。但しチョウチン釣りでは良いのですが、沖の底釣りでは簡単に飛んでしまいますので、ある程度の硬さや粘りが必要になります。そのため沖の底釣りほどカラツンが増え、チョウチンほどカラツンが減る傾向になるのです。
じゃぁ沖の底釣りは不利かとなるのですが、釣り人より離れた位置を釣りますので警戒心が薄く、寄りも良いので当たりが多く出ますので、カラツンを我慢するか当たりが少なくてもカラツンが少ない方が良いのか、まさにジレンマする瞬間でもあります。
何れにしても如何に違和感なく食べやすい状態にするかで、カラツンは減ると私は思うのですが如何でしょう。
明日は針サイズと餌の関係を取り上げます。