両うどんのヘラブナ釣り

ヘラブナ釣りで人生を楽しんでいる日曜釣り師です

常時50枚の釣果と大助を釣り上げるために

 ダイワ 兆 インプレッション

 今回は2016年に発売されましたダイワ兆17尺についてインプレッションをしてみたいと思います。

 ダイワのヘラ竿は、何故か購入を躊躇するようなカラーリングが続いていました。旧ヘラXの玉虫色、ヘラFのスカイブルー、ヘラFXの黄金色、ヘラSのシルバー、そして兆の朱色。派手な色合いには抵抗を感じていたのですが、FXの黄金色を実際に使い出すとそれほど気にならず、そうなると兆の朱色も気にならないのではってことで、今回手に入れることとしました。そうそう最近発売された龍聖やヘラXでは大人しい色となっていますが、ダイワカラーの方向転換が起きようとしているのでしょうか。または案外釣り師や釣り具店からクレームが入ったのかも知れないですね。
 しかし派手なカラーリングを見慣れてしまいますと、枯法師や月光のような竹竿に使われている節巻きカラーは、なんか地味に見えてくるから不思議です。人間の慣れって怖いところがあります。


 最近シマノ製のヘラ竿からダイワ製へとシフトしています。唯一現役で利用していますのが朱紋峰 煉の16尺ただ1種類で、飛天弓 閃光X・朱紋峰 神威・月影は手放してしまいました。私の釣りスタイルには合わないような気がしてたのと同時に、ここだけの話シマノの軽量系の竿は折れる割合が高いと感じているからです。まぁ他の軽量竿も折ったことがありますから私の使い方に問題があったのでしょうね(笑)。ただ釣り師の多くが素人ですからどんな使い方をするかは解りません。皆が皆ある程度のスキルがあって、それを使いこなせるとは思えないのですが、メーカーはどのような思惑で竿作りをしているのでしょうか。
 取り敢えず今のところダイワでは軽量系のヘラ竿では折れた経験がありませんので、安心感も含めてダイワ製にシフトしています。
 *決してシマノを貶してダイワの製品を買わそうとしているわけでは決してありません!!。
 私自身折った経験があるのはシマノ製ではヘラ竿と超軽量系の鮎竿です。煉は現役で使っていますが、折れる心配も無くとても信頼が置けますので、軽量系以外は大丈夫なように思います。神威は折れそうとは思わなかったのですが、私の使い方には合わないと判断したに過ぎません。
 勿論これらはあくまでも私個人の感想ですから、絶対的意見ではありませんので私の意見等は反対に無視して頂きたいと思う程です。


 さて「兆」についてメーカーのうたい文句には次のように書かれています。
 現状に満足することなく、新たなる挑戦を。 へらぶな釣りが成熟味を増した今、改めて原点に返り、これからのへらぶな釣りを見定める期(とき)がやってくる。斬り開く、新たなる個性。鮮やかな朱の衣をその身にまとい、全く新しい新感覚領域へと足を踏み入れる竿。そう、やはり「兆」は革命児なのである。積み上げてきた誇りを胸に、しかし、現状に満足することなく、見たことも感じたこともない全く新しい世界へと、勇気を持って・・・。今、「兆」は「確信」へと変わる。


 なんだかよくわかりませんが(笑)。取り敢えずは頼もしく尚かつ使いやすいそんな感覚でしょうか。


 カーボンロッドの場合は、ソリッドの穂先とチューブラーの穂先があります。兆の場合は7尺から11尺までがソリッドで、12尺以上がチューブラー穂先になっています。
 今回私が手に入れた17尺の場合はチューブラー穂先で1.1mm元竿は11.2mmです。軽量系のFXの場合は、0.9mmの穂先ですがチューブラーで元竿は12.3mmあります。この両者の違いとして穂先から元竿までのテーパーの付け方に違いがあり、兆はとても細身であるような印象を受けます。
 余程の自信作なのか冒険なのかわかりませんが、最新の龍聖がもっと硬式に振った感がありますので、想像よりも柔軟度がある感じがします。全体的にテーパーが少なく手元が細身に感じらために持ち重りモーメントが高いかと心配していました。
 また重量も軽量系のFXでは77gと軽く、兆は98gと21gの差がどのように感じるかが今回のポイントといえるでしょう。


