両うどんのヘラブナ釣り

ヘラブナ釣りで人生を楽しんでいる日曜釣り師です

常時50枚の釣果と大助を釣り上げるために

 水温む釣り堀にも春の訪れ

 淀の釣り天狗池の水温は14度となっていました。元々井戸の水が引かれていますので、そんなに水温が下がることはないのですが、14度もあればヘラブナも巣離れして動き回る時期になります。
 新ベラが遅めに放流されたのもあるのでしょうが、新ベラが大助を引き連れて動き回っているのかも知れません。が!!私のところには届かないんですよねぇ。仕方ないですハイ


 さて、春となると当然産卵時期を迎えることになります。釣り堀といえども入るポイントを十分考慮する必要があるのですが、少しでも底に起伏のあるような変化のあるポイントを選ぶのが良いと思うのです。ただ通い慣れた池であればそれなりにわかるとしても、多くの場合はわからないと思うんです。そんな時はどんな場所を選べば良いのでしょうか。


 あくまでも私の独断と偏見による選び方ですので、全く自信を持ってコレだ!とは言えませんが、その前に重要な事が1つあります。


 人には殆ど感じる事が出来ない感覚をヘラブナは持っています。嗅覚の鋭さは何度もここで書いてきましたが、同時に聴覚がとても鋭いのです。


 聴覚というと耳を連想します。確かにヘラブナも内耳を持ってはいるのですが、魚体の両サイドにある側線で音を感じています。この側線は、水の中を伝わる音の方向をとても敏感に感じる事が出来て、ヘラブナ釣りに於いては、餌打ちの音も聞き分けて寄ってくるほどです。
 その側線の特徴は、高音域は人間より聞き分ける能力は低いのですが、低音はとても良く聞こえる器官で、実際は人間のような聞き分けではなく、水圧を音波として側線で受けているわけです。
 ただ空気中の音は、水中には1,000分の1程度に減少してしまうのも間違いありません。少々騒いでもヘラブナには聞こえ難いのです。その昔には、煩くすると釣れない!と怒られましたが(笑)、走り回ったり石を投げ込んだりしなければ余り影響はありません。


 但し!!(笑)。水中の音の伝わりは、空気中よりとても早く伝わります。空気中では344m/秒ですが水中では1,500m/秒です。実は音の伝わり方は密度に比例しますので、密度の低い空気中より水中の方が早いのですが、鉄などの個体では5120m/秒となります。水中でも水深が深くなると水圧が増して密度が増えますので、早さが増していくことになります。有名な話では、鯨がとんでもなく遠くの鯨同士で会話をしているとされていますが、水深の深い処に生息出来る鯨だからこそなしえるものですね。
 随分話が離れていきましたが、まぁいつものこととしてお許し下さい(笑)。
 鯨の話し声が遠くまで届くのは水圧だけでなく、実はとても低い音を出しているからです。低音ほど遠くまで音を伝えることが出来るのです。
 では釣り堀に於いて池の中にまで影響を及ぼす低音は何かですが、そりは間違いなくの音なんです!


 つまり池の形状を見てどこに入ろうかと悩んだときは、出来るだけ駐車場から離れた位置に入ることがポイント選びの1つとなります。


 また、音が伝わり難い山側を向いて釣る釣り座も、その池でヘラブナが集まりやすい場所と考えることが出来ます。
 仮に浮き桟橋で囲まれている池だとして、桟橋の内側を向くより外向きが有利であり、道路や駐車場に面していない方向が良いポイントでしょう。また池外周がコンクリートや護岸工事されているよりは、自然のままに池に入り込んでいる側が寄り静かであり、底の起伏も飛んでいると想像出来ます。
 但し新ベラの放流間近であれば別ですし、ヘラブナがしっかりと池の環境に慣れてしまった場合も、ある程度は無視して良いと思います。
 新ベラなど放流直後は、障害物である外周や桟橋近くを泳ぎ回りますが、慣れるに従って静かな池の中央に集まり出します。その後池の特徴に合わせた寄り場が形成されて行くと考えています。


 水が温み出すと音についてはある程度は考慮したとしても、やはり産卵に適した場所選びをし出します。当然池周辺に葦が生えていたりすると、そこに集まり出すのですが、箱池ではそんな場所は存在しません。但しなにがしかの障害物があれば、しっかりと集まってしまいます。ジャミ取りの籠に産卵行動をしているのも見かけたことがありますし、桟橋を固定するパイプで産卵しているのも見たことがあります。
 そんな場所に入ると、釣り堀でも腹パンのヘラブナを釣り上げることが出来るのです。


 如何にして変化のとんだ場所を見つけるかに腐心するあまり、オモリを着けた仕掛けで底を探るように池を回るのは禁止ですよ(笑)。


 この時期、野池の専売特許のような腹パンのヘラブナを、釣り堀でもターゲットにするのも面白いと思います。
 といって、そう簡単に釣れるものでもないのですが、フライパンみたいやなぁって声が何となく嬉しいと感じるのは、またしても私の小市民的感覚なのでしょうかねぇ(笑)。


 産卵を目指しているヘラブナの好む餌はどれなのかなぁ・・・そんなのはないですよねぅ