 98gはシマノ朱紋峰 神威の17尺と同じ重量ですが、神威は腰が棒のように硬い超先調子ですから、重量以上に掛け調子が硬くて私には使い辛い竿でしたが、兆は胴が仕事をしてくれる竿ですから、その分釣り人に優しいと感じられます。
 但しどの竿でもそうですが、尺数の違いで全く印象が変わりますので、今回のインプレッションは17尺限定の感想でしかないことをお含み置き下さい。
 硬式先調子である神威ですが13尺や14尺になると極端にその先調子感はなくなってしまいます。同じようにダイワ龍聖も17尺では硬くて使い難いと感じていたのですが、8尺の短竿では柔らか過ぎると感じます。尺数の違いによる変化が少ないのはダイワヘラXではないでしょうか。但し長尺になるととても重いのが難点で17尺になると119gもあります。


 私はついつい新しい竿を使ってみたいという、移り気といいますか新しもの好きといいますか(笑)。色々な竿を使ってきましたのでそれなりに調子の違いを感じられると思っていますが、メーカーによる竿の仕上げた調子は、ある使い方を想定したものであるはずです。その想定と私の釣り方には乖離があると思いますので、メーカーの思惑と私の釣り方の違いによって、結果的に的外れな批評となる可能性がある事を始めにお断りしておきます。反対に甘口といいますか私の使いやすい調子だからといっても、誰しも同じ感覚を持つものではないと思いますので、自分の釣り方だとどうだろうと想像を膨らませて頂きたいと思います。


 私の釣り方は両うどんの底釣りですが17尺の竿を使ったとして、水深が2本から2本半程度ですから長尺による浅棚の釣り方となってしまいます。そのため合わせた場合の抵抗感は竿の随分前方にあります。尺数と仕掛け寸法を入れますと竿の握りから8.2m先に浮きがあり、その底にヘラブナの抵抗を感じることとなります。
 チョウチンのように竿先の真下に抵抗感を感じることはありません。チョウチンであれば17尺の場合6m先の水底に抵抗を感じることとなりますので、ある程度腰が強い方が合わせや取り込みが楽ですが、浅棚長尺の場合は腰が強すぎると伸されてしまって、竿を立てることそのものが難しくなってしまいます。
 その為私の釣り方であればどうしても腰の柔軟性が必要ですから、腰が強すぎる竿は使えないとの判断になってしまいます。結果として神威や煉などの腰の強い竿は使い難いと感じるわけです。


 またチョウチンのように振り込みポイントが近くて一定にしやすいのではなく、どうしても竿の前方に打ち込みを繰り返しますので、ある程度の正確な打ち込みが出来る事も竿選びとしては重要な要素と思っています。


 先ずは振り込みについてですが、穂先捕持ちがしっかりしていますので送り込みはスムーズに出来ます。若干の持ち重り感はありましたのでその分軽めの餌より重めの餌の方が扱いやすいかも知れません。またタスキ掛けの振り込みにも使いやすいと感じています。


 合わせ調子は穂先の抜けも良くて抵抗感は少ないです。また全体に細身に仕上がっていますので、腰の張りは硬いとは感じませんが強いと感じます。硬いと強いは同じように感じるかも知れませんが実際には大きく違っています。合わせショックは胴の柔軟度で受け止め、伸されないように竿全体でしなって受け止めているのです。
 またその柔軟度のある腰の為に合わせショックが腕に来なくて楽です。軽量系の竿の場合は、ヘラブナの動きがダイレクトに来過ぎてしまいますが、それも兆の場合は上手くいなされている感じがしました。
 また取り込みの調子については、全体にしっかりしている感覚がありますが、煉のような硬さではなくて全体で受け止める強さを感じます。まさにヘラブナの引きを竿全体で受け流すような上手い動き方をしていると感じましたが、それは全体にしっかりしていながら細身に仕上げている効果のように感じました。


 全体として軽量系の軽快感はないのですが、信頼の置けるしっかり感と言えば良いでしょうか。全体のしなやかさも併せ持っていますので、小ベラから大助まで楽しめる竿と感じました。
 竿のしなりも初めは綺麗な弧を描くように曲がりますが、取り込み時には先調子のような曲がりに変化しています。まさにダイワの表現しているところの株理論を体現出来るように感じました。
 また朱色も思ったより目立たなくて違和感なく使えます。全体としてのイメージのまとめとしましては、楽しい時間を与えてくれる竿としておきましょう。


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